遠藤雷太のうろうろブログ
何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。




 

 

2023/2/16

自身の亡くなった父親が、本当に「ネット右翼」になっていたのか、家族への聞き込みなどを通して検証した本。

たとえ誤っていたとしても、仮説を信じて疎遠のままでいた方がラクだろうに、見たくないものに向き合い、わずかな違和感を放置せず、検証を重ねていく。

取材対象が家族であることが、かえって悩ましい。

家族だからこそできることではあるが、他人ならここまで律儀に検証する必要はない。

家族であってもなくても、ある人にとっては大切な人、ある人にとってはただのネット右翼ということは普通にある話。

なので、自分が読んだ印象と作者の結論はちょっとズレていたりする。

実際、誰から見ても「典型的なネット右翼」の人ってほとんど実在しないんじゃないだろうか。

行動と発言がズレている人はいる。逆に言えば、どんなにいいことをしていても、言葉の選択を間違えると大切な関係性を失うことになる。怖い。

父子双方から学ぶことが多い本だった。



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