「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

        マスコミの世論調査の怪と罪

2010-06-08 06:02:47 | Weblog
菅内閣がまだ正式に発足もしていないのに毎日新聞の緊急世論調査(電話方式)によると
民主党の支持率が前回鳩山総理の辞任前の17%から一挙に28%に跳ね上がった。菅内
閣への期待感の数字ではなく支持率である。一方、自民党の支持率は17%から14%に落
ち込んだ。僕は統計の権威ではなく素人だが、素人の僕がみても、この種の世論調査には
耳を疑いたくなる。

マスコミがこのように頻繁に世論調査を始めたのいつ頃からであろうか。少なくと僕が現役の
記者だった1960年代にはあったかどうか記憶がないし、あっても国民は今のように関心はな
かったような気がする。

後期高齢者の僕には毎日時間はあまるほどある。暇つぶしに昼間テレビのチャンネルを回す
と”ああでもない、こうでもない”の政治談義の”花盛り”だが、政治の本質からほど遠い無責
任な興味本位のものが多い。こんな番組を見て政治を判断しがちな視聴者に電話で聞いても
果たして正確な世論といえるだろうか。

支持率調査の犠牲者は自民党である。鳩山辞任劇には直接関係もないのに、鳩山・小沢ダブ
ル辞任がマイナスに作用している。何も自身はしないのに人気が落ちている。ある自民党議員
のブログ(5月22日)にこんなのがあった。「民主党が(鳩山・小沢のダブル辞任)の最終カード
(ウルトラC)を切り、前原内閣になれば、自民党は打つ手はない」

テレビにちょくちょく出ている人気議員のブログである。「前原内閣」ではなく「菅内閣」だから、ま
だ打つ手はあるはずだが、人気が出ないのは、こんな他人事みたいなブログにもある。