Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

Nikon Freak227. ファジーなノイズ

2018年12月13日 | Photographic Equipment

 さて、次の沖縄行きの機材は、試行錯誤と熟慮をしたあげく、この画像にアップさせたシステムがよかろうと結論づけた。これにはオッオッ!とうなりたくなる格好良さがある。もちろん、全天候型でフルサイズ換算で24〜105mm迄の焦点範囲を満たしつつ、F2.0以上の明るいレンズがありシステムとしても合理的で、実は沖縄旅の必要条件を満たしている。このあたりにこだわるのがシステムフェチの道楽だ。全く他人には大して役立にたない話なのだが、まあシステム・フェチの言い分を聞いておくれ。

 主目的は、ダイビングだから水中カメラは必携であり、ハウジングレスの黄色いニコンW300しか選択肢はない。実際に水中で使ってみると、前機種に比べカラーブログラムが進化していると思われ海の色が綺麗だし、歪曲収差がなくなっている。こちらはそのあたりの事情がよくわからないが前機種より改善されていることは確かだ。

 もし来年初頭にニコノスが登場すれば、これに置き換わるのだが、現時点では噂の域を出ない。だから当面水中撮影は、これにライトを持参して撮ることになりそうだ。

 それに那覇の街徘徊用に、ニコンF3+MD4に50mm/F1.4の標準レンズを付け、カラーフィルムで撮ろうという魂胆がある。というのそれまでほとんど黙殺していたカラーフィルムが、実はデジタル機材では実現できない柔らかさとラチチュードの広い写り方をしてくれる特性があることに気がついたからだ。それにしても今は中古のニコンF3+MD4がニコンW300と同価格というのには時代の流れを感じる。

 これまでデジタル機材オリンパスE-M1Mark2と高解像度のズームレンズを用いて撮影していて感じたのだが、それは不満もなくよく撮れているのだが、海外のフィールド調査で使うわけではないし、そんなに客観的に適正に撮れても面白くないという理由があるからだ。

 調度クラシック音楽の演奏を引き合いに出せば、様々な楽器が同じように演奏されていても、やはり楽器や奏者によって感じ取れない僅かなズレがあり、そのズレの集積や演奏のテンポが作曲者によって違ってきて、そこに演奏の個性が出てくるのと似ている。その僅かなズレをファジーなノイズと呼んでおこう。

 デザインには、そんなファジーなノイズが必要だと私は考えている。それはコンピュータでは実現できない、つまり誰がつくっても全く同じ答えにはならない、科学的にいえば一般化できない、そういうノイズだろうか。そこに人間の好奇心が働くのだろう。ファジーなノイズというのは、ブログラムでは実現できない意味ある選択肢だ。

 私は芸術の教育を受けてきたから、やはりファジーなノイズが気になる。なんでも一般化されて、誰がどう操作しても同じ結果にしかならないという科学・工学的結論では、物事はつまらないと思っている。それは、同じ撮影機材で、同じ被写体で、同じ光の条件だったら、誰が撮影しても同じ画像にしかならないのと一緒だ。

 さて、今度沖縄へ行くのは、水温が上昇しだす4月以降だろう。それまでは、エアロビクスと水泳をしながら体調を維持しつつ、撮影機材のシステムフェチでもしながら京都の冬をやり過ごすほかない。

 

SONYα6000,Carl Zeiss Vario-Tessar f4/16-70mm ZA OSS T*

ISO2000,焦点距離50mm,露出補正0,f/4,1/80 

コメント
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