遠藤雷太のうろうろブログ
何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。




2019/2/18

交通事故で妻を亡くした夫が、服役して出所してきた犯人を殺そうとする話。

いかにも頼りなさげな夫役が堺雅人さん。見た目も体もよれよれで情緒も不安定。

犯人役が山田孝之さん。悪としか言いようのないどうしようもない人間で、出所後も改心することなく、乱暴狼藉を繰り返す。

話はこの二人が軸。

先に『葛城事件』や『世界』(映像)も見たけど、スナックのカラオケへの偏愛ぶり。唄わないのすごい。

どの登場人物も心の中に孤独を抱えている。

自分自身はそこまで孤独を抱えたことがない、または麻痺してしまっているので、そこまで共感して見ることはできず。

いくらなんでもあんなに無茶したらバレそう。大丈夫そうな人を選んで乱暴してるってことなのかな。

思わぬところで安藤サクラさんが現れたり、出演者がそれぞれの魅力をぐいぐい出してくれる。

本作の山田孝之さんの役は確かにどうしようもない犯罪者なんだけど、後の作品に出てくる特に犯罪を犯していない二人、三浦友和さんや風間杜夫さんの役のほうが、見ていて嫌な気持ちになるのが面白い。

その夜の侍
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2019/2/25

・超人的な射撃の腕を持つ「シティハンター」こと冴羽獠が、ある女性のボディガードを引き受けたことをきっかけに、テロ事件に巻き込まれる話。

・新宿のど真ん中で新型戦闘用ドローンのデモンストレーションが始まる。ちょっとパトレイバーっぽい。

・原作のマンガは全部読んでいるし(エンジェルハートは除く)、アニメも結構見ていた。

・当時は楽しく読んでいたけど、連載当時から2~30年は経っているし、世の中の様子もだいぶん変わっているので、今見ても面白いかは、期待半分、不安半分。

・実際見てみると、一番影響を受けやすい時期に全盛期を見ていただけあって、やっぱり楽しい。

・どの登場人物もそれぞれドラマを抱えているのがわかるので、100分強の話でも全然中だるみしなかった。

・設定は現代なのに、主要キャラクターが全く年を取っていないのは不思議な感じ。

・海坊主がペッパーくんみたいなロボットと並んでいるのは、やっぱりちょっと違和感がある。

・戦闘シーンで美樹さんをフォローするところがかっこいい。原作の二人の馴れ初めの話を読み返したくなる。

・話の軸になるのが依頼人の女性ではなく、パートナーの槇村香なのが、映画仕様っぽい。

・100tハンマーを今見ても面白いんだろうかと心配していたら、ちょっと映画仕様になってて笑った。

・ギャグのちょっと野暮ったい感じが懐かしい。

・冴羽獠の代名詞でもあるもっこりのビジュアルはなし。ポリコレ的にダメだったのか、残り香のように台詞でちょこちょこ聞こえてくる程度。

・ただ、二十歳そこそこの女性に、ほぼ強制的におじさんの裸踊りを見せるほうがよっぽどアウト。

・こういうバランス取るのはとても大変だったはず。

・生き死にに直結するドンパチをやってるはずなのに緊迫感がほとんどない。このへんの80~90年代特有の軽いノリが様式美に見えてくる。

・最後の一撃はトンデモ逆転劇なんだけど、よく考えたらオープニングでちゃんと前置きしていた。フィクションラインは、意外とブレていない。

・散々焦らされてあの曲が流れたらそりゃ興奮する。

・ここまでできるなら、よりファンタジー度の高いあの姉妹の劇場版もあるんじゃないかとちょっと期待してしまう。



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2019/2/17

・俳優、劇作家、映画監督でもある赤堀雅秋さんの戯曲ワークショップに参加してくる。

・一応、見られる範囲の映像を見て準備する。

・掛け値なしに表現の現場の最前線にいる人なので、何かを教えてもらうというより、実際に顔を見て話を聞くこと自体が大事なのかなと思って参加する。

・そのへん、最初の自己紹介でうまく説明できず、適当なことを言ってしまい、初っ端から落ち込む。

・2日間で合計6時間。参加者は15人。戯曲の勉強には短い。

・初日、何をするのかなと思っていたら、どちらかというと、俳優向けのゲームから。

・5~6人が輪になり、お互いの空気感だけで、順番に1名、2名、3名、…と同時に動く。動く人数を間違えるとやり直し。ゲーム中は言葉を発したり、目配せのような露骨な合図をしてはいけないというルール。

・戯曲の、台詞ではない部分が大切ということを体で理解しようとする。沈黙の中にも色んな展開が見えた。

・あとは統一テーマで短めの戯曲を書く。

・二日目に書いてきた戯曲を読み合わせて講評会。

・たまたま自分の書いたものが一番最初にあたり、たっぷり講評をいただく。

・自分なりに気をつけたつもりだけど、出ていた条件を諸々取りこぼしていた。ぼんやりしすぎ。

・自分含め序盤の数人に時間を使いすぎて、全く時間が足りなくなってしまう。

・序盤の人への指摘が後の人にも当てはまることはよくあるだろうから、後半になるにしたがって軽めになるのはわかるけど、全く読めないのは気の毒。あまり他で発表できるタイプのお題でもなかったし。

・勝手にいたたまれない気持ちになって、ワークショップ終了後、大急ぎで残りの本を全部読む。

・ホントは残れる人だけでも二次会的に読み合わせ会ができれば、多少プラスになることもあったのかな、提案したほうがよかったのかな、余計かな、どうだったのかなとモヤモヤする。

・今回のワークショップを通じて、本の書き方で、ひとつ考え方がつかめていなかった部分で腑に落ちたところがあった。

・たった6時間のWSで1つ発見があったのは、皮肉でもなんでもなく大収穫だったと思う。



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6月18日(土)公開 『葛城事件』予告編 30秒ver

2018/2/13

・ある無差別殺人事件を起こした葛城稔が凶行に至るまでの家庭環境を描いた話。

・実際に起きた事件がモデルになっている。

・派手さはなく淡々と嫌な力関係の家族描写が続く。

・葛城稔は家族の中で一番地味なニートだった。

・強い抑圧型の父親、意思の弱い母。一見、優等生に見える兄。義姉。

・ただの妊婦ですら不穏な感じがする。

・父親の葛城清を演じるのは三浦友和さん。

・この父親がとにかくイヤ。

・キャリアのある役者さんだけあって凄むと問答無用で怖い。

・家族にこの迫力の男がいたらひれ伏すしかない。

・基本的に善意で動いているところが悪質で、善意と身勝手が両立しているところが面白い。

・なんでこんなに関わる人を全員不幸にするような人格になってしまったんだ。

・カラオケのシーンも、異様ではあるけど、そういう風に振舞いたい気持ちもギリギリ共感できてしまう。

・時々、事件後のシーンも挟み込まれる。

・田中麗奈さんが、死刑反対の立場から、獄中の彼と結婚する不思議な立場の女として出てくる。

・言ってることもやってることは相当危ういんだけど、嫌な家族描写が続いた後の清涼剤的な感じで助かる。

・拘置所に入れられた稔の言動が父親に似ていて嫌な気持ちになる。

・起きた事件は間違いなく凶行ではあるけど、これを狂気と言ってしまうのは違う気がする。

・程度の差で、このくらいの人はいる。少なくとも異物を見るような話ではない。

・「凶悪殺人者も人間である」というよりも、「自分らだって二皮三皮くらい剥けば凶悪殺人犯になるかもよ」という話だった。

・今は崩壊した家族も、かつては典型的な幸せ家族だったシーンも切ない。

・弁当を食べるシーンがやたらわびしい。

・観ていてもしんどいけど、たまには見ておかなきゃいけないタイプの映画だった。

葛城事件
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2019/2/17

・熊谷嶺くんのかつてのやらかしエピソードを裁判風に紹介してイジり倒す企画。

・遅刻が多い罪、相方が多すぎる罪、素顔の大喜利おもしろくない罪、熊谷メモが怖すぎる罪。

・間に彼のゆかりの人たちとほぼ一対一のトーク。

・もともとの想定時間はわからないけど、終わってみれば二時間を軽く超える長尺イベント。

・一人の役者を東京に送り出すためにここまでやるかという物量と密度。

・ウェイビジョンがここまで熊谷くんとともに積み重ねてきた企画力や進行力、人員をフルに活用して、中だるみなくやりきっていた。

・そんな恐ろしく手間のかかった企画で、主役には内容を全く知らせないというバランス感覚。

・途中何度も主役がポンコツ扱いされていたけど、そのポンコツぶりまでも完璧に心得たウェイビジョンの企画班はほんとすばらしい。愛しかない。

・不確定要素である主役の、完璧な誘導役としての横澤さんとウジツグくん。

・傍聴人システムがおもしろい。特に決まった役割がなくても、いるのといないのとじゃ大違い。

・ほんとの罪は最初の遅刻くらいで、あとはなんだかんだで熊谷くんの札幌での活躍ぶりを振り返る感じ。

・大喜利は自分も一緒に笑うの我慢する方向で見てたんだけど、結局、塚本さんと一緒のタイミングで笑ってしまった。落としどころは絶妙だけど、後で振り返ってみると納得がいかない。

・さんざんいじり倒されても、いきなり振られたコントや早口言葉については完全にこなしてみせる。

・ちゃんと名誉回復の機会があって、きちんとそのチャンスを活かしているのがえらい。

・能登くんと櫻井くんは、弁護人と検察官のエチュードとして見ていた。こういうノリはyhsでも珍しいか、なかったような気がする。ミーハー気分で楽しむ。

・混雑具合からお客さんは100人弱ぐらいだと思う。その全員が2,000円出して熊谷君を見送りに来たという事実がすごい。人望。

・熊谷君はすごいものを抱えて東京に進出するんだなとしみじみする。

※予定は80分だったってツイキャスで言ってた。

※個人的には「上田龍成に似てる」に期待。



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2019/2/15

・熊谷嶺くんが東京に進出するにあたって企画された追いコン的オムニバス公演。

・ゆかりの役者スタッフが集まって短編三作品とブリッジのコントを上演。

・自分も熊谷くんにはお世話になっているので使命感にかられて見に行く。

・お世話になっているのに、物販のDVDが眼に入ったときに「誰!?」って思う。

『最強』 脚本:赤谷翔次郎(パインソー)

・格闘プロレス団体と最強格闘技一族が全面戦争する話。

・どうしてもレガースを凝視してしまう。

・そういう題材のせいか、出番のない役者さんが舞台の周りで待機しているのを見てランバージャックデスマッチを連想する。

・最後が前衛的なオブジェみたいだった。

『ヒラナリ』 脚本:井上悠介(きっとろんどん)

・平成が終わるたびに平成元年にタイムスリップしてしまう話。

・もうすぐ平成が終わる今だからこそ映える題材。目の付けどころ。30年もちょうどいい。

・自分だったら何するかなと考えながら見る。たぶん投資。

『そもそも論』(脚本:熊谷嶺)

・花火職人の息子が母親の仇討ちのため、街をひとつ爆破しようとする話。

・親父のキラークイーンぶりに不意をつかれる。

・フィクションラインの低い設定で構成に凝るのは結構難しいはず。

・伏線となる小道具の頭どうかしている感じが熊谷くんらしくて好き。

・もはやどの作品に出ていたか思い出せないけど(どの作品に出ていてもおかしくない)、池江さんのレポーターぶりに笑う。あんな引き出しもあるのね。

・もうちょっと役者としての熊谷君を見たかったような気がするけど、演出三作品も担うとさすがに難しいか。

・個人的には、熊谷くんが札幌にいるうちにもっと長尺の二人芝居とか見たかったなあとしみじみする。

・三作品とも良い感じにとっちらかった話で、追いコンらしく賑やかな出来だった。



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2019/2/19

・ある女生徒の自死を受けて、イジメ疑惑のある生徒たちの両親が学校の一室に集められる話。

・舞台美術が殺る気に満ちている。上に行くほどせり出してくるゆがんだ壁。四角く並べた長テーブル。縦穴の底の底のよう。

・大人チームの特徴は左右の壁際に並んだパイプ椅子。出番のない出演者は、そこで待機する見せ方。

・なので、出ハケのわずかな時間を除いて、ほとんどの時間、全員が舞台上にいて、常に見られている状態。

・最初に手の内を全部見せて、展開よりも、個の力、組合せで見どころを作る。トランプより将棋の感じ。

・中高生チームは擬人化ならぬ擬大人化した子供たちによる寓話として見たんだけど、大人チームは、役者さんたちの演技合戦をひたすら楽しむ感じだった。

・もちろん、役者さんの演技は作品に奉仕されるべきなんだけど、それは提供側の心得であって、客席は別。

・伊達くんの演技は何度も見ているけど、あんなに心の中で「やれ!やってしまえ!」と応援したのは初めて。

・子供を亡くした母親という設定としてはベタな役を、磯貝圭子さんがストレートに演じるのか、ひねるのか、どうするのか、不謹慎にも楽しみに出番を待ってしまう。

・あと、もともと齊藤雅彰さんの人柄も演技も好きなので、見てると「やめてマサアキさん、そんなこと言わないで!」という気持ちになってしまい、思ったより動揺した。

・長谷部の妻を演じた西田薫さん。台詞がないシーンでも、佇まいだけで、ものすごく怒っていたり、心が折れかけてたり、覚悟を決めたりしているのが伝わる。半分はこちらの妄想かもしれないけど、うまく煽られてしまう。

・あの火の使い方はアリなんだろうか。びっくり。

・いじめグループを個別に隔離して情報収集する方法は定石なんだろうけど、ほんとは加害者親の対応でもそうすべきだったのかも。

・親たちの利害関係が完全に一致している。過去に実際の親対応の事例あるんだろうか。

・あと、こういうことは、ほんとに先生の仕事なのかということもやっぱり気になる。警察の真似事までしなきゃいけないなんて、先生方は大変すぎる。

・しかも、ここまでわかりやすい事例はむしろ少なく、大体のイジメ関連事件はグレーのままで終わるはず。ほんとに大変。

・いつかここで語られるような出来事が昔話になって、この作品は古典になっていけばいいなと心から思う。



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2019/2/18

・ある女生徒の自死を受けて、イジメ疑惑のある生徒たちの両親が学校の一室に集められる話。

・当然、どの親も自分の子供がイジメの加害者であることは認めない。

・死人に口無しとばかりに、身勝手な決め付け、学校への脅し、身内の口裏あわせと、大人たちによる耳を疑うようなやりとりが始まる。

・開演前、舞台前面にシューズやスリッパが並んでいる。始まると出演者たちが入ってきて、若者らしくわいわいはしゃいだ後に、各々の「靴」を履く。すると、役者から役へのスイッチが入る。

・あえて劇中劇風の見せ方をすることで「なにもこんなあどけない顔した子らにこんなエゲつない台詞言わせなくても…」と思う大人たちを安心させる効果もある。

・それとは別に履物への偏愛も感じる。色々解釈はあるだろうけど、「靴かスリッパか」の前フリがあって井上のお母さんが裸足なのはそれだけでゾッとする。

・長谷部のお父さんが中盤でひねり出す、保身のための最低最悪な屁理屈があまりに下衆すぎておもしろい。

・いくらなんでもゴシップじゃマウント取れねえよ。

・「認めなければ罪ではない」という理屈は強いんだけど、その罪は近くにいる誰かが背負うことになるので絶対関わりたくないタイプ。

・わざわざ中高生が、大人の役を演じる意味も考える。

・大人は「子供を見る立場」だと思っていたのに、「子供から見られる立場」だったという解釈もできそうだけど、大人からすると皮肉がきつい。本当に教育が必要なのはどっちだよ、という感じ。

・話自体も面白いんだけど、舞台終盤になってくると別の感動も生まれてくる。

・2時間の緻密な会話劇を、大きな破綻もなく、中高生だからという言い訳もなく、普通に見られるのはとてもすごいこと。

・立ち位置や間の取り方は演出さんがうまくチューニングしているように見えるけど、それにしてもえらい。

・そもそも中高生なんて最大で6歳の年齢差しかない人たちだけ集めて実年齢と全然あわない役をやるんだからハンデがきつい。

・それでもきちんと話に集中できたし、実年齢にあわない役も見せ方次第だと思えた。おじいさんの演技が好き。

・大人チームへしっかりプレッシャーをかけられる内容だった。 



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映画「LOVEHOTELに於ける情事とPLANの涯て」(2019年1月18日公開) 予告

2019/2/12

・ラブホテルの一室でデリヘル嬢が警官をゆすっているところに、警察の妻やデリヘルのマネージャーなどが入ってきて修羅場になる話。

・ほぼ全編ワンシチュエーション。ワンカット。

・バッグの中に仕込んだカメラの長回しだけで、105分ある話をほぼ撮りきる。

・事前に長回しと聞いて、手ぶれ映像がとにかく苦手な自分は軽く尻ごむ。

・実際には、カメラはほとんど置かれた状態で、「カメとめ」みたいに酔うようなことはない。観やすい。

・アングルは登場人物がその時々に演技の中で変えていく感じ。

・その辺の不自然さはあとで回収される。

・演者・スタッフさんたちへのプレッシャーのかかり方を想像すると、ヒトゴトながら冷や汗が出る。

・わりとコンセプト先行で、全体的に巧く理屈が繋がっているところと、完全に切れているように見えるところが混在している。

・なので、情報の取捨選択が難しく、本来は盛り上がるはずのネタばらしのシーンでうーんとなってしまう。

・最後の解釈も作り手の意図どおり理解できたのか、あまり自信がない。

・あとでネタばらしするよりも、最初に二人の目的を明らかにしてから、計画通り実行できるかどうかのほうがわかりやすかったんだとは思う。

・ただ、それだと長回しができないし、わかりやすいだけの地味な話になったかもしれない。

・三上博史さんの演じる警官の胡散臭さ。

・何もしなければものすごくカッコいいのに、中年男性の絶対他人に見られたくないような痴態と残念な言動にちょっと共感してしまう。

・デリヘル嬢を演じたのは三浦萌さん。やり手かつ倫理観のおかしいデリヘル嬢。稼ぎ頭も納得。

・このルックスの女の子を呼べるデリヘルって、ものすごく金取れそう。

・二人が一応楽しんでいると警官の妻が乱入してくる。

・ものすごい修羅場になるのかと思ったら、わりと小劇場風の賑やかなかけあいが始まり、隠しカメラで撮られているわりに緊迫していない。

・映画における演劇っぽさとか伏線の効果的な張り方とか考えながら観た。



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2019/2/8

・ねじまきロボットのアルファーがサツホロという街でパペポという女の子と友達になる話。

・人形と操る人が一緒に演技するスタイルの人形劇。

・TGRのときに、人間4人形6くらいで見るといい感じだということを掴んだので、そのつもりで臨む。

・ところが、今回の重要人物パペポはパステル王国の人で、日本語とは別の言葉を話す。

・それを英語吹き替え、日本語字幕で観る回。

・人形と、声と、操る人と、字幕を同時に追うので忙しい。

・特に自分は演劇を字幕で観るのがはじめてなので、新鮮すぎる気持ちで楽しむ。

・字幕は、一度に出す情報量やほんの少しのタイミングのズレで受け手の印象がかなり変わる。

・さらにロングランの中の2回だけだから練習時間もそこまで取れないだろうし、相当難しいことにチャレンジしていると思う。

・きっとやればやるほど良くなっていくし、アルファーの友達も増えるはずなので今後も続いてほしい。

・言葉の通じない相手でもアルファーは物怖じせずにちゃんと友達になろうとしていてえらい。

・子供らしい無邪気な理想論に、世の中知ったかぶりの大人が不用意に水を差してはいけないとアルファーを観るたびに思う。

・アラビックとの対比はかなりシビア。場面場面の彼の弱さが全然ヒトゴトに思えない。

・街にパステル人が増えたので、スーツ大臣が彼らを取り締まろうとする。

・パステル人はうそつきだというデマを撒き散らす。民意ができたらパピプペポ禁止令を出す。

・結構直接的な風刺。

・何か行動を起こすわけじゃなくても、スーツ大臣みたいなことを言っている人は、わりといる。

・なので、たしかにスーツ大臣は悪者なんだけど、煽られて簡単に翻ってしまう一般人が問題。

・つぎはぎには猛省を促したい。

・そうは言っても、今回もとにかくつぎはぎがかわいい。思うように体が動かなくなってきたおじさんたちの貴重な感情移入先。ドラパもいいけど、やっぱりつぎはぎがいい。

・「地獄の底まで追いかけてやる」みたいな威勢のいいことを言って、一歩目が致命的におそいのたまらん。

・つぎはぎのスタンプも作ってほしい。



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