その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

LPO ユロフスキ指揮 シュスターコビッチ交響曲第4番 他 

2010-01-18 02:29:43 | コンサート (in 欧州)
 昨年来ユロフスキがすっかり好きになり、昨日もロンドン・フィルハーモニック・オーケストラのコンサートを聴きにロイヤルフェスティバルホールへ出かけてきました。この日のプログラムは全て私にとっては初ものばかりだったので、シュスターコビッチの交響曲第4番だけは地元の図書館でCDを借りて俄か勉強。この曲は作曲された1936年から初演の1961年までに25年がかかっているという曰くつきの作品です。
 その4番は、「硬と軟」、「剛と柔」、「動と静」、「強と弱」がミックスされた素晴らしい演奏でした。もう第一楽章の冒頭から体がしびれっぱなし。120人近くの大編成オーケストラに、各楽器のソロや大合奏が散りばめられて、個の力とチームの力がそれぞれに発揮された感動的な演奏だっと思います。金管、木管、パーカッションそれぞれが出番満載の曲ですが、各プレイヤーがしっかり持ち場を果たし、かつ全体としてのバランスも非常に均整のとれたものでした。

 ユロフスキの指揮は、熱さの中にも冷静に計算された理知的なものを感じました。オーケストラをまとめ、音楽を引っ張る推進力を感じます。オケがフルに鳴らした時の大迫力サウンドと第3楽章最後の音が消えいく静けさのギャップは、CDを聴いていただけでは決して分からないものでした。今日はREAR STALL席でかなり後ろ(12ポンド席)でしたが、フル合奏はもちろんのこと、細かい小さなところも良く聴こえました。

 会場は万来の大拍手。プログラムから見てそんなに入らないのではないかと思っていたのですが、なんのなんの。超満員とまでいきませんでしたが、広いホールの9割は入っており、観客席も熱気あるものでした。いつもより聴衆の平均年齢も若いような気がしましたが、気のせいでしょうか?

 ちなみに、1曲目は同じ時期に同指揮者により作られた小品、2曲目はポーランドの作曲家カロル・シマノフスキのバイオリン協奏曲。いずれも、良かったと思います。

 当分、ユノフスキを出来る限り追いかけたいと思います。

 (今日はいつもより更に写真の出来が悪く、省略です)

Royal Festival Hall

London Philharmonic Orchestra
Resident at Southbank Centre
19:30 Saturday 16 January 2010

Dmitry Shostakovich: 5 Fragments for small orchestra, Op.42
Karol Szymanowski: Violin Concerto No.1
Dmitry Shostakovich: Symphony No.4 in C minor

Vladimir Jurowski conductor
Carolin Widmann violin
コメント (2)
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