「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

またまた遠のいた中東和平

2006-04-04 07:44:59 | Weblog
長女はスエズ戦争(第二次中東戦争)のさなかに生まれた。当時
僕は新聞社の外信部へ移ってきたばかり、長女の誕生と転部による
新しい仕事、それに戦争勃発の三つが重なって,この時のことは
いつまでも忘れられない。あれから50年、中東情勢は依然、不安定、
イスラエルとパレスチナとの和平は遠のくばかり、逆に対立は
深刻さを増している。

イスラエルでは最近、新党「カデイマ」が一方的に領土確定路線をとり、
塀を構築して、これを既成事実にしようとしている。この領土は第三次
中東戦争(1967年)でイスラエルが占領したまま返さないヨルダン
川西岸地区である。
これに対して、パレスチナでは政権の座についた「ハマス」が強硬な
武力闘争路線を進め、各地で衝突事件が起きている。まかり間違えれば
第五次戦争にもなりかねない。

1993年に確立された両国の和平枠組みは、どうなってしまったのかー。
このときの功績で当時のイスラエルのシモン・ペレス首相はノーベル平和
賞を貰っているが、いまは「カデイマ」の一員で、その政策を支持している。
ノーベル平和賞の名誉にかけても戦争は避けて貰いたい。