「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

       「児童労働反対世界デー」に想う

2010-06-12 06:44:25 | Weblog
先日、孫が自分の体型にあわないといってTシャツをくれた。シャツには「Stop
Child Labour July 12」と印刷してある。知らなかったが、今日、6月12日は20
02年に國際労働機関が制定した「児童労働反対世界デー」で,孫からのプレゼ
ントのシャツは、この運動協力団体のグッズであった。

早速、協力団体、児童労働ネットワークのhpを調べてみると、世界には現在2
億人もの子どもが貧困から強制的な労働を強いられている。とくに多いのが今、
サッカーW杯が開かれているアフリカ大陸で、3人に1人が働かされている。

日本でも明治から昭和の初期までは尋常小学校6年の義務教育を卒業すると、
ねえやは、小守に出されたり、商家にデッチに出されて働かされていた子ども
が多かった。早く父親に逝かれた僕の従弟も、親戚の米屋で小僧として働いて
いたのを覚えている。

戦争末期の昭和20年6月、中学3年だった僕は親元を離れ、敵の本土上陸に備
えて千葉県の利根運河の江戸川河口で浚渫工事に動員された。毎日、朝早く
からモッコを担がされ、裸足で重いドロを土手の上まで運ぶ作業であった。孟宗
竹の食器に僅かなご飯とニラの味噌汁にラッキョウのオカズ。食べ盛りの僕らは
農家の畑から人参を盗んで食べたりした。

戦争という極限下での児童労働虐待であった。アフリカの国々の中には依然内戦
で、大勢の子どもたちが犠牲となり、貧困から強制的に労働に従事している。