Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ZEISSの空気41. 首里の空気

2018年12月20日 | Okinawa

 なんだろうか、この緑、緑した空気と、そして飛び抜けて彩度が高い赤色は。フィルムで撮影すると、こうした面白い色合いに鉢合わせする。カラー調整をしていないからなのだが補正しないでそのままアップさせよう。そんなところがフィルムの世界だ。こちらがカラーをコントロールしていないので、あまりはまりたくないが、魔力的な世界ではある。

 他の画像と組み合わせて複数画像配置の編集をしたが、結局この画像だけの方が正解だった。ここでは、そんな色合いが首里の空気なのかもしれない。それぐらい首里は少し独特の空気を感じるからだ。

 フィルム画像は現像とデジタルデュープを伴うが、歩いて行ける範囲にヨドバシカメラがあり、ここで現像をサポートしてくれる。FUJIのリバーサルフィルムだと、東京調布のFUJIの現像所へ送ってくれる。フィルム現像の心強いサポーターだ。ネガカラーフィルムは、昔と同様に1時間で現像をしてくれる。こりゃ大阪の堀内現像所より手っ取り早い。だからといってフィルムねぇー。使うなら高感度フィルムの方が、デジタルにはない粒状感が目立つときもあるので、こちらの方がよいかと考えている。

 どうも最近後ろへ、つまり平成の変わり目とは逆に昭和へ後退しているようでもある。先日手元のミラーレス機材の一部を売り払ってAiAF Nikkor35mm/f2.0という大変地味な中古レンズを調達してしまった。昭和のレンズといってもよいから、ピントはボディからモーターで回すので最新のニコンZでは、オートフォーカスが使えない。しかし35mmという焦点距離は、街歩きでは大変使いやすいレンズである。

 こうした単焦点レンズを使用し、フィールドでフィルム機材を担いでいると、フィルムが高価なので頭を使って考える。つまり何を撮ろうとしているのか、撮るに値するか、どうしたら面白い構図になるか、絞りはどれぐらいにするか、ピントはどこに合わせれば適切か・・・などなどと考えながら1枚1枚を丁寧に撮っている。といってフィルム機材にのめり込む意図はないが、いつも背後にNikonF3+MD4(ちなみに中古価格は3万円以下でコンパクトデジカメにも及ばない)が置いてあり、ズシリとくる重さを愛でている。重いけど、重さを超える魅力がある。こまったもんだと我ながら苦笑い。

 

沖縄県那覇市首里

CONTAXT3,Sonnar35mm/f2.8,FUJI COLOR PRO400H

コメント
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