「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

           夏休み ラジオ体操80年

2008-07-20 05:16:00 | Weblog
東京もやっと梅雨が明け、子供たちの待ちに待った夏休み。僕の住む町内会でも
明日から「ラジオ体操」会が始まる。今年は「ラジオ体操80年」、昭和3年、NHKの電
波にのって”一、二、三”と国民の間に、世界にあまり例をもみない、この体操が始
まって”傘寿”の記念の年だ。

こんな「ラジオ体操」の歌を知っていますかー。
             踊る旭日の光を浴びて 屈(ま)げよ伸ばせよ
             吾等(われら)の腕(かいな)
             ラジオは号ぶ(さけぶ)一、二、三
戦前、夏休みのラジオ大会の会場に流れた歌だ。参加者はみな声高々にこの歌を
合唱したが、もうこれを知っている世代は、後期高齢者か、それに近い年寄りばかり
になってしまった。

戦前、東京の夏休みのラジオ大会は、たいがい学校の校庭であった。「出席」のカー
ドをヒモで首から下げ、カードに(出)の判を押してもらう楽しみは今と変らない。が、大
会終了後のご褒美は、今のように豪華ではなく、鉛筆とかノートといったささやかなも
のだったが、嬉しかった。

戦後、ラジオ体操は戦時色が強いという理由から進駐軍によって中止されたという話
もあるが定かではない。が、中止されていたのは事実で、復活したのは昭和26年の事。
「ラジオ体操」の歌も新しく次ぎのように変った。
             新しい朝がきた 希望の朝だ 喜びに胸を開き
             大空仰ぎ ラジオの声に 健やかな胸を
             この薫る風に開けよ それ、一、二、三
ラジオ体操一つにも歴史があり、想い出があるものだ。