早く電波を出してみたい、でも勇気が・・・。最初の頃ってこんなでしたよね。
なかなか電波を出せない、それ、正しいです。
まぁとにかく受信してください。受信、受信、また受信。100受信して1送信です。
どのバンドにもそれなりの使われ方、慣習などがあります。
雑誌や解説本にも出ているけど、書かれていない情報もある。
知らずに電波を出すと、たとえ電波法に違反していなくても迷惑をかけてしまったり、ひどいことを言われてしまったりする。
一部は老害だったりするのですが(笑)。
とにかくよくよく受信。時間帯、季節、曜日を変えて、いろいろ様子は変わるし、使い方も変わる。
そして、やっと使われ方がわかったら、その真似をその付近でやってみること。
決して自分流を間違いではないから、とやらないように。
慣習は伝統。死ぬほど大切にしている人が居たりします。
それを批判したくなる気持ちもわかるけど、それが嫌ならそっと離れてください。あなたの好きな使い方をしている場所がちょっと離れるときっとある。
無線会もバンドも社会の縮図。社会人の振る舞いを無くしてはトラブルだらけになってしまいます。
受信しまくればトラブルから身を守れます。
ちょっと待て、電波出すには100年早い
100年は言い過ぎだけど、100日は受信したほうがいいです。
よく受信もしないでひどい目に遭って、ひどい目に遭わせるほうが質が悪いけど、知らずに電波を出しちゃった方も問題あります。
よく聞いていれば、あ、ここはこういう運用しちゃいけないところなんだな、って判りますから。
50MHzは棲み分けがよく出来ています。
50.10~15MHzは、突然の海外オープンに備えて空けてある。と言うか、真剣にひたすら聞いている人が結構居る。電波出さないけど。で、開けると、それはもう湧いて出てきて大賑わい。交信したことのない局がわんさか出てくる。その人にとっては珍しい海外との交信がすべて。
50.15~17MHz付近は、国内の珍しいところからの珍しい伝搬で届いた微弱電波を追っている人達が、ひたすらワッチしています。例えば日本中のすべての市、郡、町、村との交信をひたすら追っている人が居ます。何年も何年もかけてその完成を追っています。そんな人も居るわけです。知ってましたか?
だからガラガラだからって、その辺りで毎晩ロングQSOなんてされたくないわけですね。電波がきれいならまだしも、過変調でバリバリ広がっている局なんかが出たらそれはもう迷惑。
土日の山の上からのお稼ぎCQが、過変調で電波が汚いと被って被ってすごく迷惑なのだそうです。
GPアンテナレベルではそれらの方(11エレとか、更にスタックとかをご使用です)が追っている電波は聞こえませんから、お、開いてるぞ、チェック入れてCQだ、なんてやってしまうと、迷惑をかけてしまうのです。
してみると、いいアンテナをなるべく高く上げないことには、誰かに迷惑をかける可能性が高いわけですね。
受信は、よりよい場所に立てたいいアンテナで、という点も重要です。(さすがに誰でも出来ることでは無いけれど)
という訳で、50MHzでCQ出すのなら、50.18辺りから上、が無難なところなのです。
私は50.2より上で出ます。これは配慮です。つまりはマナー。
こういうことをワッチすることで感じ取って、覚えていく必要があるわけです。
7MHzはバンドが広くなって良くなりましたが、お稼ぎする周波数、古くから慣習で使っている特定の周波数、少しのんびりQSOの周波数、ハイパワーでどっしり仲間としか話さない周波数などが聞いていれば解ってきます。自分のやりたい交信をしている場所を探して、その中で運用すればトラブルはかなり防げるでしょう。
間違いないのは、さっきまで出ていた局、隣前後の局と同じようにすること。真似こそ成長の基本。
特に最近は、フリーライセンスからアマチュア無線に夢と期待を抱いて開局される方が増え、それはとてもいいことだなぁと思うのですが、いきなり嫌な思いをされてアマチュア無線が嫌いになってしまったり、あのバンドは嫌いとか、みたいなことになりがち。でもうまく付き合えばどのバンドでも楽しくやっていけます。そこにはそこにある社会への配慮が必要なのです。社会ですから。で、配慮の答えはたくさんワッチすることで見つける訳です。誰だって引越し先の街やマンションでしばらくは静かに過ごすでしょ。様子見様子見。これがワッチです。
アマチュア無線界、自分が生まれたときには既に開局していた方がたくさんいらっしゃいますし、それらの方が守ってきた社会なのですから、尊重しなければならないことは多々あるわけです。この社会の社会人として、普通に振る舞えば、なんてことはありません。その振る舞いは、ワッチから学ぶのが基本中の基本。というお話でした。