その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

ミラノで「最後の晩餐」を見る

2010-01-27 08:02:38 | 旅行 海外
 ミラノでは、サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会へ「最後の晩餐」を見に行きました。


 「最後の晩餐」は実は2回目で、1度目は1997年の冬に出張のついでに立ち寄りました。その時は、丁度、修復作業に入る前だったので、とっても色がくすんでいて、建物内の薄暗さも手伝い、殆ど何がなんだかわからなかった記憶があります。その後、大修復作業を経て、ずいぶんきれいになったという話しを聞いていたし、「ダビンチ・コード」を読んでもう一度見てみたいと思っていたので、今回はオペラと並んでとても楽しみにしていたイベントです。

 「最後の晩餐」を見るには事前予約が必要です。2日前に電話で予約したところ(日本人のオペレーターがいてびっくりしました)、英語のガイドツアーが空いているということで、英語ガイドツアーを予約(入場料込みで€11)しました(季節によっては数週間前に予約しないと取れないとの情報も一部あります)。ガイド付きといっても、一こま15分で、イタリアとは思えない厳格なタイムマネジメントで管理された見学です。

 13年ぶりに再会した「最後の晩餐」は、たしかにとても綺麗になっていました。誰がどこにいるかはっきりわかります。ガイドさんは、それぞれの登場人物が誰で何をしているのかを解説してくれます。話を聞きながら、絵をぼんやり見ていると、まるで一人ひとりが動き出し、あたかも今ここで晩餐が行われているのを目撃しているような錯覚に陥ります。教会内部の暗さと、天井近くの高いところにある小さな窓からもれる光が、絵の神秘性を更に高めるような気にもなります。理屈抜きに、打たれます。すごい絵だと思います。

 15分はあっという間で、問答無用で追い出されてしまうのが、何とも残念。1時間でも2時間でも居れば、あの描かれた人物の誰かと話ができるような気がするのに・・・・

コメント
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