木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

椅子 拭漆

2011-08-22 22:31:24 | 
お盆前に捨て摺りをしたタモの椅子を、240番の耐水ペーパーで水研ぎしました。


塗ってから3週間近くになりますので、さすがに良く乾いています。
座板の平らな面は、エアーサンダーで研ぎました。


座の刳った部分は平らなサンダーでは研げませんので、手で研ぎます。
今までペーパーでの研ぎは、円を描くように研いでいましたが、漆塗り教室岩淵先生に教えていただいてから研ぎ方を変えました。
平面でも曲面でもムラ無く、楽に研ぐ事ができます。


これは笠木の研ぎですが、まず、斜め方向に直線的に往復させて研ぎます。


全体を研ぎ、研ぎ泥をぬぐうとこんな感じです。


次に60度くらい角度を変えて、同じように研ぎます。


先ほど研ぎ残っていた部分がほぼ研げました。


最後は木目に沿って往復させて研ぎます。


きれいに研げました。
研ぎのコツは、曲面の中の平面に近いところを見つけ、できるだけ早くペーパーを往復することにより、高い部分の頭から研ぐようにすることです。
手で円を描く時のような手首の返しが要らないので、楽に、早く研ぐ事ができます。


すべて研ぎ終えました。3時間ほどかかりました。
水分が乾いたら2度目の捨て摺りをします。


これは先日花野屋さんに注文した曲げ輪っぱの弁当箱。
大きさを変え、1段のものと2段のもの、4種類の木地を送っていただきました。


そのうち2組は蘇芳で染めました。手前はついでに染めた栃の小皿。


2組はそのまま木地固めをしました。


蘇芳で染めた曲げ輪っぱの木地固めと小皿の捨て摺り。
曲げ輪っぱは拭き取っていますが、栃の小皿は木口にも漆をたっぷり吸わせ拭き取りません。


風呂の中が久しぶりにだいぶいっぱいになりました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする