木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

新盆

2011-08-19 22:24:01 | 故郷信州にて
母の初盆で信州の田舎へ帰ってきました。
久しぶりに帰った実家は、今は誰も住んでおらず、庭は、

荒れ放題で雑草が生い茂っていました。


庭の奧は、2m以上の高さまで雑草が茂り、ジャングル状態。
まずは、庭の草刈り。


きれいになった庭の百合の花にクロアゲハが飛んできました。
慌てて望遠レンズを取り出して撮影。

庭の草刈りの後は、墓の草刈り。


わが家の墓地からは、浅間連峰が一望。それが、高祖父がこの地を墓地に選んだ理由のようです。


ささやかですが、新盆(信州では「あらぼん」と言います。)の飾りもしました。
盆灯籠を飾るのも20年ぶりぐらいです。

幼い頃お盆は、盆提灯を賑やかに飾り、盆踊りに行ったり、花火をしたり・・・夏休み最後の楽しみな行事でした。
13日の夕方、この佐久地方では、麦わらを玄関先で焚いて仏様を迎えます。


14日には、前山の貞寺で施食会(盂蘭盆会施餓鬼)が行われ参列しました。

暑い日でしたが、境内の苔むした石段を登るとひんやりとした空気に包まれます。


山門


本堂の横の山手に佇む三重の塔。
ゆっくり散策する時間はありませんでしたが、いつ来ても気持ちの落ち着く所です。
食事の後、本堂で法会が営まれ参列・焼香。母の供養塔婆をいただいて帰りました。



その日、実家には母の義妹、甥、孫・ひ孫が集まり、亡き母をしのんでくれました。
新盆も慌ただしく過ぎ、16日の夕方送り火を焚いてお送りしました。

信州は、このお盆が過ぎると夏も終わり、秋の気配が漂ったのですが・・・最近は異常気象のためかまだまだ暑さは続きそうです。
それでも、小・中学校は18日~19日に2学期が始まります。
飯田で教師をしている娘も慌ただしく帰って行きました。



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囲炉裏風テーブル

2011-08-09 18:19:03 | 木工
残暑お見舞い申し上げます。
立秋を過ぎたのに、本格的な暑さが戻ってきたような毎日ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

小生、暑さに負けず、囲炉裏風テーブルの制作に取りかかりました。
今年の京都木工芸同好会「一木一優」作品展のテーマコーナーは、「今風囲炉裏端」。
会員全員で会場に今風の囲炉裏端を作り上げる計画です。
その中心の一つの「囲炉裏風テーブル」を小生が担当することになりました。

引き受けたのは良かったのですが、いざ具体的な構想を考えると、まず疑問ばかりが浮かびました。

今風とはいいつつ、今時囲炉裏風テーブルなど使うのだろうか?使うとしたらどんな使い方をするのだろうか・・
燃料は炭になるが、炭を使うというのもやっかいなことだ。たぶん売れないだろうし、後はどうしたら良いのか・・・等等否定的なことばかりが浮かびます。
しかし、日が迫ってくるのでそんなことばかり言っておれません。とにかく設計に取りかかることにしました。

構想を練りはじめ、将来、わが家をリフォームした時に使うということを考えて見よう、と思いつきました。
リビングの片隅を、茶飲みスペース兼応接スペースとしてそこに置く。
鉄瓶で湯を沸かして、茶を点てたり、時には熱燗でもてなしたり・・・お茶もしていませんし、小生全くの下戸なのですが・・・
そんなことを考えながら設計に取りかかると、いろいろイメージがわいてきました。

取りあえず、図面を引き、材を探し、木取りにかかりました。


材は幅が40~45cm、長さ3メートルの欅の板、厚みは6cm程あります。
8年ほど前に購入し、自然乾燥させていたものです。
これで囲炉裏テーブルの縁(天板)を取ります。


これから2枚の縁板を取りたいのですが、幅が少し足りません。
そんな場合は、この材から取れる寸法に合わせて、図面を引き直します。


4枚の縁板が取れました。
厚みは最終45mmにします。


こちらは脚と幕板。幕板は妻手。長手の幕板は適当な材がまだ見つかりません。

初盆のためしばらく帰省をしますので、その間の材の動きを見て木作りに入ります。



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緑のカーテン

2011-08-05 23:17:34 | その他

妻が植えたわが家の緑のカーテン。
ゴーヤ、キュウリ、プチトマトです。もちろん皆食べられるものばかり。
ウラに、寒冷紗も下げてありますので日よけは完璧。
昼間もほとんどクーラー無し、らしいです。もっとも今年はだいぶ暑さがマシですが・・。


ハイビスカスも花を付けました。
このハイビスカス、30数年前の独身時代、職員旅行で小豆島へ行った際買ってきたものです。
それ以来、毎年花を咲かせています。
妻は「これだけえこひいきしている!」といいますが、別に「思い出」があるわけでもありません。
今年は4月の植え替えをサボったので、花の付きが悪いです。


このベビーチェアは、20年前、息子が小さい時に作ったもの。
その後いろいろなところに貸し出して使ってもらい、手元に帰って来ました。


ほぞの一つが糊切れしていましたが、後はどこも傷んでいません。


丸く面を取るために面腰ほぞなんぞを使っています。
汚れを取り、蜜蝋ワックスでお化粧し直し、明日東京へ贈ります。
6月、大変な状況の中で教育実習を頑張りぬかれたIさんと、2人目のお子さんへのプレゼントです。
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タモ椅子拭漆

2011-08-04 21:24:53 | 

タモの椅子の拭漆に取りかかりました。
いつもの作業ですが、今回少し変えて見ました。


今までは、最初の捨て摺りは、たっぷり生漆を塗り、少し置いて漆を吸わせて篦で余分な漆を取っていましたが、
今回は、はじめに塗った生漆がほぼ吸われたら、また生漆を塗り、時間をおいて更にもう一度塗りました。
塗るというよりは、導管の中に徹底して摺り込んだという感じです。


最後に余分な漆を篦でしごき取りますが、この時期漆の乾燥が速いのでほとんど取れません。


真っ黒けになりました。


座板も同様です。
これを風呂に入れて、1週間ほど乾かします。
表面にもやや厚く残っているので、乾いた後の研ぎが大変ですが、導管は早く埋まってくれるはずです・・・。


この作業に使った刷毛は、泉清吉さん作の胴摺刷毛の軟口タイプ
腰はあるが硬すぎず、漆の含みも良く、このような作業には最適です。
本当に使いやすい刷毛です。

コメント (4)
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「一木一優」作品展

2011-08-01 21:39:47 | 木工
いつの間にか8月。
自分にとっても1年で一番大きな取組である京都木工芸同好会「一木一優」作品展まで3ヶ月を切りました。

2011年「一木一優」木工芸・漆作品展
 
  
   日時:2011年10月28日(金)~31日(月)
  会場:みやこメッセ、2階美術工芸ギャラリー
  テーマコーナー:「今風いろり端」



作品展に向けての制作を開始しました。
まずは、定番の椅子。今回は拭漆仕上げです。

実はこの椅子、昨年の作品展に出品するつもりで木取りをして、ほぞや仕口の加工まで済ませていたものです。
2つ作る予定が、時間が足りずに1つは仕上げるに至らず、1年間そのままになっていました。


背の幅を狭め、束を6本から5本に減らしてみたのですが、詳しいことは覚えておらず、図面を引っ張り出して寸法などを再確認。
後脚の仕上げ削り。


背の束の仕上げ削り。反り台鉋、反り台の内丸鉋などが大活躍です。


仕上げの鉋掛け、削り出しが完成したら仮組み。


1年間放っておいたものですが、狂いもなく、仕口もきちっとおさめることができました。
もちろんこの仮組み状態で座ってもどうもありません。


一度分解し、仕口の部分に漆が付かないよう、マスキングテープで養生します。
次は拭漆にかかります。
 
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