Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ZEISSの空気38. 京都の町屋再生

2018年12月01日 | Kyoto city

 

  年末の始まりは京都の街からにしよう。先日所用で出かけたついでに、ハイコストパフォーマンス機材α6000にツァイスレンズを付けて少しだけ都心を徘徊した。

 京都市では、古い町屋を壊すとき、1年前に市への届け出が必要である。願わくばそのまま利活用してほしいのが市の意向だ。しかし実際私の家の周りでも古い大きな町屋が、主が亡くなるなど人が住まなくなると、そのまま取り壊されてマンションなどに建て変わってゆくケースを何件も見てきた。あの立派な町屋が壊されるというのは実に惜しい限りである。

 もちろん町屋再生で再利用はされているほうだろう。それでも壊す町屋の数の方が多いのではなかろうか。

 アップさせた3枚の写真は、上段が本来の町屋の姿であり、この形態だと昭和初期頃のデザインであって、京都の町屋の中では新しい方に該当するだろう。私が住む町屋も、これよりは小さいが同年代につくられている。

 中段は、町屋再生による旅館だと推測できるのだが、ここまで綺麗にして使ってもらえると町屋の存在価値も上がるだろう。

 下段は町屋でなかったところへ、古い町屋の建築形態のプロポーションを用いてつくられた現代建築である。それでも街並みには、よくなじんでいる。こういう作り方が町屋再生のヒントを示唆している。古いモノを新しくするだけではなく、新しいものを古い建築に合わせるという方法も、また町屋再生方法だろう。だから町屋再生は、新築の建築物にも目が向けられるべきだというのが私の考え方である。現代建築で町屋のデザインを取り入れる、それも町屋再生なのである。

 何でも四角いビルばかりでは、全国どこにでもある都市の姿でしかかない。そこをあえて町屋にこだわるところが古都京都なのだろう。

 こうした安価でハイコストパフォーマンスのα6000で撮影したクリアな画像に目が慣れると、次はバッテリーの持ちが改善した裏面照射型COMOSイメージセンサーを持ったボディα7RⅢで新しいシステムを組み立てようかと考える。先ずは、Batis Apo Zonnar135mm/f2.8からそろえたいね。

 私は、前から経験上135mmレンズがフィールド調査で必要だと主張してきたが、最近この焦点距離のレンズが揃えだされた。本来ならこの焦点距離を含むツァイス・ズームレンズが欲しいのだがそれは存在しない。自分にご褒美などといいわけをつくるシステムフェチの悪い癖が始まりそうだ。

 

京都市中京区

SONYα6000,Carl Zeiss Vario-Tessar f4/16-70mm ZA OSS T*

ISO100,焦点距離16mm,露出補正-0.3,f/9,1/160 

ISO125,焦点距離23mm,露出補正-0.3,f/4,1/60  

ISO100,焦点距離22mm,露出補正-0.3,f/4.5,1/100  

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする