さて郊外のスケッチを続けようか。街は春の兆しでも山はまだまだ冬の気配が濃厚だ。冷え切っているので、早々に街に戻り画材屋で絵具を調達しよう。
帰りしなに明菜姉ちゃんとすれ違った。
「コロンビア珈琲にいるよ」
明菜「あとでゆくー、パフェおごって!!」
「アイアイサ!」
・・・
コロンビアのホット珈琲を甘くして、暖気と糖分を補給する。
明菜「今日も描きにでかけたんだ」
「うん、今書かないと冬も終わっちまうよーー」
明菜「冬しか描かないの?」
「それは、わかんないなぁー、でも全てのモノを雪の下に隠してしまう冬が描きやすいことは確かだね」
パフェが来た
明菜「じゃ、植物が苦手なんだ・・・」
「あたり!、面倒くさいし、アノ色が微妙でさ。形の複雑なモノは、描けないなあー。県展に応募するんだって?」
明菜「小春情報だね。まあ描ければだけどさ・・・・」
「美術室で・・・」
明菜「うん、授業が全部終わったから1日中部活でみんなで絵を描いている。だから先生も暖房を入れてくれるんだ。1日中絵を描いているってなんか幸せな時間だよね。こういうのがずーーっと続けばいいんだけどさぁー」
「あら、昼飯はどうすんの?」
明菜「食堂が閉まっているからお弁当持参。でもみんなでお弁当を食べる時間って楽しいよ」
「そりゃ、楽しくないわけがない。好い時間を過ごしているなぁー。もうじき終了式なんだろ」
明菜「25日!、そのあとも部活だよーーん」
「うらやましい!」
・・・・
部活で1日中絵を描く。週末は彼氏とデート。なんか高校生って人生の中で一番美味しい所にいるじゃん。そんな時間を過ごしているなんてうらやましい。いや、人間とは本来そうあるべきなんだけど・・・。
さて夜はスポーツクラブで翆とエアロビだ。
その後は、久しぶりに文さんのお店に顔をだすか、やってるかなぁー。
・・・
3週間前は寒波が来ていた。街は雪で白かった。その後は雨が続いた。そして9割の雪は解けてしまった。冬の空気は冷たいが、春が近づいている。
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