

20XX-6-25 (土) 曇り のち 晴れ 寒い
河口域にサケ、マスの稚魚を求めて集結するウミオショロコマ(仮称)。
この日の朝北見を出発、越川の峠を越えて羅臼側へ入り、知床半島の羅臼側渓流をさぐった。
昼食のあとO川に入った。 O 川橋下の深い良たまりで良型オショロコマ20匹ほど釣って撮影。
川に深さと流速があるためオショロコマといえども強烈な引きだ。

魚がかかるとギューンと竿が曲がって道糸が水中に絞り込まれる。オショロコマ釣りで渓流竿がここまで曲がる川はそう多くない。
一方、ギンピカの降海型や尺越え大型遡上型オショロコマはいなかった。





ここは海まで100mもないまさに河口域で大岩大石ごろごろ、増水時は相当な暴れ川と思われ、岩や石に苔がまったく着いていない。
川岸の植物相もきわめて貧弱でフキがびっしりとはびこっているが笹が入り込んでいないだけまだましといったところだ。








恐らく人為的に重機などで河口付近の川を頻繁にいじっている可能性も高い。





要するに、オショロコマが棲息するのに適している水域とは思われない。
実際、たまたまこの時期はオショロコマが多いが、夏場はそれほどは釣れないところである。
その理由はしばらくすると判明する。
しばしば、釣ったオショロコマの口からサケまたはカラフトマスの稚魚?がこぼれ落ちるのだ。
恐らく海岸線のすれすれ河口域ないし汽水域に棲む所謂ウミオショロコマたちがこれら稚魚を求めて海に近い川の中へと集結してきたのではあるまいか。
(以前から私たちはそう考えてはいるが、実際に汽水域でオショロコマを釣った経験は少ない。それでウミオショロコマと仮称しておきます。)
川を下ってきたサケマスの稚魚は河口で群れる傾向がある。
このサケマス稚魚が放流ものか、自然産卵によるものかはわからない。
このタイプのオショロコマは一般的にやや大型で20cmを越え、小型ながら重厚でいかにもトラウトといった立派な外観の個体が多い。
また、♂腹部やヒレは赤く、体色が緑色を帯びる傾向がある。
たとえば次項に示す川の上流域に棲息する小型のヤマオショロコマ?とは大きさも外観もかなり異なる。














当然これらの分布がスッパリ別れるわけではなく混生水域が中間水域に存在する。
撮影させていただいたオショロコマたちは全て丁寧にもとの場所にリリースした。
次項へ続く。

