「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

           打ち水大作戦と散水車

2008-07-30 05:40:47 | Weblog
暑い夏の日の夕暮れ、打ち水された長屋の路地に竹の縁台を持ち出し、浴衣姿の
子供たちが線香花火で涼を楽しむー戦前の都会の夏の風物詩だった。今と違って
冷房設備はなく、扇風機さえない家が多かった。家の中は戸や窓を開放しても暑く
このため人々は戸外に涼を求めたのであろう。夜空には降るように星が沢山あった。

都会のヒートアイランド現象へのエコ・アクションとして2003年から東京で打ち水大
作戦が始まった。今年は同じような行事が全国各地で展開されているが、浴衣姿の
女性が水を入れた木桶と柄杓を手にし道路に水を撒くのはそれだけで絵であり涼感
がある。実際の実験結果でも、打ち水による気化熱で平均2℃温度が下がるという。
こんなにクリーンなエコ作戦はない。

東京での打ち水大作戦は7月22日(大暑)から8月22日(処暑)まで各地区で行われて
いるが”通り魔事件”の秋葉原でも8月2日にある。「打ち水でつながろう}をキャッチ・
フレーズに作戦が展開される。2℃ちゃん三姉妹が登場し、すべてを"冷やす”作戦に
でる。猛暑続きで暑くなっている人間の頭を冷やす効果も期待したい。

遠い遠い子供の時の記憶に、暑い暑い夏の日、タンクローリーに似た"水撒き自動車”
(散水車)が歩道そいの車道をゆっくり水を撒きながら走っていた。今でもこんなサービ
スをしているのだろうか?打ち水のような風情はないが、世の中のクールダウンに役立
つのならばお願いしたい。