この囲炉裏風テーブルは、できるだけシンプルな造りにするため脚と幕板に炉縁(天板)を嵌めるだけの構造にしました。
従って幕板と脚の接合は強固なものにしなければなりません。
さらに、作品展への搬出入、およびその前後の収納を考えると分解できる構造にしておく必要があります。
いろいろ考えた末に思いついたのがこんな接ぎ手です。
ほぞは、小根付きの3段のほぞと2段のほぞにし、脚の中で通し違いにしました。
こうすることにより、「先組み」や「留め先差し」(これらはいずれも1段のほぞ)と比べ、ほぞの長さも長くでき、ずっと強固な接合ができます
緩くなく、かといって堅すぎないように嵌合度を調整。
幕板の仕上げ削り。
さらに幕板は大入れにして、より強固な接ぎ手にします。
脚に、鉄炉を入れ、炉縁を嵌めるための必要な加工をして部材の接ぎ手加工が完成。
仮組みをしてみました。
特注の鉄炉が届きましたので、早速入れてみました。
この鉄炉、鉄板の厚みが2.3mmあり、焼き付けの耐熱塗装がされています。
うまく収まりました。これに炉縁(天板)を嵌めれば、強度は完璧です。たぶん。
一度分解して、脚の仕上げ削りをします。いつものとおりやや胴張りに仕上げました。
午後からの雨で蒸し暑くなり、4本の脚を仕上げると、シャツもズボンも汗でドボドボになってしまいました。
仕上げは拭漆にします。