Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

PEN LIFE590. 変わらない心地よさ

2013年03月05日 | Tokyo city
 変わる神楽坂があれば、変わらない神楽坂もある。今日の画像は、神楽坂の路地の奥にある居酒屋「伊勢藤」の面構えである。私が小学校の頃から、外観は全く変わっていない。中に入れば大きなカウンターの中に私の目線より低い位置に主が正座している。お酒と季節の肴がコースになっており、それでおしまいである。大声で話せば、主から注意される。それらも往事と変わらない。唯一変わったといえば、主が息子さんの代になったということぐらいか。
 変わらない心地よさというものがある。田舎の伝統を引き継ぐという意識が皆無な現代社会では、そんな継続的な美意識が最近随分少なくなった。まあ私は、陳腐な場当たり的デザインで、WEBなどでお薦めコメントなどがかかれた、現代のはやりの居酒屋・ビストロの類いなど、全く興味もないし、味もどうせ冷凍食品ばかりだし、そんな味覚のない東京人のお薦めのまがいものの店なんか全く信用もしていませんけどね。
 変わらない心地よさは、居酒屋ばかりではないだろう。私たちの暮らしの中にも、大いに必要な要素である。今はそれが見えなくなる位に、現代人の感性が麻痺しているわけだ。
 そういえば、このブログでも2008年8月6日に伊勢藤を取り上げていた。

新宿区神楽坂,2013年3月2日
OLYMPUS PEN E-PM2,M ZUIKO DG 12mm/F2.0
ISO4000,露出補正−1/3,f8,1/80.
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