かつて京王線の主流だった大好きな6000系に再会したくて、多摩動物公園駅に併設されている「京王れーるランド」を訪ねた。
当地に静態保存されている6438号車は、もともと6420号車として、平成元年に製造された車輌。
そのわずか4年後には、フルモデルチェンジした8000系に京王線の主流を譲ることになった、いわば昭和の6000系全盛期を知らない車輌だ。
実際、誕生からわずか6年後に、都営新宿線の . . . 本文を読む
横浜みなと博物館の企画展、「横浜港と関東大震災-震災からの復興-」を見る。
大正12年9月1日の関東大震災は、東京から“江戸”の名残りを壊し去ったように、横浜からも幕末開港以来の“異国情緒”と、それまで築き上げてきた東洋一の貿易拠点-港を、粉々に破壊した。
そして、震災6年前の大正6年に撮影された、桜木町駅から港にかけての遠望写真に、私はあの3月11日以前の日々と同じ、決してかえることのない . . . 本文を読む
明治神宮薪能へ出かける。
番組は喜多流の「玉井」。
その前に、舞囃子で「高砂」が演じられた。
颯爽と力強い謡、後半の雄渾な舞ぶりが見どころ聴きどころの「高砂」は、能の代表曲のひとつであり、わたしの好きな曲でもある。
開演前は空を覆っていた厚雲が、いつしか晴れて月あかりが射し込むのを見て、今宵の演能には、たしかに神様もおわしていることを感じる。 . . . 本文を読む
横浜みなとみらいホールで、無声映画をパイプオルガンの即興生演奏で楽しむリサイタル、「シネマ×パイプオルガン」を鑑賞する。
映画は1928年(昭和3年)公開の「鞍馬天狗・恐怖時代」と、1926年公開の「メトロポリス」。
映像はモノクロでも、魅力は色褪せていないのが、無声映画の最大の魅力。
映画草創期に、ハイクオリティーな作品が既に制作されていたことに、わたしはいつも驚かされる。
ピータ . . . 本文を読む
昭和18年(1943年)に営業休止―事実上の廃止―となって以来、交通博物館時代を経て、文字通り草むらに埋もれていた旧「万世橋駅」のホームが、駅舎の遺構と共に先月14日、新しく誕生した商業施設「mAAch」の一部として蘇りました。
と言っても、駅として営業を再開したのではなく、「mAAch」のデッキとして整備されたもの。
明治45年(1912年)に開業した当時の階段をのぼってホームへ上がると、 . . . 本文を読む
国立能楽堂で、金春流の「楊貴妃」を観る。
作者は、世阿弥の女婿であり、また崇拝者でもあった金春禅竹。
禅竹は、岳父が大成した“夢幻能”の世界に憧れ、自分も筆をとり、いくつもの作品を世に送った。
玄宗皇帝の命令で今は亡き楊貴妃の霊魂を捜し求めに出た方士が、常世の国蓬莱宮で彼女に出会うこの曲も、そのひとつ。
禅竹の偉業は、岳父の世界を手本としつつも、二番煎じに陥ることなく、岳父とはまた異 . . . 本文を読む