東京都町田市鶴間の、南町田グランベリーパークに立ち寄ってみる。過去に、前身のグランベリーモール時代に一度か二度行ったことがあるきりで、全面改築されてからは初めて。ペット連れは一階の一部店舗のみ入店可で、基本的には周路しか入れない。入ってゐる店舗は似たり寄ったり、みんなかういふところで買って行くから、街なかには似たり寄ったりな風体のヒトしかゐないのだらう。その服装が似合ってゐるか、ゐないか、考へもせ . . . 本文を読む
フードコートで、カップに入った果實生搾りジュースを飲む。ストローの口触りがザラリとしてゐるので何だと思ったら、いま流行りの紙製なり。ストローだけが紙で、カップは相変はらずプラスチック。このわかりやすい中途半端さこそが、浮世で謳はれる「地球環境保全」の實態。地球は、みんなの利益より誰かの利益のはうが最優先する、自分に優しい環境の星である。そして、ひとり正義ぶって怒ってみせてゐるヒトが、ひとりバカをみ . . . 本文を読む
國立公文書館にて、企画展「江戸城の事件簿」を觀る。江戸城敷地内で發生した殺人事件、窃盗事件、災害事件を、當時の官吏たちがしたためた公文書から探っていく興味深い内容で、まず江戸城内での刃傷沙汰と云へば、元禄十四年(1701年)三月十四日の「松の廊下事件」を思ひ浮かべるが、それ以前にも大老堀田正俊殺害事件──貞享元年(1684年)八月二十八日──、以後では板倉修理刃傷事件──延享四年(1747年)八月 . . . 本文を読む
ラジオで、大藏流狂言方の初世善竹彌五郎の藝を懐古する番組が放送される。現在では大藏流狂言方として、関西を拠點に業界の一角を占める善竹家の開祖であり、長らく斷絶してゐた大藏流宗家を再興させた功勞者であり、狂言方として初めて人間國寶となった人物だが、私が生まれるずっと以前に亡くなってゐるので舞臺は當然觀たことがなく、残された音源を通して知るのみ。七十八世宗家金春八條(光太郎)が忌避するほどの寛闊にして . . . 本文を読む
昨日ほどは湿度が高くない“ほどほどな暑さ”の昼下がり、東京の真ん中の公園で静かな風にあたる。ヒトと雑音(おと)さへ無ければ、中枢(トウキョウ)だってこんなに過ごしやすい街なのだよ。 . . . 本文を読む
東京都世田谷區大原二丁目、玉川上水を暗渠化して整備した緑道に、一体の古い地蔵尊があるのを見かけて立ち寄る。「向岸地蔵尊」と云ふそれは今は昔、向岸と云ふ名の生まれつき身体(からだ)の曲がってゐることを苦にしてゐた男が、夢枕に現れた地蔵の教へに従ひ日夜念佛を唱へ續けたところ、その御利益により大往生を遂げた証として、講中の人々が享保元年(1716年)に建立云々。時間の都合で素早く合掌して去らねばならなか . . . 本文を読む
dmenuニュースよりhttp://topics.smt.docomo.ne.jp/article/mainichi/nation/mainichi-20220825k0000m040138000c?fm=d當日のあのマヌケっぷりからしても、至極當然な引責辞職。安倍元首相をみすみす死に至らしめて“格(いたる)”など、惡いシャレにもならぬ。同時に、奈良縣警本部長氏も辞職云々。杜撰な警備計画を通してお . . . 本文を読む
お臺場のフジテレビ球体展望室で開催中の、「志村けんの大爆笑展」を觀る。いかにもイベント會場らしく、おっそろしくカワイイお姉チャンの案内で二十五階までエレベーターで上がって會場に入ると、まずは志村けんさんの軌跡がユニークな年表で紹介される。ひとつのことに秀でた人は、すでに幼少期にその片鱗があるやうだが、志村けんさんの場合、後年の一流コメディアンとしての大成功の陰には才能や運ばかりではなく、それに乗っ . . . 本文を読む
今日は暦(二十四節氣)によれば「処暑」、暑さが峠を越える日云々。暑さと云ふムダな陽氣は、今年はまう充分だ。さう思ってゐるところへ、今日届いた八月分の電氣代請求書に、思はず「ふざけるな……!」と頭にカッと血が昇り、体が熱くなる。 毎夏の二倍近くの請求額、いくら便乗値上げでも、これではボッタクリに等しい。なんと文句を云わうが結局は拂ふことになるのだから、と云った發電屋の強氣な態度の透けて . . . 本文を読む
コンビニでトイレを借りると、「きれいに使って下さい」とお願ひする貼り紙をよく見る。コンビニに限らず、店舗や公共施設のトイレでも同様で、實際に床がびっくりするくらゐ“水浸し”になってゐることがある。かういふことをするヒトは、自宅のトイレでも同じなのだらうか、と思ふ。私は小用の際に便器にハネてしまった場合、トイレットペーパーでそこをサッと一拭きしてから出ることにしてゐる。使はせてもらった御礼のつもり、 . . . 本文を読む
dmenuニュースよりhttp://topics.smt.docomo.ne.jp/article/fnn/nation/fnn-406030?fm=d昨夜に微熱と咳の症状が表れ、今日の午前十時にPCR検査をしたところ、午後に陽性と判明、現在も發熱が續いてゐる云々。あーあーあー、でしかない。米國では機密文書を持ち出したとされる前任の大統領が、英國では女王のほか年内に退陣予定の首相が、我が朝におゐて . . . 本文を読む
ラジオで、大鼓方柿原崇志と觀世流シテ方浅見真州の追悼放送を聴く。演能を觀てゐて、地謠方と囃子方が調和のとれた音樂を奏でたとき、こちらもつひ手や足で拍子をとりたくなる。さういふ舞臺に出逢へたときの至福は、觀た者でなくてはわからない。柿原崇志師は、學生時代に觀た舞臺中継でお馴染みの大鼓方であり、もちろん能樂堂の公演でもちょくちょく目にしてゐたが、私にとってはやはりTVで知ってゐるとの印象のはうが強い。 . . . 本文を読む
神奈川縣相模原市の相模女子大學グリーンホールにて、第三十四回相模原薪能を觀る。薪能と銘打ちながら初めから野外ではない屋内での演能會で、肝心の篝火は假設能舞臺の両脇にそれを模したものが置かれ、風情には欠けるものの天候不順が續く近年の夏の様子からいっても、このはうが賢いやり方ではある。が、今までは前方數列が有料席のほかは入場無料の自由席で、當日に會場へ行けば比較的樂に觀られたが、いまは無 . . . 本文を読む
都内忘所の児童公園で、いたく年季の入った滑り臺を見つける。曾祖父母、祖父母、親、子、そして曾孫の世代の長きにわたり、遊び場を提供してゐさうだ。なんでもかんでもバリバリと、せはしく近代化していくトウキョウの谷間で、かうした昔の東京が生き續けてゐる。さうした歴史に逢ふたび、やはり私は自分の生まれたトウキョウでしか生きられないナ、と思ふ。 . . . 本文を読む
午前中、抗原検査キットで陰陽の判定をする。結果は幸ひ「陰性」で、心底ホッとする。私のまわりにも、二度三度と發熱を訴へる人がゐるやうで、いくら重症化しにくい病菌とは云へ、ちと油斷がすぎるのではないかとも思ふ。忘日、「コロナ禍も落ち着き……」云々とある記事を見て、かうした疫病禍狎れが蔓延した結果の、連日六ケタ台なのだらうと呆れる。「行動制限なき」お盆休みで大勢が帰省した結果、案の定それを原因とする感染 . . . 本文を読む