オペラの殿堂ミラノ・スカラ座で「リゴレット」を見ました。お話はこちら。
中に入った途端、その華やかな雰囲気にのまれました。シャンデリアがきらめくホワイエ。そこに目一杯着飾った女性達に目が奪われます。ドレスアップ度という点ではロイヤル・オペラ・ハウスもかないませんね。男性も9割5分はジャケットにタイ。夏のザルツブルグで恥ずかしい思いをしたので、今回はきちんとジャケットとタイを持参したので、良かったです。オペラは祝典といいますが、会場に足を運んだ人たちの表情はまさに、お祭りに来たワクワク感で一杯であることが、滲み出ています。まさに、ハレの日なのですね。開演前は劇場内で記念撮影をして居る人がたくさん居ました。 どのくらいかはわかりませんが、私のような観光客もたくさん混じっている感じです。
劇場は写真では何度も目にしていますが、実物は更にきらびやかなものでした。赤と金色を基調にした色合い、2階以上は全てボックス席という作り、まさにキング・オブ・オペラハウスですね。ボックス席で聴くのがスカラ座を感じるのには一番いいのかもしれません。私は今日は平土間で。ROHでは安い席専門なので、今日のこの日は私もハレの日ということで奮発させてもらいました。
さて、開演前からすっかり気分が舞い上がっていましたが、実際の公演のほうはどうだったかというと、正直言うとちょっと期待外れでした。もちろん、決して悪い出来ではありません。ただ、顧客満足度は絶対的な品質ではなく、期待値との差分で決まりますので、期待値が滅茶苦茶高かったのに比べると、「?」だったのは事実です。ROHの方がいい時はずっといいんですが・・・と、思ってしまいました。
歌手陣では、リゴレットのAlberto Gazaleは良かったです。歌も良かったし、演技もリゴレットの道化と娘思いの真面目さをうまく演じ分けていたと思います。
ただ、私の大好きなイルダ役がもう一歩。Elena Mosucの歌は良かったですが、演技がちょっと硬い感じがして、ちょっと不満が残りました。あと、Mantua伯爵のGianluca Terranovaがちょっとねえ~。パンチ不足でした。その他の脇役陣や合唱陣はとても上手に脇を固め、さすがスカラ座と思わせただけに、準主役級がもう一歩だったのはとっても残念でした。正直、昨年2月に見たROHの方が歌手陣は良かったと思いました。
演奏はさすがスカラ座管弦楽団のヴェルディでした、完全に歌ってましたね~。James Conlonも堂々たる指揮ぶりです。
演出はROHとは違いましたが、オーソドックスなものだと思います。第一幕冒頭のパーティの場や第2幕の領主の家の華やかな舞台セットとリゴレットの家や殺し屋スパラフチーネの旅籠の暗さとの対比が際立っていて、楽しめます。ROHの演出では、第1幕のPartyシーンはやばいぐらいにエロチックだったのですが、こちらは普通でした。
公演中や後のお客さんの反応も楽しみにしていました。となりのおじさん(奥さんとイタリア語で話してましたからきっとイタリア人)は、ブラボー連続。良いアリアの時は毎回ブラボーと叫び、そのうち2、3曲は自分で鼻唄交じりにブツブツ歌うので、ちょっと気が散ります。でもなんか楽しそうで、グッドです。終演後も大拍手を送っていました。ただ、会場全体の拍手は期待したほどではありませんでした。これは公演の出来のせいなのか、いつもこんなものなのかは良くわかりません。
やっとスカラ座で、それもヴェルディが見れたという満足感と今日はスカラ座としてはもう一歩なのでは?という気持ちが交錯する複雑な気分で、ホテルへの帰路を歩きました。
22 Janurary 2010/ 20:00
Conductor James Conlon
Staging Gilbert Deflo
Choreographic revival Lorenza Cantini
Sets Ezio Frigerio
Costumes Franca Squarciapino
Characters
Cast
Duke of Mantua: Gianluca Terranova
Rigoletto Alberto Gazale
Gilda: Elena Mosuc
Sparafucile: Marco Spotti
Maddalena:Mariana Pentcheva
Giovanna:Sofio Janelidze
Monterone:Ernesto Panariello
Marullo:Marco Camastra
Matteo:Borsa Luca
Casalin Count of CepranoFrancesco
Musinu Countess: Nicoletta Zanini
An Usher: Filippo PolinelliA
PageboyShi Young Jung
中に入った途端、その華やかな雰囲気にのまれました。シャンデリアがきらめくホワイエ。そこに目一杯着飾った女性達に目が奪われます。ドレスアップ度という点ではロイヤル・オペラ・ハウスもかないませんね。男性も9割5分はジャケットにタイ。夏のザルツブルグで恥ずかしい思いをしたので、今回はきちんとジャケットとタイを持参したので、良かったです。オペラは祝典といいますが、会場に足を運んだ人たちの表情はまさに、お祭りに来たワクワク感で一杯であることが、滲み出ています。まさに、ハレの日なのですね。開演前は劇場内で記念撮影をして居る人がたくさん居ました。 どのくらいかはわかりませんが、私のような観光客もたくさん混じっている感じです。
劇場は写真では何度も目にしていますが、実物は更にきらびやかなものでした。赤と金色を基調にした色合い、2階以上は全てボックス席という作り、まさにキング・オブ・オペラハウスですね。ボックス席で聴くのがスカラ座を感じるのには一番いいのかもしれません。私は今日は平土間で。ROHでは安い席専門なので、今日のこの日は私もハレの日ということで奮発させてもらいました。
さて、開演前からすっかり気分が舞い上がっていましたが、実際の公演のほうはどうだったかというと、正直言うとちょっと期待外れでした。もちろん、決して悪い出来ではありません。ただ、顧客満足度は絶対的な品質ではなく、期待値との差分で決まりますので、期待値が滅茶苦茶高かったのに比べると、「?」だったのは事実です。ROHの方がいい時はずっといいんですが・・・と、思ってしまいました。
歌手陣では、リゴレットのAlberto Gazaleは良かったです。歌も良かったし、演技もリゴレットの道化と娘思いの真面目さをうまく演じ分けていたと思います。
ただ、私の大好きなイルダ役がもう一歩。Elena Mosucの歌は良かったですが、演技がちょっと硬い感じがして、ちょっと不満が残りました。あと、Mantua伯爵のGianluca Terranovaがちょっとねえ~。パンチ不足でした。その他の脇役陣や合唱陣はとても上手に脇を固め、さすがスカラ座と思わせただけに、準主役級がもう一歩だったのはとっても残念でした。正直、昨年2月に見たROHの方が歌手陣は良かったと思いました。
演奏はさすがスカラ座管弦楽団のヴェルディでした、完全に歌ってましたね~。James Conlonも堂々たる指揮ぶりです。
演出はROHとは違いましたが、オーソドックスなものだと思います。第一幕冒頭のパーティの場や第2幕の領主の家の華やかな舞台セットとリゴレットの家や殺し屋スパラフチーネの旅籠の暗さとの対比が際立っていて、楽しめます。ROHの演出では、第1幕のPartyシーンはやばいぐらいにエロチックだったのですが、こちらは普通でした。
公演中や後のお客さんの反応も楽しみにしていました。となりのおじさん(奥さんとイタリア語で話してましたからきっとイタリア人)は、ブラボー連続。良いアリアの時は毎回ブラボーと叫び、そのうち2、3曲は自分で鼻唄交じりにブツブツ歌うので、ちょっと気が散ります。でもなんか楽しそうで、グッドです。終演後も大拍手を送っていました。ただ、会場全体の拍手は期待したほどではありませんでした。これは公演の出来のせいなのか、いつもこんなものなのかは良くわかりません。
やっとスカラ座で、それもヴェルディが見れたという満足感と今日はスカラ座としてはもう一歩なのでは?という気持ちが交錯する複雑な気分で、ホテルへの帰路を歩きました。
22 Janurary 2010/ 20:00
Conductor James Conlon
Staging Gilbert Deflo
Choreographic revival Lorenza Cantini
Sets Ezio Frigerio
Costumes Franca Squarciapino
Characters
Cast
Duke of Mantua: Gianluca Terranova
Rigoletto Alberto Gazale
Gilda: Elena Mosuc
Sparafucile: Marco Spotti
Maddalena:Mariana Pentcheva
Giovanna:Sofio Janelidze
Monterone:Ernesto Panariello
Marullo:Marco Camastra
Matteo:Borsa Luca
Casalin Count of CepranoFrancesco
Musinu Countess: Nicoletta Zanini
An Usher: Filippo PolinelliA
PageboyShi Young Jung