さて機材の虫干しで使用頻度が低いのはライツM4-Pだ。この1年間で一度も使わなかった。露出計が内蔵されていないので外部露出計を併用する。
ライツでフィルム、面倒くせぇー・・・。
これが名機ミノルタCLEなら露出計内蔵なので最適だったが、電子部品が壊れ部品取用にカヨにあげてしまった。ミノルタは、今のSONYだ。
ツァイスやニッコールのレンズがパキンとしたシャープな写り方をするのに対し、ライツレンズはグレートーンが広がるラチチュードの大変広い写り方をする。それでいて立体感や空間感があるのは建築系の人間としては好ましいが・・・。もうハレーションなんか起こすと美しいと絶叫するマニアもいるぐらいだ。フィルムは、ここで使用しているトライXよりプラスXの方がライツレンズの特性を活かすことができよう。
ここがデジタル機材と大いに違うところだ。デジタル機材はコントラストが強すぎラチチュードが大変狭い特性がある。そこをブログラムで補正しているが所詮限界がある。こうしたラチチュード、つまりダイナミックレンジを広げるには、総画素数を下げることである。そうすれば1画素の受光素子のサイズが大きくなるので多くの光情報を取り込むことができる。
私のNikonDfはフルサイズイメージセンサーを持ちながら総画素数は1600万画素と低い。
そう考えれば今最もダイミックレンジが広い撮影機材というと、総画素数1200万画素のSONYα7S3だけである。さらに裏面照射型COMOSにして最大の大きさの受光素子にしている。デジタル機材の中でダイナミックレンジの広い機材は、目下の所これしかない。
安い機材ほど総画素数を高く設定している。それではコントラストの高い画像しか撮れず、素人にはコントラストの高い方が喜ばれるのである。その分画質は悪い。
そんなわけでフィルムライツは確かに綺麗なんだけど、突然レンズがボディからポロッと落ちたりして一気に興ざめ!、させられるから今では実用性に欠ける。
今なら1本100万はするライカレンズ、それでは怖くて持ち出せない。ライツは、マウントがきゃしゃだというのが私の経験。だからフィールドへ持ち出せない。
ちなみにライツ(Leitz)は、ドイツ・ウッツラーに本社をおくエルンスト・ライツ社が製造したカメラであり、その後経営危機で一時期ソルムスに本社を移したが、現在はウッツラーに本社が戻った。そうした経緯でブランド名もライカ(LEICA)と統一されている、というのがWEB が教えてくれるところだ。だからM5まではLeitz、M6以降は全てLEICAとブランド名が変わり、このブログでも使い分けている。
創業地の名前をいれるのがドイツ工学の特徴のようだ。そういや、日本でも京セラ・コンタックスというカメラがあった。京セラは、京都セラミックスの略だ。
まあライカは、大変高価なドイツ工学の至宝か。
古いライカボディには、D.P.Rと刻印されている。ドイツ帝国特許 (Deutsches Reichs Patent)の略だが、うわっ!、ヒットラーの空気だ。
京都市
1)〜5)Leitz M4-P、ELMARIT28mm/F2.8、Tri-X400
現像所:写真弘社
追記
同じレンズをもちいてSONYの安価なデジタルカメラで撮影してみた。
絵としてはみられるが、ボディより重たい1960年代製の階調豊かな広角レンズも、プログラムでハイコントラスト画像に仕立てあげてくれる。
レンズは何でもよいからつけておけば勝手に処理される。
さらにカラー画像で撮影しphotoshopで加工すると現代のレンズと遜色がなくなってくる。
つまりこのレンズをあえて使う理由がない。
唯一の快感は、小さな精密機械が小さなボディにつけられ手の中に納まるボリューム感がもつ物としての心地よさだ。
かっての名機ミノルタCLEを思い出させる。ミノルタは今のSONYだから、里帰りか。
そんな古レンズがMacのデスクスケープと同居している。
追記 京都市下京区
SONYα6000、LEITZ ELMARIT28mm/F2.8
6)ISO100,露出補正-0.3,f/11,1/125
7)ISO100,露出補正-0.3,f/11,1/640
8)ISO100,露出補正0,f/11,1/200
9)ISO100,露出補正0,f/11,1/250
10)ISO100,露出補正0,f/8,1/60
SONYα6600、Carlzeiss Vario-Tessar ZA E OSS T*16-70mm/F4.0
11)ISO250,焦点距離60mm、露出補正+0.5,f/4,1/100
いつも温かいリアクション
ありがとうございます。
台風の影響が心配です。
くれぐれもご注意下さいね。
朝晩の空気がヒンヤリ。
季節の変わり目です。
どうぞご自愛ください。