「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

    公共交通施設の老人向けバリアフリー化   

2010-06-15 05:34:13 | Weblog
閉じこもり老人が多くなり、社会的な問題になっているが、その一つの原因は公共
交通機関施設の老人向けバリアフリー化が、まだ不十分であるからだ。幸い僕は
まだ外出できるが、最近、足腰が弱り若い時のように早く歩けなくなってきた。さら
に困るのは公共交通施設の中には、高齢者にとって意外とバリアーが多く、苦痛な
事を発見した。年寄りの視線がかけているからだ。

東京都では65歳以上の高齢者には、都内を走るバスと地下鉄に限り年間1千円で
「シルバー・パス」を発行してくれている。お陰で僕ら夫婦も若干時間がかかる不便
はあるがこれを利用しているが、問題は都営地下鉄の老人向けバリアが多いことだ。
都営地下鉄は東京メトロ路線に比べて、改札口が地下深いのにほとんどの駅で、地
上から改札口までエレベーターも降りのエスカレーターもない。

先日も浅草線の蔵前駅から大江戸線の蔵前駅に乗り換えたが、一度地上に出なけ
ればならない。それは仕方がないにしても改札口までの降りのエスカレーターがない。
これは足腰の弱った年寄りでなければ解らない。手すりに掴って50段近くの階段を降
りたが大変な苦痛だった。

若い人の視点からみれば、階段の上り下りのうち登りの方がきついだろうと、エスカレ
ーも登りだけ設置したのだろうが、実際は降りの方がきつい。公共交通機関だけでなく
高齢者用の各種サービスも高齢者からの視点が足りないように感じる。石原慎太郎都
知事も後期高齢者の仲間入りしたようだ。時間があったら都営地下鉄の高齢者バリア
の実態を視察して頂きたい。