オショロコマの森ブログ5

渓流の宝石オショロコマを軸に北海道の渓流魚たちと自然を美麗画像で紹介します、

手塩川水系サンル川のヤマベ

2012-07-01 21:42:48 | ヤマベ釣り
サンルダム反対。手塩川水系サンル川上流は想像を絶する道内最大規模のヤマベ生息地。

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2007-7-23 天塩川水系のサンル川にオショロコマを捜しに出かけた。 手塩川支流サンル川上流の最初の橋から川に降りたが水量少ないチョロ川だ。しかしおびただしい数のヤマベの稚魚が群れていた。これまで見たことがない驚くべき数のヤマベ稚魚が川中にあふれるようにいて驚愕した。さすがサクラマスのメッカ、すごいの一語に尽きる。サンルダムの建設でこの豊かな生態系が完全に破壊されるのは極めて遺憾だ。そこからすぐ下った林道にはゲートがあり鍵がかかっていたが支柱に鍵番号の数字が書いてあり、その番号どうりに鍵を開けてゲートを通過した。

このあたりの林道はすべてゲートに鍵がかかっている。無人の林務署にゆき鍵番号をすべて控えて入林許可ノートに住所氏名を書き、入林許可カードを持ってサンル川水系のいくつもの支流へ入った。途中のサンル川本流には多数のヤマベ狙いの釣り人が竿を振っていた。さすが道北随一のヤマベ釣りのメッカだ。本流のみならずサンル川各支流にもそれぞれ2-3の釣り人グループが入っていた。サンル川はヤマベの数は滅法多いが小型ヤマベが主体とされる。長年ヤマベ釣りに通っているという70-80台のおじいちゃんヤマベ釣り師グループがいた。彼らが教えてくれたオショロコマがいるという左手の沢に入ったが熊出没中の看板が気になる。はたして、そこからすぐの林道で大きな熊の糞を発見。



この沢を入念に攻め、さらにいくつかの小沢を攻めたがヤマベの稚魚は滅法多いがオショロコマはいなかった。この手塩川水系サンル川源流域ではオショロコマはもし生息していても極めて少ない魚のようだ。一般的にオショロコマはヤマベの存在を嫌う傾向が強い。結局、ぐるり延々と山道を回りまわって最後はまたゲート。なんとか鍵暗号をさがして開け林道から出た。おそらくは現在では不必要なダムの代表選手とも言えるサンルダムはこのままでゆけば、なし崩し的に完成させられてしまい、ヤマベに代表される豊かなサンル川上流域のもろもろの自然は破壊され、ダム下流域の生態系も相当なダメージを受けるだろう。そんなことには一切興味がなく、何が何でもとにかくダムを造りたいという人たちがいる。河川整備事業を審議する検討委員会の人たちと、彼ら委員を選ぶことを恣意的に行える河川管理者集団の開発局、および補助金その他でおもいがけず潤うことになる一部住民だ。目をむくほどの巨額の公共事業費を動かし、ダムなどを絶え間なく造らなければ存在意義を失う立場の人々の集団だ。そろそろ、この悪しき状況を改善しなければ北海道の河川や渓流の未来はないと思う。検討委員会には、いわゆる物わかりの良いお偉い方々のみではなく、実際にその現場をフィールドとする漁業者や自然愛好家や釣り人をもそのメンバーの半数を占める程度に参加させるべきである。2008年4月12日に札幌市の北大クラーク会館でサンルダム建設大反対を念頭に「北海道の川と暮らしから公共事業のあり方と展望を考えるシンポジウム」が開かれた。魚類生態学の研究者6人が天塩川水系のサンルダム(上川管内下川町)建設計画がサクラマスに与える影響などについて講演した。天塩川の自然を考える会の宮田修代表はダム建設でサクラマス資源は大きなダメージを受けるので再検討してほしいと開発局に対策を求めたが、現状での河川管理システムを見る限り、おそらくはゴマメの歯ぎしり程度にしか考えてもらえないだろう。ましてやヤマベ釣り愛好家の意見などは一瞥もされずに無視されるのだろうと思う。サクラマス資源減少をひとつのテコにしたサンルダム反対運動だが、サクラマス漁業者を相当額の補償金で買収できれば開発局の突破口にされかねない危うい作戦だ。この状況は別の意味でいわゆる民主主義とはほど遠いので、今後は河川整備事業を審議する検討委員会の構成員選出の次元からなんとかしなければならない問題だろう。








上記は 今から5年前にオショロコマの森ブログ3に掲載した記事の抜粋である。その後民主党政権となり日本中でいかにも不要に見えるダム工事が軒並み凍結された。全国の渓流魚ファンにとっては正に朗報であった。サンルダムもそのひとつだが諸般の理由で何故か完全中止にはなっていないようだ。ダム工事凍結にはやんやの喝采をしたのだが、最近は民主党支持率が急速に低下しており、民主党もダムどころではないといった状況だ。今後政権が変わればまた全国で一斉にダム工事が再開されるのだろうか。

PS 天塩川水系はその後何度かアタックを繰り返しついに天塩川水系独特のオショロコマ棲息水域を発見している。




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