「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

            双十節の横浜中華街

2007-10-11 05:10:44 | Weblog
台湾で16年ぶりに軍事パレードが復活した双十節の昨日、久しぶりに横浜の
中華街を訪れてみた。双十節というのは中国の辛亥革命(1911年)のあと出
来た中華民国の誕生を祝う建国記念日である。今年で96回目。横浜の中華街
でも華僑総会が主催で祝賀行事が行われた

一般の日本人には双十節も現在の中国の建国記念日である国慶節(10月1日)
もごっちゃである。中華街に来る観光客のほとんどは、会場(中華学院)正面の
「青天白日」旗を見て、台湾のお祭りだと知る。事実、催しには中国伝統の蛇踊り
(ドラゴンダンス)に混じって、台湾原住民の踊りも披露されていた。

項羽を祀る関帝廟近くの中山路の小さなレストランで630円の定食を食べた。昼
食事なのにに、店内はガラガラ。中国から来たという女の店員は手持ちぶたそう
だった。彼女のつたない日本語の説明では、例の中国食品が問題が起きて以来、
閑古鳥が鳴いているのだという。この日は双十節なので、街には多少人も出てい
たようだが、街頭で天津栗を売る強引な商法だけがめだった。

「双十節も貴女たちも祝うの?」という僕の意地悪な質問にレストランの女子店員
は笑いながら「”国”が違います」と屈託なく答えた。彼女たちレベルでは”二つの
中国”はない。陳水扁・台湾総統の双十節の演説ではないが、台湾という"国”は
事実上世界には存在する。レストランのある一角は中山路という。孫文(中山)に
由来している。今の中国について中山先生は地下で如何にお考えかー。