「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

        インドネシア人からの温かい義金

2010-06-16 05:09:02 | Weblog
何故か昔の同僚のうち3人が仏籍に入っている。その1人から”今どき珍しい温かい
話だ”と産経新聞の記事(5月29日付首都圏版)を紹介した「南の国から一陣の涼風」
という、ある業界誌に書いた自分の記事を送ってきた。これを読んで僕も感激したの
で、さらに小ブログでも紹介させて頂く。

産経新聞の記事の大筋はこうだ。40年ほど前、インドネシアへ医療援助にきた日本
のドクター・チームの一員の紹介で、当時6歳だった貧しい心臓病の少年が産経新聞
が後援している子どもの心臓病治療支援基金の「明美ちゃん基金」の適用ができた。
少年は外国人患者第一号として心臓病の権威、榊原什教授の執刀で手術に成功した。

それから37年の歳月が流れ、少年は45歳となり、その後米国に留学したりして今はイ
ンドネシアで実業家として成功している。その彼が先月、昔手術でお世話になっ先生の
1人、今村昌耕医師(92)=結核予防会=を訪ねて来日した。そして「明美ちゃん基金」
の産経新聞を表敬訪問し”貧乏だった私が元気なのは、日本人の善意のお陰です。同じ
境遇の患者に役立てて下だい”と袋に入った2万ドル(約180万円)を基金に寄託した。

僕の友人の記事は次のように結んでいる。「恩義を忘れたかのような心の荒んだ日本人
に警鐘を鳴らされた思いがある、さわやかな南からの一陣の涼風である」。僕も同じ思い
である。