Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

PEN LIFE610. 春の憂鬱

2013年04月07日 | Kyoto city
 気象予報士が思わず口走った「台風並み」らしき、普通の春の驟雨も去ったが、 こちらの風邪模様は時間がかかる。薬ではきかないので、静養するほかない。といって今週から授業が始まるので、休んでいるどころではないのだが。
 今日の画像の撮影の頃は、精神的にスランプだった。とても寒い日が続き、仕事意欲のわかない日だった。もちろん学期末の雑用に追われていた頃でもある。少し前の画像を引っ張りだすと、当時の記憶迄出てくるのには少しまいった。
 今年は、暖かくなるのを素直に喜べない気分でもある。一両日の驟雨で桜も散って、街も少し静かになって調度良いぐらいだろうか。キャンパスの桜で花見はしたが、桜を撮影しようという気分にはなれない。毎年同じような日本の風景のために旅をするというのも、ステレオタイプ化の典型であり、馬鹿馬鹿しい話だ。そんな光景に遭遇すると、春の憂鬱と言ったらよいだろうか。気分は沈んでいる。
 最近日本が狭くなった。それは情報過多でさまざまな地域が情報発信をしているからだろう。昔のように情報がなく、それでは調査に出かけてみようかという旅は、とても楽しかったし勉強にもなった。未知の土地が、日本には、そして地球上にはなくなってしまった感じでもある。
 いや世の中全体が多いにステレオタイプ化し、新しい視座や刺激のない情報で反乱している。そう考えるとインターネットのない生活でも始めようかと思う。数年位インターネットを使わなくても、時代に乗り遅れる心配はない。だって発信してはすぐに消え去るフロー情報ばかりのインターネット世界なのだから。
 そんなことが積もりに積もって、春の憂鬱なのかもしれない。

新幹線京都-米原,2013年1月24日
OLYMPUS  PEN E-PM2, LEITZ ELEMARIT28mmF2.8, ISO200,露出補正±0,f8,1/1000.
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