「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

         老人にはC級グルメ弁当を!

2009-12-11 07:12:18 | Weblog
先日、同期入社のOB会で昼間から痛飲、その酔った勢いで自宅近くの飲み屋にハシゴ酒を
しに立ち寄ったが、閑古鳥が鳴いていた。飲み屋というより”おふくろの味”が売り物で、一人
暮らしの転勤族や若いサラリーマンをターゲットにした店だ。主人のボヤキによると、このとこ
ろの不況で"家飲み”が増え、さらに200円台弁当の登場がこれに拍車をかけているとの事だ。

家の近くのミニスーパーにも最近、200円台弁当が売りにだされ買いにでかけたが、変に見得
をはって388円弁当を買った。トリの唐揚げにハンバーグ、ポテートサラダがついていてご飯は
300㌘の増量。チーンして老妻と二人で食べたが、ちょうどよい分量だ。老妻の一人暮らしの友
だちは、だいたい二回に分けて食べているとのことだ。

格安弁当は僕ら後期高齢者にもウェルカムだが、問題は中味だ。どうも若者向けのB級グルメ、
カロリーが高すぎる。年寄り向けの低カロリーのC級グルメがあってもよいと思うのだが。

そんなことを言っている年寄りのくせに、戦中戦後の食糧難時代を体験している僕らの世代は
食べ物が残せない。僕ら夫婦も"いまどきそんな肥った老人はいない"と娘たちから注意されて
いるのに食卓に出たものは残らず食べてしまう。いやらしい悲しい性(さが)である。いつになっ
たら治るのだろうかー。

       鳩山総理はバリ島へ小沢幹事長は北京詣で

2009-12-10 06:55:03 | Weblog
普天間問題が暗礁に乗り上げ、財政赤字の中での予算編成ー難問山積、四面楚歌の
鳩山総理だが、今、バリ島での「民主主義フォーラム」に出席中。一方の小沢幹事長は
今日、600人を越える党の国会議員などの関係者を引き連れて北京詣に出発した。
偶然の日程上のいたずらだが、マスコミの注目度から行けば、どちらが党首だかわから
ない。

「民主主義フォーラム」-あまり耳なれない国際会議だが、インドネシアが音頭をとって民
主主義を世界に広める目的で昨年から始まった。昨年は日本からは高村正彦・元外相が
総理特使として派遣されているが、日本のメディアにはほとんど内容は伝えられていない。
今年はインドネシア、タイ、日本、米国に民主党政権が誕生したとあって、ユドヨノ大統領
がとくに力をいれ、鳩山総理に共同議長として参加を申しいれていた。

インドネシアには申訳ないが、国際会議としては歴史がなく、いまひとつ討議内容も漠然
としている。おそらく具体的な成果でもないかぎり、日本のメディアは大きな活字では扱い
にくいだろう。

これに反して小沢訪中団はマスコミには格好の材料である。派遣国会議員の中にはいわ
ゆる小沢チルドレン140人も含まれ、公式日程以外に万里の長城の観光やエステもある
という。訪中団一行は民間航空会社で行くのだろうが、小沢幹事長は議員はビジネスクラ
スで行けと公言している以上、ファーストクラスでは行かないだろうが、そんなにビジネスク
ラスが用意できるのか。余計なお世話だがー。

       ファーストクラスより議員歳費削減を!

2009-12-09 06:39:29 | Weblog
民主党の小沢一郎幹事長が与党3党幹事長とので海外視察の際はファーストクラス
ではなくビジネスクラスを使うことで合意したと記者会見で語っていた。当然といえば
当然だが、それより国会議員の"日本人ばなれ”した歳費を削減したほうが、より国
民むけするパーフォーマンスだと思うのだがー。

国会議員は国会法第25条で"議員は一般職の国家公務員の最高の給与額より少な
くない歳費を受け取る”とある。具体的には"陣笠”の新人議員でも月額137万5000
円の給与を受け取り期末には718万円のボーナスを貰っている。それになんだかんだ
の手当てがついて年収で最低で2400万にもなる。これでは○○は一度やったらやめ
られない。

昨年、僕は生まれて初めて飛行機のファーストクラスに乗った。ドバイの首長一族のご
招待に預り関西空港からドバイまでエミレーツ航空の特別個室のファーストクラスだった。
同じ飛行機には大臣経験者で夫人が著名な女優のご夫妻が僕らより安いビジネスクラ
スに乗っていた。長老の先生も議員を辞めればビジネスクラスなのだ。

確かにファーストクラスは乗り心地はよく疲れない。国を代表して大事な國際会議に出張
される先生たちだ。みみっちいことはいわない。堂々とファーストクラスで出かけて貰いた
い場合ある。でもあまり意味のない調査目的に事かけて行く観光旅行は、ビジネスクラス
でももったいない。自費で行って貰いたい。

         遠くなった大東亜戦争勃発の日

2009-12-08 05:34:30 | Weblog
NHKラジオの「今日はなん日」で12月8日はビートルズのジョン・レノンが刺された日
だと、伝えていたが、僕ら世代にとっては大東亜戦争が勃発した日として忘れられな
い。ブログを始めて4年になるが、いつもこの日には戦争関連のことを書いている。あ
れから68年経つのだが、やはり忘れるにも忘れられないのだ。

最近、僕は「それでも日本人は"戦争”を選んだ”(加藤陽子著 朝日出版社2009年)
という本を読んだ。1960年生まれの東大大学院教授の著者が日本近現代史の最前
線を高校生に語る形式で書かれた本だが、後期高齢者の僕が読んでも面白く有益であ
った。

”近頃の若い者はどうにもならない。アメリカと戦争をしたことさえ知らない”-こういった
ような話をよく耳にする。が、僕らが子どもだった時代、日清、日露の戦役は戦争が終わ
って50年しか経っていなかったが「日本海海戦」や「旅順開城」は遠い遠い昔のような気
がした。大東亜戦争が終わってからは、もうそれ以上の歳月が流れているのだ。

僕は満州事変の始まった年に生まれているが、恥ずかしながら事変についてはほとんど
知識がない。学校で学んだこともない。こんど始めて上記加藤教授の本で満州事変の原
因や背景や当時の世界情勢などを学んだ。

先日、天皇陛下が誕生日の談話で語られていたが、すでに日本人の四分の三が戦争を
知らない世代である。12月8日が大東亜戦争が起きた日として知らないのも無理はない。
ただ、天皇陛下も言われていたが、この戦争で300万人以上の犠牲者があったことを風
化させてはならない。

         ジングルベルが聞こえてこない!

2009-12-07 06:46:01 | Weblog
昨日、早々と年賀葉書の印刷を注文してきた。第二日曜日5%引きのキャッチフレーズ
につられて大手スーパーまで出かけたが、活字印刷だけの安いのを150枚注文しただ
けなので僅か125円だけの割引だ。それでも年金生活者にとっては有難い。

公務員のボーナス支給前なのか、スーパーのお歳暮売場はまだそんなに混んでいなか
った。バブルの時のあの混雑ぶりとはうって変わって寂しい。玩具売場からはあの賑や
かなジングルベルのメロディも聞こえてこない。ゲーム機にむらがる子どもたちの姿も少
なく見えた。デフレで不景気な歳末風景を実感した。

寂しいスーパーと比べて賑やかなのは家の周りに電飾だ。ここ数年、電飾する家が増え
賑やかになってきた。こちらは景気と反比例するのだろうか。

昔、僕が子どもだった東京のクリスマス前の風景と言えば、救世軍の社会鍋だった。ラッ
パをならし、シンバルを叩いて"信ずる者はただ信ぜよ(だったかな)と歌いながら助け合
いの義捐金を集めていた。今も同じ活動はされているが、戦争中だったので余計子ども
の心に強く印象づけたのかもしれない。

町会から歳末助けあい運動の袋が回ってきて、一口800円の所を1000円袋に入れた。貧
者の一灯である。昨年は歳末にきて"派遣ぎり”失業者が急増、"歳越し村”ができた。今
年はどうなのか。しっかり国の舵取りを願うだけだ。

         ”事業仕分け”は文化大革命?

2009-12-06 05:47:12 | Weblog
先日テレビでノーベル賞受賞者、五輪メダリストについで文楽や落語家らの伝統芸術
家も行政刷新会議の"事業仕分け”の予算削減に抗議しているのをみた。僕はこれを
みて"事業仕分け”は予算削減に名を借りた一種の「文化革命」ではばいかと,危惧の
念を抱いた。

昨日の「朝日新聞」を読むと、仙谷由人・行政改革担当大臣との単独会見記事が載って
いて、その中で仙谷大臣は近く"仕分け”の第二弾を実施するそうだ。そして、その中で
「スポーツや科学分野はそれ自体が”錦の御旗”になっている”と言っていた。僕は、この
意味はスポーツにも科学にも聖域などないという意味にとったが、そうだとすれば僕の心
配している文革への道にもなりかねない。

鳩山内閣の閣僚中9閣僚が"全共闘"世代である。仙谷大臣もその一人だが、僕はこの
世代が学生だった、あの時代(1965年ー72年)を想起する。日大紛争、東大安田講堂事
件、よど号事件、安保闘争、浅間山山荘事件など、なにかと騒々しい時代だった。若者の
当時の風潮の中には変革を求める声があったが、結局は挫折した。

あれから40年の歳月が流れた。まさか、あの世代が立ちきられた夢をまだ追い求めている
とは思いたくないが、鳩山総理は事あるごとに”歴史を変え、歴史をつくる”といい、仙石大
臣はずばり「"事業仕分け”は政治の文化大革命だ」と言っていることをネット情報で知った。
僕はこれを知り、まさに目からウロコが落ちる思いがした。心配である。

       勤労動員と孫の職業実習

2009-12-05 07:08:36 | Weblog
中学2年の男の孫が3日間職業実習で近所のお菓子屋で働いてきた。いつから、こんな
単元が始まったのか知らないが、社会の仕組みを知る上でよいことだ。自分たちの希望
で職場を選んだそうだが、学校からの"お達し”で報酬はいっさいないとのこと、いってみ
れば”タダ働き”なわけだ。それは当然だが、最後の日に"ご苦労さん”の言葉とともに実
物の支給ぐらいあってもよいと思うのだが、手ぶらで帰宅してきた。

孫と同じ中学2年から3年にかけて、僕は勤労動員で軍需工場で働いていた。○六という
海軍の秘密潜航艇の部品を製造していた。毎日いも入りのご飯を弁当箱につめて出勤し
たが、昼食時弁当箱をあけると、すきすきで、ご飯が一方に片寄っていた。空襲警報がな
り防空壕に逃げこむと、敵の艦載機が低空で飛来し搭乗員の姿までみえた。

工場での動員は昭和20年4月までで、空襲で工場が焼けた後は、千葉県の江戸川と利根
川を結ぶ運河の浚渫工事に泊まりがけで動員された。敵の本土上陸に備えての突貫工事
であった。ここでの想い出は空腹から畑の人参を盗んで食べたことだ。

後年、亡父の当時の日記を見たら、敗戦後の11月になって4か月勤めただけの軍需工場か
ら40円退職金を貰っている。敗戦をはさんで混乱のあの時期でも、きちんと社会の秩序が保
たれていたのに驚いた。孫は"タダ働き”に文句をいっているわけではない。娘夫婦も社会の
一端が理解できて逆に良かった、といっているが、僕にはいまひとつ理解できないものがある。

        心配な"先送り内閣”の予算編成

2009-12-04 05:31:56 | Weblog
鳩山内閣は、なんでも"先送り”ばかり。政権公約で実現したのは、生活保護母子
家庭への加算復活ぐらいだ。後期高齢者医療制度の廃止公約に至っては、最初
2年先といっておきながら、今度は4年先がメドだという。沖縄の普天間基地移転問
題も、従来通りならば、連立政権離脱もとの社民党福島瑞穂党首の一言で、年内 
解決はなくなった。鳩山総理はといえば"(福島発言)を重く受け止める”といい、一
方では”相手のある外交交渉だ”と相変らず、事の重要さが判っていない。

""先送り”鳩山政権で心配なのは来年度の予算編成である。年内に編成するとの閣
議決定はできているようだが、政策決定会議の"仕分け”の"仕分け”でさえ閣内でも
めているのに大丈夫なのかー。平野官房長官によれば、従来のような財務省原案を
作らず直接政府案決定するみたいだが、またまた"先送り”になるのではないか心配
だ。小沢幹事長も問題は予算編成だといっているそうだ。

税収減により、来年度予算は新規模國際発行高は税収より多くなる。これは昭和21
年以来とのこと。21年と言えば、敗戦直後の混乱期である。万事先送りで解決がみら
れない。年を越して通常国会にまでズレこむことになればどうなるのか。"鳩山丸”の
沈没である。自分の家の財産管理でさえ出来ない人物に国の"台所”をまかせてよい
のか心配である。

       UAE(アラブ首長国連邦)の元気

2009-12-03 05:21:27 | Weblog
昨夜、東京の帝国ホテルで催されたUAE(アラブ首長国連邦)の独立祝典に招かれ
て出席した。”ドバイ発”の経済不安はどこへやら、会場の大広間は700人を越す招
待客で一杯。来年3月から、同国の二つの航空会社がそれぞれ成田に週に5便乗り
入れると発表があると会場から大きな拍手がわいた。

僕はかってUAEが独立前、英国保護領「休戦海岸」(Trucial States)だった当時取材で
訪れ1週間滞在した。それが縁で毎年祝宴に招かれており、昨年はドバイ首長一族の
招待で47年ぶりに再訪、今年は同僚のカメラマンが撮影した当時の写真展も実現した。

"ドバイ発”の経済危機はどうなのかー。現地からの報道によると、ドバイ政企業の「ドバ
イ・ワールド」が260億(約2兆34億円)の返済延期を申し出たのがきっかけのようだが、
詳しいことは知らない。僕らが招かれてドバイへでかけたのは、昨年の今ごろだったが、
ちょうど帰国の日だった。「ドバイ・ワールド」傘下の1400室を誇るアトランティス・ホテルが
完成し、国中が花火を打ち上げ大騒ぎだったのを想い出す。

僕らみたいな一介の民間人に対して,自国の昔を取材してくれただけで恩義に感じてく
れる心やさしい人々だ。21世紀の奇跡ともいわれる発展を遂げた国である。いっそうの
元気でいっそうの発展を望んでいる。

(3月成田に乗り入れ予定のUAEの航空会社はドバイ行きの「エミレーツ」とアブダビ行き
の「エティハド」航空の二つ)