ひまわり先生のちいさな玉手箱

著書「ひまわり先生の幸せの貯金箱〜子どもたち生まれてきてくれてありがとう」

ゲームのチャット機能で犯罪

2019年12月27日 | ゲーム依存
ネットゲームで
人を打つシューティングゲーム『フォートナイト』と並んで
『荒野行動』も小中学生に流行っています。

福岡県粕屋郡の中学生が
大麻購入を勧誘される被害に遭っていたことを西日本新聞が報じました。

iOS/Androidで流行し、
2019年10月にはニンテンドースイッチ版、12月にはPS4版が発売された『荒野行動』。

プレイヤーたちは、テキストチャットやボイスチャットによるコミュニケーションが出来ます。

スマートフォンのGPS機能を使って自分の近くにいるプレイヤーを探すことも可能です。

西日本新聞によると
2019/12/19に中学生がゲーム内で大麻の購入を誘われた、と福岡県警に相談があったそうです。

福岡県内では、小中学校を通じて保護者に注意を呼びかけています。

ゲーム依存の勉強会でも、ゲームのチャット機能を使って
交際相手を見つけたり、会わないかと持ちかけられたりする犯罪があると聞きました。


今回は、報告してくれて明らかになりましたが、

親や先生の目の届かないところで
ゲーム内チャットを利用した犯罪に注意が必要です。
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ゲーム依存の現状

2019年10月14日 | ゲーム依存
「じゃあ、8時にフォートナイトでね」

子どもたちは、小学校から帰ると、公園でなく、ゲームの世界が待ち合わせだと言います。

ある子どもによると、先生にはゲームのことは言わないようにしようという友だち間の取り決めがあると聞いたこともある。

病院を受診するゲーム依存の患者さんの多くが中学生・高校生で、全体のおよそ半数を占めているとのこと。

最近は、低年齢化も進んでいるが、逆に30代40代の患者も増えてきており、全体的に年齢幅が拡大してきているそうです。

2016年から2017年の新規受診患者においては、ネットゲーム依存に加え、

SNS LINE等アプリに依存しているものが、全体の3割強を占めるようになっています。


WHOが2018年6月に公表したICD-11で
「物質使用症(障害)群または嗜癖行動症(障害)群-嗜癖行動症(障害)群」および「衝動制御症群」カテゴリにおいて「ゲーム症(障害)」が採用されました。

つまり、ゲーム依存が疾病と認定されたことになります。

ネット依存は、集合的な名前で、ゲーム、SNS、ポルノ、動画、ショッピングなど様々なアプリの過剰使用とそれに関連した問題があります。

国際的な行動嗜癖の専門家が日本ではネット依存が疑われる中高生が推計93万人、

アメリカでは成人の65%にあたる1億6400万人が日常的にビデオゲームをしているとの試算もあります。


インドネシアではインターネットカフェが流行し、
タイではLINEユーザ24,00万人。

バンコク10代37.7%がオンラインゲームを週3回から4回プレイ、

7歳から25歳1日平均4.5時間32%は1日5時間以上プレイ(2012)しているとのこと。

韓国ではトイレとタバコを買いに行く以外86時間オンラインゲームをし続けた結果、「エコノミー症候群」で24歳の男性が死亡しました。

ゲームばかりをしていると注意した親を鈍器で殺害した事件が韓国で起こった。また日本でも、2017年に静岡市でゲームの最中、「おい、ご飯だよ」と父親に言われたことにカッとなり、51歳の父親を刃物で刺し殺した16歳の高校生もいました。

また、ネット依存は、自殺との関連が高いとの研究があります。

中国で、ネット依存27.4%が自殺を考え9.5%が自殺企図というデータ。

韓国の研究では、ネット依存で睡眠障害のある人は、特に自殺のリスクが高い。

ネット依存が社会問題化している韓国ではレスキュースクールという11泊12日の治療型寄宿学校の集中的な心理教育(ブートキャンプのようなスパルタ的なもの)が行われているそうです。

日本では
2018年厚労省による中高生およそ6万人の調査結果により
93万人がネット依存傾向にあり、5年間で2倍になっているという。内閣府2017年度調査によると高校生の4人に1人は4時間以上利用しているとされています。

また、無表情で笑わない、しゃべらない、泣かないサイレントベイビーとサイレントチャイルドが問題視されています。

母親が授乳中やオムツ替えの時もスマホゲームする、
乳幼児のちょっとした表情の変化に気づくことが出来ない、
泣いても炊くだけで目はスマホの画面、動画を見せれば泣き止むからと泣き止ませることでスマホ任せ、
なぜ泣いているのかを探ろうともしないなど、
親のスマホ依存の影響は深刻だと言われています。

シンガポールの小学生の作文を元にした絵本「ママのスマホになりたい」も世界的に出版されていると聞きます。


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「今日8時にフォートナイトで」

2019年09月29日 | ゲーム依存
「じゃあね。今日8時にフォートナイトで。

小学6年生の息子が学校からの帰り道、友だちとの別れ際に
友だちに言うこの言葉を聞いて
最近の子どもの遊ぶ時間が遅くなったと感じたお母さんがいました。


子どもに訊いてみると、
インターネットゲームでの待ち合わせのことだと言います。

学校の面談で、これを担任の先生に話した所、その先生はゲームのことを知らなかったそうです。

私も小学生にまで、これほど、インターネットゲームが蔓延しているとは知りませんでした。

先日、福岡市で開かれた久里浜病院の専門の先生の講演でも
小学生のお母さんが、福岡の小学生の間でもフォートナイトが大流行していて心配していると話されていました。


フォートナイトについて以下、引用します。

フォートナイトは、子どもたちの間で大人気のビデオゲームです。

昨年の11月アメリカの経済・金融メディアBloombergが2億人がフォートナイトゲームをダウンロードしたと発表し、毎月数百万人がプレーしていると推定されています。  


2018年3月には調査会社SuperDataは
月間売上『フォートナイト』が1億2600万ドル(約133億円)の売上を達成し

同年4月の月間売上は2億9600万ドル(325億円)に達したとの調査結果を公開しています。

生き残りをかけた戦闘ゲームは、子どもたちがフォートナイトの世界に没頭して遊ぶ時間はどんどん増しているようです。

最大100人の選手が、ヘリ?飛行機?で運ばれて、
ある島の上空から降ろされ、自分を守るための武器を探し、他のプレイヤーと戦うというゲームです。 

戦場が徐々に狭くなっていくため、プレイヤーは否応なく互いに遭遇していき、最後まで勝ち抜いた1人が勝者となります。

戦闘ゲームなのですが、キャラクターやインターフェースは、カラフルでアニメっぽく、流血や暴力はありません。 

ゲーム自体も互いに技を競うものでありながら、ユーモアのセンスがあって個性的で気軽に遊べるようになっています。

アプリは無料でダウンロードでき、
プレイヤーはバトルコスチュームや楽しいエモート(ダンス)ナンバーなどを有料で購入できます。

フォートナイトは、
映画「ハンガー・ゲーム」、ビデオゲーム「コールオブデューティー」、PUBG (プレイヤー アンノウンズ バトルグラウンズ)など、
人気の高いメディアの「いいとこどり」で子どもたちを夢中にさせます。

ゲームが楽しい反面、親が知っておくべき問題点があります。

気をつけること

①つい長時間プレーしてしまう  

フォートナイトは、ゲームの仕組み上、目を離してしまうと子どもたちは1日何時間も遊んでしまうということになりかねません。

子どもがフォートナイトにとりつかれてしまった、中毒状態になってしまったという報告も多数あります。

お子さんのプレー時間に気をつけましょう。

Xbox、PlayStation、またはSwitchといったゲーム機でプレーしているのなら、
親としてゲームのプレイ時間を制限できるようになっています。

またPCやタブレット、携帯の場合は、親がアプリやウェブ閲覧の制限時間を設定できる監視用のソフトウェア を利用するという手もあります。


②フォートナイトはマルチプレーヤーゲームですので、知らないゲーマーと遊ぶこともあります。

そのため、チャット機能には不適切な表現、詐欺師からの接触、オンラインでのいじめ問題など、お子さんの安全にかかわる問題があります。

専門家の話によると、男女の出会いの場になっているそうです。

この様な危険性について、お子さんと話してください。

お子さんがゲームをしている間、時間をとって、横に座り、ゲーム中のやり取りに耳を傾けてください。 

その上であなたの家族にとって最善な決断をしてください。 

チャットをオフにするには、フォートナイトのメインページ右上にある[設定]メニューを開き、[オーディオ]タブに移動してオフにします。

③フォートナイトは無料でダウンロードできますが、あっという間に散財してしまう恐れがあります。 

お子さんは、仮想通貨(クレジットカードで購入)を使って
キャラクターの見た目や武器、コスチュームなどを購入できます。 

これらのアイテムはゲームに勝つために必要なものではありませんが、
ゲーム内で自分の個性を発揮できるため、特に子どもにとっては大切です。 

フォートナイトの一連のアプリ内購入可能アイテムを手に入れるため、
親が寝ている間に親の財布からクレジットカードを抜き取って、クレジットカードを使って
何百万円も無断購入していたのを両親が発見したという報告もあります。

お子さんがフォートナイトに夢中なら、購入の誘惑を断ち切るためアプリ内購入の権限を奪ってしまうことです。

④フォートナイトは激しく競い合い、すばやく進行し、たった一人しか勝てないゲームのため、勝てる可能性は非常に低いゲームです。

プレーを重ね、負けを重ねることで、怒りの感情が生まれることもあります。

またお子さんが不安やストレスを感じやすい性格なら、
お子さんにとってフォートナイトは決して望ましい環境ではないかもしれません。

お子さんの状態を観察してください。

もしかしたらフォートナイトと関連しているかもしれない感情のアップダウンがあったら、
それについて話し合い、どんなゲームをどれだけするかについてのゲーム習慣について健全な目安を設定します。

フォートナイトで遊ぶこと、または遊び続けることは好ましくないのでは、と考えているようであれば、そう伝えてみてください。

また一緒に遊ぶか、横で見守ってください。

お子さんがなぜこのゲームが好きなのか、ゲームをしている間、またはゲーム後に態度が変わったか、考えてみるのです。

時間の長さも観察してみましょう。

そうやってお子さんのゲームプレイについての事実を集めたら、
ご自身の家庭でのフォートナイトの遊び方について話し合い、ルールを決めてください。

※本内容は、2018年9月15日(US時間)更新の以下のMcAfeeのファミリーセーフティエバンジェリストのToni Birdsongの「フォートナイト:なぜ子どもが好きなのかと親が知っておくべきこと」というブログから引用しました。

「Fortnite: Why Kids Love It and What Parents Need to Know」Toni Birdsong






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ゲーム依存の回復

2019年09月16日 | ゲーム依存
今日は、セミナー「スマホ・ゲーム依存の現状と支援〜家族にできること・支援者にできること〜」に参加しています。


今年5月に世界保健機構WHOは、ゲーム依存をゲーム障害として認定しました。

ICD-11によるゲーム障害の定義は、

・ゲームのコントロールができない。

・他の生活上の関心事や日常の活動よりゲームを選ぶほど、ゲームを優先。

・問題が起きているがゲームを続ける、または、よら多くゲームをする。

・ゲーム行動のためにひどく悩んでいる、または、個人の、家族の、社会における、学業上または職業上の機能が充分に果たさない。

上記4項目が12ヵ月以上続く場合に診断する。

しかし、4症状が存在し、しかも重症である場合には、それより短くとも診断可能。

実際、熊本の地震の際に、避難せずにネットゲームをし続けた事例や
2017年9月静岡で16歳の息子に父親が「ご飯だよ」と声をかけたことに激怒し、包丁で父の首を切って殺害してしまった事例を紹介していただきました。

埼玉県立精神医療センターの成瀬 暢也先生によると、
依存症者に共通する特徴として

・自信がない

・人が信じられない

・本音が話せない

・見捨てられ不安が強い

・孤独で寂しい

・自分を大切にできない

依存症は、回復する病気で、

回復は、触れ合い。

目と目を見て、笑う数だというお話でした。




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ゲーム依存スマホ依存の衝動性と報酬系

2019年02月22日 | ゲーム依存

ゲームを取り上げたら暴れた。

スマホ取り上げたらキレる。

こんなご相談が増えています。

厚労省の調査では

中高生インターネット過剰使用の病的使用の推計数は、93万人

不適応使用の推計数が161万人

「ママのスマホになりたい」…親のスマホ依存も増えています。

インターネットを使いすぎた子どもの脳の神経細胞の密度が、減少しているという報告もあります。

今日は、"衝動性と報酬系について"書きます。

衝動と依存は深い関係がありますが、ネット依存では、アルコール依存症や薬物依存症と同じくおしなべて衝動性が高いことがわかっています。

健常者とネット依存の患者に、ゲームの画像を見せたときに、健常者の全頭前夜は特に反応しないものの、依存症の人は全頭前夜や戦場体に強烈な反応が起き、抑えがたい欲求が生じます。

強くブレーキをかけなければ抑えられない状態になっています。これが衝動性です。

また、ゲームを暗示するような9 (合図、きっかけ、手がかり)を見せると、ゲーム依存の報酬型は強く反応します。

ゲーム依存の子供は、快感を期待してゲームしたい欲求を達成するための行動を起こします。

しかし脳はその刺激に慣れてしまい、より強い刺激を得なければ快感や多幸感を得られなくなってしまいます。

そのためにより多く、頻繁に求めるようになっていきます。

この負のループは依存に特徴的なもので、これにより依存が進行します。

刺激に慣れて耐性ができる状態といえます。

耐性ができると、以前のように興奮しなくなるために、より長い時間ゲームをしたりより刺激の強いゲームを選択します。

ゲームもスマホも時間を決めて。

いっぺんに取り上げるのはかえってひどい反発になるようです。

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