★★たそがれジョージの些事彩彩★★

時の過ぎゆくままに忘れ去られていく日々の些事を、気の向くままに記しています。

禁煙再び

2022年05月23日 20時22分35秒 | 徒然(つれづれ)
 5月19日からまたぞろ禁煙を始めた。
 無駄な努力というなかれ。
 いつまで続くかわからないが、しないよりするほうがマシに決まっている。

 幸いなことに禁断症状はない。
 しかし、ネットの無料映画を観ていると、やたらと喫煙シーンが目立つ。
 実際の酒席で知人が吸う煙草にはさほどそそられないが、映画の喫煙シーンにはそそられる。

 なぜだろう。
 私なりに考察してみた。

 映画の中での喫煙シーンは必ずしも不可欠ではない。
 飲酒のシーンと違い、なければないで映画は成り立つ。

 そんな喫煙シーンをあえて入れるからには、そこに監督のなんらかの意図があるからだろう。
 別に喫煙を勧めているわけではないはずだ。

 パッケージから煙草を取り出す動作や、ライターで点火する様子、吸い込む煙や吐き出す煙に、その時々の心象描写を重ねているのだ。
 俳優もそれに応えて、愛おしそうに、旨そうに、あるいは、やるせなく、苦そうに一服する。

 さすが俳優、その演技は真に迫っていて、私もついつい吸いたくなるのだ。
 禁煙期間中でなかったら、すぐに一服していたことだろう。
 

狙いは読後感。読めばわかる、あるいは読んでもわからないかもしれないが、なんとなく心の片隅に残る奇妙な違和感。ありきたりで普通を装った妙な安心感。 そんな小説を、Amazon Kindle Storeに30数冊アップしています。★★ 拙著電子書籍ラインナップ・ここから買えます。
 読後のカスタマーレビューをいただけたら幸いです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

失われた時

2022年05月23日 12時30分02秒 | 徒然(つれづれ)
 大学時代、第二外国語にフランス語を選択していた。
 その教材がプルーストの名作「失われた時を求めて」の抜粋だった。

 日本語訳でも難解な小説を原語で読解するなど至難の業で、当然、まったく頭に入ってこなかった。
 幸い試験は〇✕、および選択式で、しかも事前に問題を示唆されていたので、なんとか通った。

 ゼミでは、ヘミングウェイやフィッツジェラルド、フォークナーなど、ロスト・ゼネレーション(失われた世代)の小説が教材だった。
 そんなわけで、失われた時とか、失われた世代、あるいは失われた時間という言葉に、なんとなく愛着めいたものがある。

 誰しも人生において失われた時があるはずだ。
 私のそれは、大学を卒業して、初めて就職してから家内と結婚するまでの4年間ほどだ。
 先の望みもない小さな会社で、将来のことなど、それこそ夢のまた夢だった。

 とりあえずは、楽しみや喜びの感情は一切封印し、営業スキルや車の運転スキルを会得することに注力して、次の飛躍のための雌伏の期間と意味づけた。
 そしてそれは、のちの東証一部上場企業となる、次の会社への転職に繋がった。
 その会社の求人広告を目に留め、私に勧めたのは家内だった。

 定年退職した現在、当時の日々や生活は、すっぽりと記憶から抜け落ちている。
 それが私の失われた時だ。
 

狙いは読後感。読めばわかる、あるいは読んでもわからないかもしれないが、なんとなく心の片隅に残る奇妙な違和感。ありきたりで普通を装った妙な安心感。 そんな小説を、Amazon Kindle Storeに30数冊アップしています。★★ 拙著電子書籍ラインナップ・ここから買えます。
 読後のカスタマーレビューをいただけたら幸いです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする