「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

お歳暮の季節 91歳先輩からの暖かい贈り物

2017-11-20 05:26:28 | 2012・1・1
昨日、91歳の先輩から三越の包装紙に包まれたお歳暮が早々と届いた。先輩はお歳暮ではなく、小ブログを読まさせて頂くお礼の粗品であると言われているが、江戸っ子らしい、その暖かい心配りが嬉しい。粗品は先輩が現役時代勤めておられた三越伊勢丹フード製造のカレーのルーの詰め合わせである。僕はインドネシアを中心に50回以上、南の国々を旅しており、カレーについては一家言あるのだが、このカレーのルーはお世辞抜きに美味しい。

お歳暮はもともとの意は文字通り歳の暮だったそうだが、今では転意して一年の終りに、その年お世話になった方に感謝をこめて贈り物をする習慣を指すようになった。年金生活に入ってすでに四分の一世紀、社会との接触は薄くなり、お歳暮を贈ったり、頂く数も少なくなってきたが、それでも、この時期になるとデパートなどからオンライン.システムで買えるお歳暮のカタログが贈られてきて、お歳暮の季節感を感じる。

宅急便など便利なものがなかった戦前昭和の時代には、お歳暮はわざわざ贈り先まで届けに行ったものだ。僕の子供の頃の記憶の中にも母親に連れられて地下鉄で日本橋の三越本店まで行き、お歳暮の品を選んで知り合いの家に届けて回った想い出がある。戦前、デパートは高級品を扱うシンボル的存在であった。デパート独特の化粧品売り場からくるあの芳匂は今でも忘れられない。加齢と共にデパートへ行く機会も少なくなった僕ら夫婦にとっては、何より便利で有り難い贈り物だ。