50MHzデビュー世代なので、最も居心地が良く、楽しんでいるバンドは50MHzSSBですが、短波帯が大好きです。
少年時代はそれはそれは格好いい短波ラジオが各社から発売され、みんなBCLに夢中でした。
海外短波放送を聞く。遠い国からのラジオ放送。それが聞こえる。頑張れば聞こえる。
そう、団地の部屋の中では聞こえません。窓からロッドアンテナを出し、いやそれだけではまだ不足で、ラジオごと窓から外に出すとよく聞こえました。
頑張らないと聞こえませんでした。外に出かければ余裕で聞こえました。
やがて頑張らなくても聞こえるように、竹竿に電線をからめて窓に付けて電線を室内に引き込み、ラジオのロッドアンテナにつないで受信するようになりました。
冷戦時代まっただ中。強力なジャミングもたくさん出てました。西側の放送を東側は国民に聞かせたくないので、強力な妨害電波が被されていたものでした。
海外短波放送の華は、ラジオオーストラリア、BBCでした。信じられないくらいの遠い距離なのに、まず確実に毎日聞こえました。
でもその信号は電離層反射を繰り返して届くのでフェージングを伴い、Sメーターがフラフラフラ動いていました。
日によっても季節に寄っても聞こえ方が違いました。同じコンディションは二度と無い感じでした。
これがたまらなかったのです。
モスクワ放送、北京放送、韓国KBS、朝鮮の声放送などは沢山の時間帯で超強力でした。
音楽に力を入れていたKYOIでしたっけ。そんな放送もありました。
殆どの海外短波放送は国営放送局の堅い番組なので、少年たちには内容は楽しくなかったと思いますが、とにかく聞こえたことが嬉しくて、毎日聞いていたものです。
今、海外短波放送を聞くと、日本語放送は殆ど聞くことが出来ず、中国の国内向け放送がいっぱい聞こえます。これもまた面白いのでしょうが、日本の皆さんこんばんは、みたいのが少ないのはやはり残念です。
アマチュア無線の電波もよく聞こえました。自分で電波が出せるのが羨ましくてしょうがなかったです。
そんなこんなで、海外短波放送で電離層反射の電波を聞いていたからでしょうか、短波が大好きなのかなと思います。
ちなみにラジオジャパン、NHKの邦人向け放送は今も健在。海外に出かけられる方は短波ラジオを持っていきましょう。日本からの重要なお知らせを受け取る手段になります。(短波ラジオ持ち込み不可の国もあるかも知れないので注意ですが)
ホームセンターや大型家電店で2000円くらいの短波ラジオが売ってます。これでもかなり楽しめるので、短波を聞いたことがない人は是非買って聞いてみてください。