「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

        ”ながら”ケータイ 不安な時代

2010-06-01 05:29:35 | Weblog
”ながら”ケータイが問題となっている。数年前、大阪の高校生がケータイをしながら
阪急京都線の電車に触れて死亡した事故があったが、先日は東京のJR東中野駅
で30歳代の女性が同じように電車に接触、重傷をおった。後期高齢者の僕には、若
い人が、なぜ、そんなにケータイに夢中になるのか理解できない。

先週の土曜日、久しぶりに都心に出る機会があったが、改めて驚いた。バスの中も
地下鉄の中もケータイをいじっている若い人ばかりだ。周りなど眼中になく夢中になっ
ている。なかにはイヤーホンをつけた”ながら””ながら”の若者もいる。恐いのは駅の
ホームや階段の登り降りしながらも操作している連中だ。

僕も数年前、年寄り用の文字盤の大きいケータイを買った。あれば便利だが、後期高
齢者にとっては、あまり使う機会がない。せいぜい他人と待ち合わせる時ぐらいだ。そ
れで月々高い使用料を払うのでは、ムダなので今はもっていない。無ければ無いです
むものである。

現役の頃、1時間の長距離通勤していたが、あの時代はケータイはなく、座席の乗客は
ほとんどが目を閉じたまま”瞑想”していた。今はあまり”瞑想”している乗客はいない。
ただただ、ケータイに取り組んでいる。何をしているのか判らないが、時々耳に入ってくる
会話の内容は、あまり緊急を要するものとは思えない。

僕の勝手の想像だが、現代は独りでいるのが不安なのかもしれない。”瞑想”する時間が
ないのは、ある意味では恐いことだ。iPadの時代がくると、ケータイの変わってiPadが車内
でも横行するのだろうか。異様な風景だ。