◎12人の怒れる男(2007年 ロシア 159分)
原題/12
監督/ニキータ・ミハルコフ
脚本/ニキータ・ミハルコフ アレクサンドル・ノヴォトツキイ=ヴラソフ ヴラディミル・モイセイェンコ
製作/ニキータ・ミハルコフ、レオニド・ヴェレシュチャギン
撮影/ウラディスラフ・オペリヤンツ 美術/ヴィクトル・ペトロフ
衣裳デザイン/ナタリア・ジュベンコ 音楽/エドゥアルド・アルテミエフ
出演/セルゲイ・マコヴェツキイ ニキータ・ミハルコフ アプティ・マガマイェフ
◎用心棒との違いは指輪
雨の中、犬が腕をくわえて走る絵のくりかえしが見られる。それがチェチェンの象徴なのかもしれないんだけど、そのくりかえしがいまひとつ、ぼくの中には入って来ないかわりに、ちょっとばかり食傷気味になったりもした。
それと、陪審員の全員が、感情が高ぶってくるのはいいんだけど、昂ぶるままに切れて告白する羅列も少しばかりくどいかなと。
とはいえ、臨場感は圧倒的で、室内劇の迫力たるや、なんだか強烈な舞台劇を見ているような気になった。少年の過去と現在の繋がりほんのすこしむつかしい感じがして、それが苦しいかなって気もした。