「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

          小泉さん、それはないぞ

2009-02-19 05:18:43 | Weblog
小泉純一郎元総理が訪問中のモスクワで定額交付金の財源法案を衆院で再議決する
さいは本会議を欠席すると明言した。そして”2兆円の税金を使うなら、他にも方法があ
るのではないか”と自民党の執行部を批判した。が、それはないぞ。小泉さんは野党の
指導者ではない。与党のかっての総理である。庶民は百年に一度という不況の中で早く
交付金が出ないかと期待して待っているのにだ。

小泉元総理がなぜ今ごろになって交付金交付に反対なのか理由がわからない。庶民レ
ベルで話をすると、小泉氏が反対を表明したのは、先日、麻生総理が国会審議の中で
郵政民営化をめぐって反対ともとれる発言をして以来だ。また折りしも郵政公社のカンポ
疑惑がとび出してきた。自分の政治生命をかけて、やりぬいた仕事である。それへの批
判だから気持ちはわかるが、それが交付金反対とどう結びつくのかわからない。

麻生総理がサハリンでメドベージェフ大統領と会談し北方領土問題について”独創的で型
にはまらないアプローチ”で合意した。その同じ時期に小泉元総理はロシアの事実上の実
力者プーチン首相と会談したようだが、日本のマスコミは何も伝えてこない。ただ連夜のよ
うに小泉氏がオペラを観劇しているニュースだけだ。

一国の大統領と首相が同じ時期に外国の要人を招き、別々に話し合いの機会を持つという
のは、あまり聞いた事がない。それでなくとも、ロシアのしたたか外交で過去になんども苦い
水を飲まされている。国内の政治混乱に乗じてなにをされるかわからない。用心用心。





        ”酒の上でのこと” では許されないが

2009-02-18 07:19:24 | Weblog
中川昭一財務大臣がローマでの中央銀行総裁会議(G7)後の記者会見でロレツの
回らない酩酊ぶりが問題となり辞任した。大臣は会見前の昼食会でワインを口に含
んたが”ごっくん”とは飲まなかったと弁明していた。多分そうかもしれないが、テレビ
画面の大臣の顔には宿酔がありありとうかがえた。

酒は良薬の長である一方、イタリアでも”きちがい水”(アクアバッツア)という言葉が
あるそうだ。僕も若い頃、この”きちがい水”のため、なんどか失敗を起こしており、中
川大臣の”酩酊会見”をみて内心忸怩たるものがあった。その最たるのは、ある外国
高官との会見で、暴言を吐き高官(女性)を怒らせた。

大臣の酒の上での醜態には、昭和23年、当時大蔵大臣だった泉山三六氏が国会食
堂で大酒を飲んだあげく、他党の女性議員を抱擁し接吻を迫った。当時は酒飲みには
割り方寛容だったが、さすがに泉山氏は「議場内粛正に関する決議」で大臣を解任され
議員も辞任した。

昔だったら中川大臣程度の醜態だったら許されたかもしれない。泉山氏は辞任後の参院
総選挙で全国区第6位で帰り咲いている。しかし、時代が違う。それに今は”百年に一度”
という経済不況である。GDPが前期比3・3%減、年率換算12・7%、先進国中最悪の数字だ。

中川大臣の辞任で、この問題はけりをつけてもらいたい。民主党など野党は麻生総理の
任命権まで追及するといっているが、国民は一日も早く、政治を前に動かして貰いたい
と思っている。
 



         カレーライスは認知症に効く?!

2009-02-17 07:11:20 | Weblog
昨日東京は桜の花が咲く頃の陽気だった。その暖かさに誘われて僕は運動不足解消
に自転車で遠くの私鉄沿線のアーケード街にあるエスニック食材店へ買い物に出かけ
た。テレビの情報番組でカレー粉の成分「ターメリック」(ウコン)が認知症予防に効く、と
の話を聞いたからだ。

ウコンは東南アジアでは、カレーライスだけではなく、お祝い事の黄色いご飯にもよく使
用される。インドネシアやマレーシアでは「nasi kuning」といって結婚式では定番。インド
でもお祝い料理に黄色いご飯があるが、こちらの色づけはサフランとのこと。調べたわけ
ではないが、サフランは”黄色”というオランダ語、さらに語源をさかのぼればアラビア語。
ウコンの語源は知らないが、ヒンズー教徒の間では”黄色”は高貴な色とされている。

ウコンの中の「クルクミン」という成分が認知症予防に役立つそうだが、この成分はアルコ
ールの分解、つまり二日酔いの解消、利尿剤、動脈硬化の予防に役立つそうだ。一方の
サフランは婦人病の予防に効き目があるとのことだ。エスニック料理の食材としてここ10年
ほどウコンもサフランももてはやされ、静かなブームになっている。

買ってきたウコンで、わが家では今日の夕食は鰹入りのカレーライスだ。これはスマトラの
インドネシアの友人直伝で、数年前NHKの料理番組にも紹介された。ウコンで魚のくさみが
失われおいしい。ウコンで認知症が予防できれば毎日でもよいのだが。
 


         金正日”将軍さま”の誕生日

2009-02-16 06:37:51 | Weblog
今日は金正日”将軍さま”の67才の誕生日である。”光栄”にも僕は同月同日が
誕生日なのだ。67歳といえば、世間一般でいえば孫の1人や2人はいてもよい好
好爺な年頃だが、彼にはあまりそんなイメージがない。今日、米国からクリントン
国務長官が来日、拉致被害者家族とも面談する。

「北」による政府認定拉致被害者17人の中でも,最も同情するのは拉致当時13歳
の少女だった横田めぐみさんのケースだ。昭和52年11月15日、中学1年生だった
彼女は下校の途中で拉致された。僕ら夫婦にもめぐみさんと同学年の次女がいる。
それに僕らは横田夫妻と同じ転勤族で、境遇も似ている。当時、僕は札幌に住ん
でいたが、52年といえば有珠山が爆発、すすき野に降灰があった年だ。

あれから32年である。めぐみさんを奪われた横田夫妻の気持ちは十分わかる。32
年という歳月は気の遠くなるような長さだ。僕らの次女も当時,中1で、男のようなカ
バンを肩からさげ通学していた。が、今は結婚して二児の母親となっている。子供
はすでに彼女より背が高くなっている。

クリントン国務長官は来日前の記者会見で”国務長官として以前に、妻として、母と
して、娘として、姉妹として拉致被害者と会いたい”と言っておられた。その通りであ
る。金正日”将軍さま”には人間としての感情がないのだろうか。一刻も早い問題解
決を望んでいます。



      ”やくざ”まがいの森喜朗・元首相発言

2009-02-15 06:43:16 | Weblog
テレビが"視”に訴えるマス媒体であるのはわかっているが、あの”ぶら下がり”
取材はなんとかならないのか-.”ぶら下がり” 取材で”で重要発言なんか引き
だせる訳はない。被取材者だって迷惑千番だ。それを承知の上でのことだが、先
日の森喜朗・元首相の”ぶら下がり”取材への対応は頂けない。記者団に対して
”どけ、どけ””うるさい”と、まるで”やくざ”まがいの発言だ。

森・元総理には悪いが、総理時代に何をやったかー。一般の彼に対する認識度は
米国原潜と愛媛県水産高校練習船との衝突事故のさい、ゴルフをやっていて、そ
れで総理を辞任したことぐらいだ。永田町とは違う。”体育会系”の容姿で損をされ
ているが、本当の”体育会”出身ならば、あんな無礼な言葉は使わない。

森・元総理をさして「キングメーカー」だという人がいる。彼の派閥から何人か後任の
総理が誕生し、影響力があるのかもしれない。でもそのうち二人が途中で政権を投
げ出している。麻生総理の時も派閥をこえて支持していた。国民はもう、永田町の変
な勢力争いにうんざりしている。

小泉内閣の時代、自民党は比例議員の73歳定年制を打ち出し、中曽根・元総理を
怒らせた。森・元総理は比例代表議員ではないが、そろそろ、その定年の歳だ。小
泉氏は次回立候補しないそうだ。森氏はどうなのかー。後世の国民から、また失わ
れた○年といわれないよう、永田町から手を引いたらどうかー。

          「チョコレートと兵隊」続き

2009-02-14 16:12:56 | Weblog
「チョコレートと兵隊」を書いたら旧友から次の感想がメールで送られてきました。
旧友の店の店員の「武さん」(名前忘れる)が昭和13年の南京攻略のさい大場鎮の
戦闘で戦死しましたが、所属の脇坂部隊から、旧友の家に「武さん」宛てに送った
慰問袋が手つかずで返却されてきたそうです。旧友は"誰か戦友にやってくれれば
よい”のにと子供心に思ったそうです。慰問袋には、やはりチョコが入っていて、
兄弟でおいしく食べたとのことです。僕のブログから忘れていた「武さん}の事を
想い出したとのことです。ご供養になりました。





          チョコレートと兵隊

2009-02-14 06:45:38 | Weblog
昭和14年(1939年)に「チョコレートと兵隊」というレコードがテイチクとコロ
ムビア二社から発売されている。その一つテイチクの歌詞(作詞内田ゆた
か)の一節にこういうのがある。
         ♪ 敵弾飛雨の戦線に 名誉の戦死とげた日よ
           御霊の前に供えれば 灯火悲しチョコレート
           今は涙のチョコレート
70年前のチョコレートにからむ悲しい歌である。

今日はバレーンタインデイだ。女性から男性にチョコレートがプレゼントされ
る日。最近はその逆もあるという。女性の中には"義理チョコ”まで含めて1
万円も消費するとか。残念ながら僕には老妻からもこない。血糖値が高い
僕にはその方がよい。それに僕らの世代にはチョコレートについての甘い
想い出などない。

「チョコレートと兵隊」が流行していた頃は、まだ町でチョコが買えた。この歌
は、戦地へ送られてきた「慰問袋」の中にあったチョコレートの包装紙を兵隊
が集め、これを内地の自分の子供に送り返し、子供がこれで製菓会社に応
募してチョコ一枚をゲットした。ところが、その当日、兵隊の戦死の公報も届
いた、という実話によるものだ。

バレンタインデーを祝える今の世は本当に幸せだ。「チョコレートと兵隊の」の
時代、僕ら銃後の小国民は、チョコを包んだ銀紙を集めてボール状にして陸
軍省に届けた。あんな銀紙が戦闘機を造るのに役だったのかどうかー。それ
から数年後、戦争の激化でもはやチョコレートどころではなくなった。
 


            大分県人の「赤猫根性」

2009-02-13 06:22:04 | Weblog
大分県人の県民性を表す言葉に「赤猫根性」と言うのがあるそうだ。大分県民は"ず
るかしこく、計算高く、偏狭でまるで赤猫みたいだ”という悪口である。一方、大分県
民は"淡白で何事も受け入れる柔軟性の持ち主だ”というほめ言葉(武光誠著「県民
性の日本地図」)もある。僕ら関東の人間にとっては、大分は遠く、どちらが正しいの
か判らない。ただ昨年の県教委の汚職、今回のキャノン工事をめぐる脱税事件などを
みると、共通していえるのは汚職、癒着、縁故主義である。

昨年の県教委の汚職は、教育界という狭い社会の中で、出世のための金銭贈与が長
年、日常的に行われていた。今度のキャノンの工場建設をめぐる不祥事もキャノンの御
手洗社長と逮捕されたコンサルタント会社「大光」の大賀社長が友人関係にあり、別に
逮捕された長田元県会議長も御手洗社長と姻戚関係にある。御手洗社長は関与を否定
しているが、なんとなく癒着、縁故主義の構図が匂ってくる。

僕の友人に大分県人が二人いる。一人は大分市、もう一人は臼杵だが、二人とも「赤猫
根性ではない。が、あまり仲がよいとはみえない。大分県は豊臣秀吉によって所領が細
分化され小藩が分立していたため、同一県民意識に薄いという人がいる。その結果、藩
ごとの結束が強く、そのために癒着、縁故主義がはびこるのだという。

多島多民族国家、インドネシアの諸悪の根源は、汚職K(korupsi),癒着K(kolusion)縁故N
(nepotism)の頭文字をとってKKNだと言われて久しい。 

 

            麻生総理のおしゃべり

2009-02-12 06:47:20 | Weblog
麻生内閣の支持率がどんどん下がっている。過去もっとも低かった森内閣の9%(20001年
朝日新聞調査)に迫る勢いだ。不人気の原因の一つは総理の発言にブレがあるということ
のようだ。そして、それは俗っぽい言葉でいうと、総理の"おしゃべり”に起因しているみたい
である。浜田防衛大臣にまで"総理は言葉を一度呑み込んでは”などといわれている。

郵政民営化問題をめぐる総理の発言はブレており、整合性に欠けている。老妻がお茶の間
談義で"総理は少し正直すぎるのだ”といっていたが、もしかすると、本当に言葉が呑み込
めない人なのかもしれない。渡部浩三民主党最高顧問からは"人柄は好きだが、首相になら
なければよかったのに”と茶化していた。

と、いわれても与党自民党が多数決で選んだ総理である。”辞めた”という決定権は麻生総理
にある。過去二代にあって自民党は途中で総理のイスの座をを放棄している。麻生総理はそれ
だから繰り返し”私は逃げない”と明言している。

不景気の中での難問山積、国民は先行きが見えない閉塞感を抱いている。ここで総理に逃げら
れたら日本は沈没への道を歩むかもしれない。今、総理のやることは景気の回復、一つである。
18日からサハリンでメトベージェフ大統領と会い、北方領土問題も話し合うそうだが、ことは領土
問題である。失言は許されない。発言のさいは、一度言葉を呑み込んで言質をとられないように
お願いします。




    1165(好い老後)お願いします  日本年金機構

2009-02-11 07:35:23 | Weblog
社会保険庁から2月支払いの年金通知書が届いた。チェックすると「所得税変更」
の印が押してあり、所得税が29,015円天引きされている。いつ所得税額が変更
になったのか、僕ら老人夫婦には記憶がない。後期高齢者医療費の年金からの
天引きを断ったための”仕返し”かとさえ冗談に思った。

早速、通知書の裏の「年金ダイヤル」0570-05-1165(いいろうご)にダイヤルした
が、いつかけても話中である。やっと通じたが、係りの話は専門的すぎて年寄りに
は理解できないが、どうやら僕ら夫婦のミスで、昨年同庁から送られてきた現状確
認の葉書を出さなかったことに原因しているようだ。調べてみたら状差しに、その葉
書きがあった。ちょうど僕の外国旅行の時期だったので出すのを忘れてしまっていた
のだ。

後期高齢者になると、自分ではしっかりしているようでも、こういったポカが出てくる。
所得税変更が、はたして僕らのポカに関係あるのかどうか判らないが、あるとすれば
例によって例の役所の「申告制」による弊害である。申告しなければそのままなので
ある。問い合わせの「ねんきんダイヤル」の1165が”よい老後とはブラックユーモア
みたいだ。ブラックユーモアとは「不気味を感じさせるユーモア」(広辞苑)だそうだ。

社会保険庁に代わって日本年金機構が発足し、その理事長に紀陸孝氏が任命され
た。社会保険庁について、国民はいぜん"伏魔殿”だと思っている。大変な仕事だが、
次世代が1165を送れるように頑張ってほしい。