木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

タモ椅子拭漆

2011-08-04 21:24:53 | 

タモの椅子の拭漆に取りかかりました。
いつもの作業ですが、今回少し変えて見ました。


今までは、最初の捨て摺りは、たっぷり生漆を塗り、少し置いて漆を吸わせて篦で余分な漆を取っていましたが、
今回は、はじめに塗った生漆がほぼ吸われたら、また生漆を塗り、時間をおいて更にもう一度塗りました。
塗るというよりは、導管の中に徹底して摺り込んだという感じです。


最後に余分な漆を篦でしごき取りますが、この時期漆の乾燥が速いのでほとんど取れません。


真っ黒けになりました。


座板も同様です。
これを風呂に入れて、1週間ほど乾かします。
表面にもやや厚く残っているので、乾いた後の研ぎが大変ですが、導管は早く埋まってくれるはずです・・・。


この作業に使った刷毛は、泉清吉さん作の胴摺刷毛の軟口タイプ
腰はあるが硬すぎず、漆の含みも良く、このような作業には最適です。
本当に使いやすい刷毛です。

コメント (4)
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