「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

        日本版 腐敗 癒着 縁故主義

2008-07-25 05:06:41 | Weblog
大分県教育委員会の汚職事件は”カネの亡者”たちの教育界におけるダーティな
一面をさらけだした。見苦しい。まさか”皆で渡れば恐くない”-と赤信号を無視した
のではあるまいが、子供たちの師である先生たちのやることではない。天職も随分
地に落ちたものだ。

戦後一時期、先生になり手がなかった時代があった。給料が安く、社会的なステー
タスも低かったため、好まれない職業であった。それで教員は”デモシカ”先生と蔑ま
れて呼ばれた。”でも、仕方がない”先生にでもなろうか、という意味である。今では考
えられない。現在は教員希望者が多く、採用試験の倍率は10倍、20倍のだという。
それだけ教員は安定して魅力のある職なのだろう。そこに汚職の温床があったのか
もしれない。

40年来付き合いのあるインドネシアの諸悪の根源はKKNである。同国の政府は、こ
の根絶に努力しているが、いっこうによくならない。KKNは”korupsi""kolusion""nepoー
tism"の三つの頭文字をとった略語で、腐敗、癒着、縁故主義の意である。

11年前、僕はインドネシアに長期滞在した時、ビザの延長を申請すると役人が公然と
賄賂を要求してきた。この国ではビザの延長がカネ儲けの手段なのだ。最近も東京の
大使館で日本人職員までが、賄賂を要求して捕まっている。僕はボランテイアとして無
償で日本語を教えにいったのにである。

この時僕は、正直に”日本の国はよいなあ”と思ったが、なんのことはない。同じような
KKNが日本の教育界でもはびこっていたのだ。