その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

キャンディード (バーンスタイン)/ロンドン交響楽団

2011-06-05 23:46:49 | コンサート (in 欧州)
ロンドン交響楽団によるキャンディード(演奏会方式)を聴きに行きました。序曲は良く耳にするし、組曲も一度演奏会で聴いたことがあるけど、お話付き、歌付きを全部通して聴くのは初めてです。

演奏会方式なので、ステージにオーケストラとその後ろに合唱団が陣取り。そして独唱陣がオーケストラの前で歌います。ナレーターが舞台向かって右手に陣取り、話を進行させます。演奏会方式ですが、歌手さんのちょっとした演技も入ります。

公演の方は、親しみやすい音楽を美しく聞かせてくれたLSOと歌手陣、迫力の合唱、軽妙なナレーションがうまく噛み合って、全編を通じてリラックスした雰囲気で、肩肘張らず、とっても楽しめました。ミュージカルを観るようなワクワクした気持ちで、物語を追うことが出来ました。

ちょっと残念だったのは、歌は、マイク、スピーカーを使っていたこと。今日は3階席だったので歌手のナマ声はほとんど聞こえませんでした。ただ、ミュージカルを見ていると思えば気になりません。

今回の発見は指揮のクリスチャン・ヤルヴィ。指揮ぶりが滅茶苦茶格好いい。ロスフィルでサロネンさんのアシスタントをやっていたせいか、棒の振り方もサロネンさんに似ている気もしないではないですが、体全体でリズミカルにリズムをとりながら、踊るがごとくの指揮ぶりは、キャンディードのリズムにも呼応して、音楽の一部になっているかのようでした。音楽も軽快かつおおらかで、美しいです。ちょっと今後マーク要。

帰り路では何人かの人が、ラストのサビのメロディを口ずさみながら、冷たい雨の中歩いていました。この夜の楽しい気分を共有している気がして、嬉しくなるものでした。








Bernstein Candide: London Symphony Orchestra
Concert performance
5 June 2011 / 19:00
Barbican Hall

Bernstein Candide
Kristjan Järvi conductor

Cast includes:
Andrew Staples Candide
Kiera Duffy Cunegonde
Kim Criswell Old Lady
Jeremy Huw Williams Pangloss, Martin
David Robinson Governer, Vanderdendur, Ragotski
Marcus Deloach Maximilan, Captain
Kristy Swift Paquette
Jeffrey Tucker Bear Keeper, Inquisitor, Tzar Ivan
Matthew Morris Cosmetic Merchant, Inquisitor, Charles Edward
Jason Switzer Doctor, King Stanislaus
Michael Scarcelle Junkman, Inquisitor, Hermann Augustus, Croupier
Peter Tantsits Alchemist, Inquisitor, Sultan Achmet, Crook
London Symphony Chorus
London Symphony Orchestra
Thomas Kiemle Director / Producer

コメント (3)
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