彼の背中にピッタリついて走り抜けるバイクカップル
信号待ちの人混みのなかで告白するカップル
ルンルン気分で照れながらラブホにゆくカップル
ようやく足指骨折でストックしていたブログ原稿がなくなった。最大3週間分も書きためた。書きためた原稿をブログの原則に従い、毎日はき出すというのも案外じれったい作業だった。
そんな早書きすると、こちらの意識と社会とがズレてゆくようだ。今頃こんな古い画像をアップさせているのか、といった具合に違和感があった。早書きする利点は、校正時間があるから文章を直したり、雑誌の見出しのようにテーマの構成を変化させてみたり、あるいはくだらないブログを削除したりと、時間がたつと勢いで書いたブログもあらがみえたりもするから、1週間分ぐらいのブログはくだらねぇーっと思い削除するなど、利点もあるが、それは編集という作業が次第に重みを増してくるようだった。
だから予め書きためるというのも、10月に制作したテレビ番組をお正月にみているようでつまらないと思った。やはり昨日の日記、といった具合に即時的な方がリアリティがあってブログらしいようだ。
さて横浜に住んでいた頃に撮影した画像のストックがたくさんあるので、そんな拾い出した渋谷の街。この街はカップルがよくにあう。青山通りから続くどんつきにあるからおしゃれな空気と、数多くのお店や赤提灯街まであるさばけた空気と、円山町のラブホ街のある男と女のいい関係みたいな空気とが街中に漂っているからだろうか。
かってラブホ街の経営者に話を聞いたことがある。1日一つの客室が4回転するから、休息2時間5,000円でも2万円/室・日の収入になり高級ホテル並みに収益があがるという話だった。高校生のグループがラブホにやってきて「○○ちゃーん、頑張ってねぇー!!」なんていう会話が日常だったし、それにしても男と女のいい関係というのも結構もうかるんだと思われた。
その頃、西麻布のプロデュース企業で仕事をしながら、月曜日の夜だけ渋谷の専門学校でインテリアデザインを10年程教えていた。妙齢のOL達がキャリアアップを目指して数多くやってきた。こちらもハードな仕事の合間の息抜きだったから、どんなに忙しくてもタクシーで駆けつけていた。
そんな授業の合間に、同僚の先生や学生達と雑談している時間が楽しかった。キャリアをつけたいという彼女たちの意気込みと、その前に立ちはだかる社会の厚い壁の前で、右往左往している彼女たちのジレンマを感じた。なんか助けてくれてもいいじゃない!、そんな空気を肌身に感じていたし、暗黙の目つきの前で私はクールな先生だったな。そんな前向きの彼女たちは、とこか世渡りに不器用さがあったけど、それでも前向きな姿勢が結構魅力的で、私にはまぶしく見えていたのかもしれない。
同僚の先生がペンタックス・マニアだったから、私も会社のゴミ箱に捨ててあった全く動かないペンタックスMEを修理に出して回復させ、夜の雑談の話題にした。そして専門学校の行き帰りに、これで渋谷の街を撮り歩いていた。結構よいカットが撮れた記憶がある。この身の丈サイズの肩のこらないペンタックスが渋谷の街にも私のライフスタイルにもよく似合った。その後これを使っていれば、私は撮影の名手になったのだが、私の機材ではないのでお返しした。
そんないい時間をくれたのが渋谷の街だった。あの頃の悩み多き彼女たちは、その後どこへ落ち着いたのだろうか。
さて、そろそろニコンのアニバーサリーメンテナンスからF3が戻ってくる頃だろう。先日F3用の綺麗なモータードライブMD4を調達した。これがなんと青森県弘前市から届いたのだが、その青森は写真マニアが多いし、私が惹かれる街だ。さてこれをF3に付けレンズは手元にあるコシナツァイスディスタゴンZFで現代的な写りにして、フィルムはプロビア100かトライXでよかろう。
そんなモータードライブの音を響かせて渋谷や青森の街を撮りに行こう・・・・ウン!、おれ横浜ではなく京都に住んでいたんだ、日参するのにはちと遠いーー!!。
東京都渋谷区、PENTAX ME,SMCタクマー120mm/F2.8、トライX
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