ひまわり先生のちいさな玉手箱

著書「ひまわり先生の幸せの貯金箱〜子どもたち生まれてきてくれてありがとう」

抱きしめる、という会話

2014年05月28日 | こころの子育て
最近、大好きな人とハグしてますか?恐怖や不安を感じている時に
抱きしめてもらうとそれだけで安心します。

子どもも大人も、抱きしめられると安心感を感じます。
愛されていると安らぎを感じ、スヤスヤ安心して眠れます。

抱っこしているこちらまで
力が抜けて眠くなることもあります。

これは、ホルモンの働きによるものだと言われています。

安心できる相手に抱きしめられると
脳下垂体からいわゆる“幸せホルモン”
オキシトシンが分泌され、絆や社会的行動を高めたり、
親子間やカップルの距離を縮める効果があると言います。

オキシトシンは“愛情ホルモン”とも呼ばれ、
出産や授乳の際にも分泌され母と子の愛情を深める役割を担っているそうです。

オーストリア・ウィーン医大の神経生理学者Jürgen Sandkühlerさんは、
ハグの癒し効果について
その時間や頻度は問題ではなく、
肝心なのはお互いに対する信頼度であり、
強い絆で結ばれた人同士かということが大事で
分泌されるオキシトシンの量も増えるということです。

「抱きしめる、という会話。」

子どもの頃に

抱きしめられた記憶は、

人のこころの奥の方の

大切な場所にずっと残っていく。

そうして、その記憶は

優しさや思いやりの大切さを教えてくれたり、

一人ぼっちじゃないんだって思わせてくれたり

そこから先は行っちゃいけないよって止めてくれたり

死んじゃいたいくらい切ない時に支えてくれたりする。

子どもをもっと、抱きしめてあげてください。

ちっちゃな心は、いつも手を伸ばしています。

AC公共広告機構のコマーシャルより

写真は拙著
「ひまわり先生の幸せの貯金箱~こどもたち生まれてきてくれてありがとう~」
1.200円 税別 Amazonにて販売





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父性について①

2014年05月25日 | こころの子育て
「地震、雷、火事、オヤジ」

この言葉、死語になってしまった感じがします。

昔は、地震と並んで恐れられていた「オヤジ」は、
今や甲斐甲斐しくこどもの面倒を看る優しいお父さんのイメージ。

むしろ、ガミガミ、厳しいお母さんをなだめるのがお父さんという家庭も多い。

ニートは、増加し、いつまでも子どもでいたいピーターパン症候群…
自立しない子ども、というか若者が多い。

オヤジが厳格でうるさいから、早く家を出て独立したいというのは、
少数派になってしまいました。

家で暴れてお母さんを殴るなど、問題行動を起こす子ども。

父性が足りない。
特に、やってはいけないことをするギャングエイジ以降に。
ギャングエイジとは、小学校後半くらいの年齢の子供が、同性だけの閉鎖的集団をつくって、いたずら・遊び・乱暴な行為などをする成長過程の一時期。徒党時代。

父性が必要なのは小学校~青年期にかけて。

父性とは、ルール、社会性や正義感などを身に付けるためにここまではやって良いけど、
ここからはやっていけないと叱るような厳格さのこと。

自分の感情に任せて怒鳴ったりするのではなく、
冷静に子どものことを思って冷静に叱るのがしつけであり、愛情です。

ルールの中で自由を与えると、子どもは、その中で、安定します。

ルールなく何でもやって良いと甘すぎたり、放任すると、
子どもは、精神的に不安定になるか、
なまけになってしまうことがあります。

一方、生まれてすぐから幼少期に充分与えられることで、
私たちが生きていく上で精神的な土台となる母性は、
「人の存在や価値そのものをありのままに受け入れ、愛し守る力」

母性も父性も、生まれつき備わっていると思われがちですが、
育った環境からの経験から育つ能力だと言われています。

父性とは、社会性を育てるために必要なもので、ルールを教え、
社会で生活するためのスキルを子どもが身につける援助の役割をします。

与える順番は、
幼少期に母性的なものが十分に伝えられた後、
学童期に父性的なものを加えて、初めて父性が伝わります。

これは、子どもに限らず、私たち大人も、
いったん自分を受け入れてもらってからでないと、
相手からの苦言は聞けないということです。
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ありのまま

2014年05月23日 | こころの子育て
映画「アナと雪の女王」
主題歌が大ヒットしている。確かに、この曲、何度も聴きたくなります。
「ありのままで~」松たか子さんの真っ直ぐに張り上げた声にジーンと来る。

この映画のキーワードからある事件のことが語られました。

その事件とは、パソコンの遠隔操作事件で、片山祐輔被告(32)が、起訴事実を全て認めた事件です。

片山被告と同じ1982年生まれの人が起こした凶悪犯罪がこんなにあるのにも驚きです。

1997年 神戸連続児童殺傷事件( 酒鬼薔薇聖斗事件 )  当時 14歳、現在 30歳

2000年 西鉄バスジャック事件  当時 17歳、現在 30歳

2000年 岡山金属バット母親殺害事件  当時 17歳、現在 30歳

2008年 秋葉原通り魔事件 当時 25歳、現在 30歳

2010年 取手駅通り魔事件  当時 27歳、現在 30歳

さて、本題ですが、
片山被告の一転した供述に翻弄された佐藤弁護士は、冤罪事件で有名な弁護士さんらしく、
公判終了後の記者会見で述べたことが印象的でした。

被告の反省のなさへの憤りのような抑えきれない気持ちと
なぜ、彼がそうなってしまったかの究明の必要性を訴え、
「ありのまま」をキーワードに、佐藤弁護士ならではの考えを口にしました。

片山被告は、一旦、3月に釈放された後、
「『自由というのは、まぶしいもの』だなと。そんなふうに思います。わたしはやってない。身に覚えもない」
などと話していたそう。

この保釈が認められた時の強気の口調から一転、22日の法廷では、全ての罪を認めたのです。

先週、報道機関などに届いた真犯人からのメールが、自分が送ったとばれたからだと言う。

そのばれた時の心境を、
「3つの選択肢が頭に浮かびました。
シラを切り通すこと。
全てを認めること。
死ぬこと。
シラを切り通すことは、1秒で捨てました」
と語った。

「高尾山の山中や、電車のホームの下で自殺を試みたものの、それもできず、担当弁護士に全てを告白した」
と話した片山被告。

公判終了後の会見で、佐藤博史弁護士は
「『よく生きて収監(勾留)させてもらいました』
と(検察に)言っていただきました。
わたしも本当に良かったと思います」
と、目に涙を浮かべながら話した。

片山被告が、自らのことを
「サイコパス」だと話したことについて、
話題の映画を引き合いに出し、佐藤弁護士は
「皆さん、笑うかもしれませんけど、今、『アナと雪の女王』っていうので、『ありのままに』っていう歌がはやってますよね。
あれ、わたし、実は見たんです。雪の女王は、自分の悪魔性と戦ってるわけですよ。
そういうことで苦しんでる人がいてですよ、
『ありのままの自分だということが大事』だというメッセージですよね。

先ほどの質問なんだけど、『ありのままに』ということを、(今後)片山さんが
できなきゃ、もう駄目ですよ」と
強い口調で語りました。

あの映画の主題歌「Let it Go.」を直訳すると
日本語では
「行くに任せる」で、「気にするな」とか、「放っておけ」という意味らしい。

でも、まさか、歌のサビで「気にするな」とか、「放っておくわ」とか歌うのはヘン!

歌に合わせてふさわしい日本語で歌うために、意訳したのが「ありのままで」。

この「ありのままで」という響きが良くて、私もこの映画を見ました。

そう、公判では「ありのまま」はもちろんですが、
犯罪を犯す以前から

自分を大きく見せることもなく、
自分を過小評価することもなく、
多数派でなくても、
少数派でも
私たち自身が自分の長所、短所を受け容れ、
良さを伸ばして、世の中のために生かしていく。

「ありのまま」の自分を受け容れること、
自分を好きになって、自分を信じること、
現代日本人の課題なのかもしれない。

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子どもに挫折を

2014年05月16日 | こころの子育て
サッカー 中村憲吾選手が
ザックジャパン日本代表からもれました。
四年間がんばって33歳ブラジルのワールドカップは、集大成と思っていたことでしょう。

挫折
失敗
つまずき

私たちにとって挫折は、辛いけど、とても貴重な体験だと、私は思います。

部活で三年間頑張った子どもを選手にしろと学校に電話する保護者がいるそうです。

どうでしょう?

子どもが挫折することは、実は有難いことです。
挫折して、また努力する。
失敗して、2度と失敗しないようにどうすれば良いかを考える。

挫折してこそ、
失敗してこそ、
人は成長する。

挫折を知らず、何もかも上手く行ってしまったら、
いつまでも幼児万能感を持ち、
自己愛的になって、
相手の気持ちを考えられない嫌な人間になってしまい兼ねません。

あらゆる困難を排除していく除雪車の親にならないように
子どもに失敗や挫折を経験させてあげる親になりましょう。

中村憲吾選手のBlogより

******************
こんばんは。

みなさんご存知の通り、今回、ブラジルワールドカップで戦う日本代表23名から落選しました。

落選から1日経ち、いろんなことを考えました。当たり前のことですが、やっぱり自分にとってブラジルW杯というのはとてつもなく大きなウェイトを占めていたものだったみたいです。

昨日は朝4時まで眠れませんでした。

この4年、ここに入るためにいろいろと頑張ってきたんだなって。
そこに入れない、行けないって決まった時のあの喪失感は一生忘れられないと思います。

なので、これは怒られてしまうかもしれませんが、本当に一瞬、一瞬ですがどうでもよくなりました。ACLもリーグ戦も何もかも。

ただ、どんなに最高な日でも、どんなに最悪な日でも、必ず次の朝は来るわけで。
練習があったり、試合があったり、奥さんと話したり、子どもたちと話したりと日常に触れていきながら少しずつこの事実を消化していけるのかなと今は思っています。

たくさんの皆さんが、こんな俺の落選を悲しんでくれて、話題にしてくれたこと周りから聞きました。
J2から始まったプロサッカー人生、あれから12年経ち今年で34歳になるサッカー選手がここまで期待されたこと。サッカー選手してこれほど嬉しいことはありません。
改めて、その期待に感謝するのと同時に、その期待に応えられなかったことが本当に悔しいです。


今日、ACLの公式練習でボールを蹴ったら、その瞬間は落選したことを忘れていました。
ああ、サッカーって楽しいなって。サッカーって凄いなって。
だから、ボールがあれば、サッカーがあれば俺は前を向いていけると思っています。
今まで辿ってきた道は間違っていなかったと思うし、今までやってきたことに悔いは一切ないので。
******************

写真は、博多駅前のカウンセリングルームの近く、道路沿いに毎年咲く薔薇。


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母という病

2014年05月14日 | こころの子育て
「母という病」新書が出ていたので
母の日に読みました。

うつ、引きこもり、虐待、自傷、無気力、摂食障害、依存症…
これらの症状は、母子関係に原因があるとかかれています。

カウンセリング、再決断療法もまさに、そこを解決していこうというものです。

少し抜粋してご紹介します。
******************
p.19「発達途上のあなたの脳や体にとって、母親とともにあった密度の濃い最初の時間は、まさにあなたというものを形づくる特別な時間だった。

その幼い日々が満ち足りた、安心できるものだったか、そうでなかったか、それを一番反映しているのが、今の母親との関係なのだ。

(中略)

だが、不幸にして、母親が他のことに気を取られたり、さまざまな事情で幼いあなたに、気持ちや手をかけることができなかったりすると、その関係は不安定なものになりやすい。

そして、その特別な時間が、あなたの体だけでなく、脳や心を形づくるかけがえのない時間であるがゆえに、その影響は、あなたの対人関係の持ち方やストレスへの敏感さ、子どもや異性の愛し方、精神的健康のみならず、身体的健康や寿命、老化の速度にまで影響を及ぼす。

神経繊維の走行や受容体の数といった脳の分子レベルの構造までが、その時間を、母親といつも一緒に過ごすことができたか、よく世話をしてもらえたかによって影響を受ける。

いつも一緒にいて、いつも撫でられたり、世話をされたりして育った子どもは、いつも自分を愛してくれる存在がいて守られているという安心感を手に入れる。

それは、心理的のみならず、生理的な体質とも結びついていて、母親との絆が安定している人では、ストレスにも強く、うつにもなりにくい。

(中略)

p.268不安定な母親の場合も、支配が強すぎる母親の場合も、ネガティブなことしか言わない母親の場合も、近くにいすぎることは害悪をこうむり続けることになる。
子どもの自立や可能性よりも親の不安を紛らわすことが優先され、子どもの未来は邪魔され続ける。
そのことに自覚さえなく、当たり前のことだと思っている。そうした母親にとっては我が子は、自分の所有物だからだ。」

ポプラ新書「母親という病」岡田尊司 著より抜粋
******************


母親として、自覚がないと書かれると、正直、ぐさっと来ます。

ただ、文章に度々出てくる「愛情を注がれて育つ」という言葉は、
カウンセリングをする立場からは、
「たとえ、親が愛情を注いだとしても、
それを子どもが充分だと感じたか?」
「完璧な親は居ないので、
子どもがどれだけ愛情を感じたか?」
と捉える。

つまり、親たちがどんなに愛情深くても、
病気で入院したり、介護や食べて行くための仕事で忙しくしていたり
もっと、些細な出来事などでも
子どもは、寂しい想いをすることもあるので、
親の側が愛情を注いだとしても、
子どもの側からは、愛情が足りないと感じることがあり、
大事なのは、子どもの側の感じた満足か満足じゃないのかを見ていかなくてはならない。

これは、親である弁明になってしまっているかもしれないが、
親を責めたくはない。

ただ、子どもがどれくらい愛情を感じ、足りているかどうかを
自覚し直し、意識しないと
状況は、変わらないというのも事実です。

この本を母親たちを責める材料にしてはいけません。

そうでなく、子どもの健全育成のため、
人間育成のためには、母親をサポートすることが
何よりも大切だということに気づいて欲しいのです。

育児支援だけでなく、親が知ること、つまり親の教育も大切です。

今の保育園、学校などで、お母さん方には、先生方が気を遣いすぎ、
色々言ってはいけないような
教育も出来ないような妙な雰囲気ではいけません。
親と先生は、共同して同じ目標ー
心も体も健全な人間を育てているのです。


心や生活を支援する役割の人々…
父親、祖父母、先生、カウンセラー、近隣の人々などの精神的支援と育児支援の両方を充実させることだと思います。

岡田先生が書かれているのは、
生後間もない頃の母子関係が、個人の基本的安心感、人間を信じ、未来を信じられるかにつながるということ。

ジョンレノン・岡本太郎・宮崎駿などの著名芸術家の母子関係の事例も分かりやすく、面白いです。

繰り返しますが、
この本を母親を責めるのに使って欲しくないです。
自分や他人、子どもの中にもこうした親の影響が多大だということを知り、
母親、父親が自覚し、自分たちが精神的に安定することを最優先に考えて欲しい。

そのためにカウンセリングを活用すると良い。

だから、子どもの不登校や家庭内暴力などで、親だけがカウンセリングに来ても、子どもに変化が見られるのです。

昔から日本で「三つ子の魂百まで」とはよく言ったものですね。
過去の親子関係を取り戻せないなら、絶望的ですが、
取り戻すのにカウンセリングがあります。

社会が成熟し、世界がボーダレスになり、
職業の自由、結婚の自由、育児の自由、離婚の自由
しても、しなくても、辞めても、辞めなくても、
何をするのも自由な世の中になってきました。
人々は、枠のある不自由の中で安定、安心を感じていた頃よりも
枠のない自由の中で、不安定になっています。

より一層、両親との関係が大きな影響を及ぼすようになって来ていると感じます。

だからこそ、
子どもの幸せのためには、お母さんが安定して子どもに愛情を注げること、
つまり、お母さんが幸せであることだと、私は思います。

オススメの本
ポプラ新書「母親という病」岡田尊司 著780円税別
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いじめで受ける心の傷

2014年05月09日 | こころの子育て
今日から対馬です。
新緑が目に鮮やか、絶好のフライト日和です。

今日これから、倉成先生の講演会です。


自殺予防対策講演会
「いじめで受ける心の傷とその対処法
~その時大人はどうするか?~」
長崎大学医学部研究員、臨床心理士、博士(学術)
倉成 央先生

対馬市交流センター三階

①昼の部 午後1時30分~3時30分

②夜の部 午後7時~9時まで

昨日、一昨日、
大学生向けと保育園園長先生向けに
人格適応論研修しました。

つまり、相手のタイプに合わせた最適コミュニケーション法の講義です。






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自分にも良いところがある

2014年05月04日 | こころの子育て
オリンピック選手
フィギュアスケーター安藤美姫さんの言葉。

子どもからの質問への答え。

「嫌でも練習し続ければ、上手くなる。」
「自分にも良いところがあると思うこと。」


世界で、活躍する音楽家を目指す
スーパーキッズ・オーケストラの子どもたちからの質問に答えた。

スーパーキッズ・オーケストラは、
小学生~高校生までの演奏家が
厳しいオーディションを経て集められている。

「嫌でも練習し続ければ、上手くなる。」

子ども:「世界の壁を感じたことは?」

安藤美姫選手:「ジュニアの時。」

子ども:「そんな時、どうして乗り越えましたか?」

安藤美姫選手:「自分にも良いところがあると思うこと。」

本当にそう。

あなたにも、必ず、良いところがある!


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子どものタイプに合わせたコミュニケーション法

2014年05月02日 | こころの子育て
子ども適応論研修をカウンセリングルームでします。

5月3日4日は、既に沢山のお申し込みを頂戴しましたので
日程を追加しました。

7月2日・4日
両日とも午前9時半~12時半までです。

カウンセリグルームは、
福岡市博多区博多駅前です。

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父という病

2014年05月01日 | オススメです

子どもが反抗期、不登校、家庭内暴力など
親側から見ると問題行動が出てきた時は
育児を見直すチャンスです。

もし、内に篭るようなら、無条件の愛情ー親の期待に応えなくても、
「何が出来ようが、出来まいが大好き」という母性的な関わりの不足かも。

家庭内暴力や反社会行動をするなら、
「ダメなことはダメ」
と叱ってあげる父性的な関わりが足りてないのかもしれません。

生きてくれさえいれば、必ず前に進めると信じて、無条件で愛してあげてください。

逆に信号を出さずに親の期待に応えるイイ子の方を心配してあげてください。

子どもを取り巻く環境は、急速に悪化しています。
地域、近所の人、親戚など大人との関わり、
ネット社会、機械化で友だちや他人との関わりが薄っぺらく、
人との関わりが激減してしまっています。

叱ってくれる大人、相談できる親友がいないという問題。

相談するのは、もっぱら母親だという青年~成人が圧倒的に多くなってきました。

その分、子育ての責任は、過剰に両親に
もし、父親が子どもにかかわらない場合は、
母親にのしかかっています。
父親が積極的に関わり、母親の育児などにまつわる身体的、精神的負担を減らし
父親が子どもを守り、安心感を与えることが重要です。

たった一人の言動ー
機嫌が悪くなって無視する、
感情的に怒鳴る、
家から追い出すなど
が子どもの性格形成、生き方に多大な影響を与えているということです。

昔は、お父さんが暴れたら、
必ず長屋の叔父さんが止めに入って守ってくれていたとか、
お母さんがいないと
血縁もない近所のおばちゃんがご飯を食べさせてくれていたとか聞きます。

そんな他人の育児支援がなくなった現代だからこそ、
私たち親は、子育てを学ぶ必要があります。

子育てで注意すべき点は、こんなことだと私は、思っています。

両親が仲良く、子どもが両親に不満も持ちつつも、それを言うことができる。

両親に機嫌を伺わないで、期待に応えるイイ子でなく
両親に守られ、無条件で愛されていると感じ、
同性の親を尊敬し、両親が大好きなこと。

片親しかいなければ、もう片方の親のイメージが、良いこと。

オススメの本です。
父親とは何のために何をするべき存在なのかを医学的な観点から
バソプレシンとオキシトシンという親になると体内に発生するホルモンの機能について
また、父親の不存により起こる子どもの精神的障害の研究により明快に解き明かす。

男女平等思想による父性の独自性の喪失などによる父親の権威失墜の影響を歴史的にも分析していて、面白いです。

この本は、ベストセラー「母という病」についで 出版された本です。

カウンセリングのご相談を受けていて、
母親たちがこんなに一生懸命なのに
、父親の顔が見えないことが良くあります。

逆に、父親が出てきてくれて、協力的だと、
子どもさんの問題の解決に近道だと感じます。

育児には、母親が大事と言われ、育児に失敗すると母親が責められる。

毎日、ご飯を作り、食事や部屋の片付け、宿題に付き合い、子守唄歌い、絵本を読み、子どものゼッケンを夜なべして縫い、
子どもの反抗期に「クソババア」呼ばわりされても、翌日早5時からは弁当作り。

お父さんは、忙しく、子どもはオヤジには、緊張して言いたいことも言えず、
お母さんには、お父さんに言えないで我慢しているうっぷんまで言ってしまう。

お父さんが「ダメなことはダメ」と言わなければ、
子どもは、わがまま放題。
肥大化した自己像。
社会の規範、ルールが守れない。
家庭内暴力など、など。

これまで、講演会で、父性の大切さも訴えてきましたが、
私がカウンセリングの現場で痛感していることが
分かりやすく書いてある本を発見しました。


「父という病」岡田尊司著 ポプラ社 1.400円+税


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