
にほんブログ村
17年後、コウモリレストランを再訪問しオショロコマを撮影。
20XX年 9月 9 日 (土) 晴れ
この日、旭川市へ出かける機会があった。これを利用して、その合間に長らくご無沙汰していた石狩川上流 B 川水系、コウモリレストランを再訪問し、オショロコマを17年ぶりに釣って撮影することにチャレンジしてみた。
この日は朝8時過ぎに北見市を出発。石北峠を越え、旭川市を通り抜け、十勝岳方向に走り、一路石狩川水系B川上流域をめざした。順調に走って午前11時30分に懐かしいB川上流域取水ダム付近に到達した。
ここは私たち一家が旭川に住んでいた頃の重要な遊び場の一つであった。しかし往年の面影はほとんどなく砂防ダムを造った後、おきまりの川底の低下とそれに伴う川岸から付近一帯の乾燥化が極端に目立つ。

新たな砂防ダムがすぐ上にまた二つも作られていた。ダムのせいで予想どおり自然度は最悪となり、あまり美しいとは言えない哀れな渓流に変わり果てていた。何故こんな意味もないダムを造り続けたのだろうか。

そろそろ砂防ダムの功罪を多方面で再検討すべきではなかろうか。この渓流に関して言えば、今は大石大岩ごろごろの単なる暴れ川であることがうかがえる。
川底はヘドロ状の堆積が目立ち汚い。しかし釣りを始めるとすぐに魚信があり、オショロコマは小型ながらまだ奇跡的に生き残っていた。
ここから200mほど釣り登り、その後少し下がってゆくとコウモリレストラン付近と思われるあたりに小径があった。川へでるとそこは正に懐かしいコウモリレストランであった。
子供たちとオショロコマを釣って遊んだはるかな昔を思い出し、胸がいっぱいになった。


この2枚の写真は同一の場所ですがダムができると水量豊かで緑に覆われた美しい渓流がいかに荒廃するか 如実におわかりいただけるかと思います。
今は草木が生い茂り、以前の面影はほとんどなくなっている。穂先が折れた釣り竿が一本打ち捨てられており今も釣り人は入っているようだ。
ここに一箇所立派なたまりがあり、オショロコマ小型~中型が釣れた。水温14℃。オショロコマは15cm くらいのものが主体で今回は幼魚から成魚まで合計25匹を釣って撮影し、すべて丁寧にリリースした。激減したといえいまなお健在であったB川のオショロコマの姿を今のうちに記録しておきたいと思います。私の経験上、ここの個体群は、遠からず消えてゆくと思います。
































17年前と比べると個体群としての勢いは見る影もなく低下しているが、まだ何とか命脈を保っていたのは驚きで何よりであった。
当時は渓流ごとにオショロコマの色調・斑紋の変化、個体変異があることなどまったく知るよしもなかった。
今回よく見るとここの個体群は 特定の色調・斑紋への収束はなく、あまり特徴のない個体群である。つまり、いまだ遺伝子の多様性はかなり保たれているようだ。一見かよわそうなオショロコマの別の一面が感じられた。
オショロコマの不思議なたくましさを垣間見た気がした。

このように荒れ果てたあわれな渓流の姿をみたら上流に必ずダムがあると考えて間違いないと思って下さい。

にほんブログ村

にほんブログ村