「酷暑」の文字が新聞の見出しを飾っている。7月に10日連続の真夏日が続くのは北海道で20年ぶりという。札幌ドーム付近の緑豊かな郊外に住んでいるので、さほど暑さは感じないが、たまに街中に出るとヒートアイランド現象も手伝って一気に脱水状態になる。朦朧として砂漠でもないのにチコ・ハミルトンの「Blue Sands」が聴こえてきたので、水分補給のため近くのカフェに飛び込んだ。
いつもなら昼間でもビールを飲むが、生憎車で来たのでアイスコーヒーにする。クーラーと冷たい水で少しばかり落ち着いたので、マガジンラックを覘く。思わず、あっ!と声が出た。何とセロニアス・モンクの「ソロ・モンク」があるではないか。いや、正確に言うと雑誌の表紙にあのポール・デイヴィスのイラストが描かれている。週刊文春の7月13日号だ。さてはモンクとニカ男爵夫人のスキャンダルが文春砲の餌食になったか。そんなわけがあるはずもなく、ペラペラ捲ってみると安倍蕎麦屋の「かけもり」問題に、どうでもいい芸能人の離婚ネタだ。イラストは和田誠さんが描いたものだが内容とは全く関係ない。
モンクのソロといえば54年のヴォーグ盤、57年の「Thelonious Himself」、59年「Alone in San Francisco」、64年の本作、71年のブラック・ライオン盤がある。モンクの真骨頂はソロにあると言われているだけあり、どのアルバムもワン・アンド・オンリーのモンクのピアニズムが堪能できる。その反面、苦手にされるリスナーも多い。そんな方にも抵抗なく受け入れられるのが、このコロムビア盤ではないだろうか。格調の高さは変わらぬが、他のアルバムと比べるとややリラックスした印象を受けるし、明らかに内より外に向かっている。プロデューサーにテオ・マセロのクレジットをみると納得するかも知れない。
このジャケットをよく見てみよう。飛行帽子と服と戦闘機、そして背景の濃淡は一音でそれとわかるモンクの音を色に置き換えたものだ。同じトーンで独特のムードを醸し出すフレーズまでもが聴こえてくる。対して「Solo Monk」のタイトル文字、ゴーグル、スカーフの白は不協和音というコントラストなのだ。そして、彼方を見る目はジャズシーンの先を見据えているようだ。そう言えば交番にこのジャケットが貼られていた。非行防止。
いつもなら昼間でもビールを飲むが、生憎車で来たのでアイスコーヒーにする。クーラーと冷たい水で少しばかり落ち着いたので、マガジンラックを覘く。思わず、あっ!と声が出た。何とセロニアス・モンクの「ソロ・モンク」があるではないか。いや、正確に言うと雑誌の表紙にあのポール・デイヴィスのイラストが描かれている。週刊文春の7月13日号だ。さてはモンクとニカ男爵夫人のスキャンダルが文春砲の餌食になったか。そんなわけがあるはずもなく、ペラペラ捲ってみると安倍蕎麦屋の「かけもり」問題に、どうでもいい芸能人の離婚ネタだ。イラストは和田誠さんが描いたものだが内容とは全く関係ない。
モンクのソロといえば54年のヴォーグ盤、57年の「Thelonious Himself」、59年「Alone in San Francisco」、64年の本作、71年のブラック・ライオン盤がある。モンクの真骨頂はソロにあると言われているだけあり、どのアルバムもワン・アンド・オンリーのモンクのピアニズムが堪能できる。その反面、苦手にされるリスナーも多い。そんな方にも抵抗なく受け入れられるのが、このコロムビア盤ではないだろうか。格調の高さは変わらぬが、他のアルバムと比べるとややリラックスした印象を受けるし、明らかに内より外に向かっている。プロデューサーにテオ・マセロのクレジットをみると納得するかも知れない。
このジャケットをよく見てみよう。飛行帽子と服と戦闘機、そして背景の濃淡は一音でそれとわかるモンクの音を色に置き換えたものだ。同じトーンで独特のムードを醸し出すフレーズまでもが聴こえてくる。対して「Solo Monk」のタイトル文字、ゴーグル、スカーフの白は不協和音というコントラストなのだ。そして、彼方を見る目はジャズシーンの先を見据えているようだ。そう言えば交番にこのジャケットが貼られていた。非行防止。