遠藤雷太のうろうろブログ
何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。




観劇三昧:赤星マサノリ×坂口修一二人芝居『Equalーイコールー』

2017/7/23

医者で錬金術の研究をしているテオが、親友のニコラの病気を治そうとする話。

二人芝居だけど対立の要素はあんまりない。

二人は終始イチャイチャしているけど、ギャグの範囲に収まっていて、ブロマンスやBLまではいかない。

前説で耽美派イケメン芝居と言うから期待していたのに。

見る側の受身の取り方が難しい。

舞台美術がかっこいい。衣装とも統一感があって美しい

錬金術は、リアルでもファンタジーでもどちらでも対応できる便利な設定。

クローンからの不老不死、生贄展開は派手でいい。

ただ、いくら同じ衣裳でも、二人が全然似ていないので叙述トリック感がある。

自分が錬金術で話し作ったら、売れない錬金術師の地味な日常を描いた、こじんまりとした話になってしまいそう。



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観劇三昧:坂口修一『ミッド・ナイト・エクスプレス第5話「シルバーフォックス」』

2017/7/23

田々南徹が、プラットフォームスタッフとしてのライバル「シルバーフォックス」との出会いと思い出を語る話。

あいかわらず、動きがきれい。

雨に滑って転ぶ動きを、コミカルで危なっかしくなく、スローモーションで見せるのは、かなりむずかしいことだと思う。

さんざんテニスシューズを礼賛しているのに、ゴミを捨てる時にはバスケットボールっぽい動き。フェイダウェイ。

ウィルソンがシューズメーカーとして盲点だという着眼点。着信の動きが大げさ。

一人二役で会話をしっかり見せるのははじめてかも。

熱血キャラの田々南とクールなシルバーフォックスとの対比で見やすくしている。

何気に噛み合わない会話がうまい。

観劇三昧には、坂口さんの二人芝居も提供されているので、そちらにも興味を引かれる。



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※ネタバレを含みます。

2017/7/25

・遅刻してしまい最初の5分くらいを見逃す。無念。そして申し訳ない。

・認知症が進んでいくおばあさんと、妊娠して子供を生もうとする孫娘が、心の底で励ましあう話。

・二人は存在するだけで影響しあうような関係。

・しっかり血が繋がっているし一緒に住んでいるので、家族愛でいいんだけど、個人的には友情と考えたほうが共感しやすい。

・3年以上ブランクがあるのに、当たり前のように舞台のド真ん中で作品を支える福地美乃さんはやっぱりすごい。

・認知症の進行をグラデーションで見せるのは、高等技術だと思う。

・一音ずつ発音する話し方は発明。

・長流3平さんが、見た目ダンディなのにメンタルの弱いお父さんを好演。

・そんなお父さんも最後に家族の輪に入れてほっとする。

・お父さんは生活に晒されていて相当大変だったはずなので、彼がどんな状況だったのか、もう少し詳しく見たい。

・どちらかというと若者目線の作品なので、もう少しみんな齢を重ねてから、本作のお父さんくらいの目線で同じテーマを描いた作品ができたらいいのにと思う。

・ホームヘルパーの新人がいかにも悪人っぽい風情で、ろくでもないことを言い散らかして、結局本当に悪人だったことに戸惑う。

・「老いる」ことと「生まれる」ことを書こうとすると、「死ぬ」ことも入れたくなるだろうから、死んでも誰も悲しまないキャラを逆算して作ったのかなと想像。彼の生死が明示されていたかどうかは覚えていないけど。

・本作が作者の実体験を元にして書かれている以上、ああいうホームヘルパーの人もいるのかなと、ついつい勘ぐってしまう。

・最上怜香さんの目力。宗教関係者独特の迷いの無い目付きとくっきりした営業スマイルが怖い。

・装置の美しさに磨きがかかっている。作品にも合っている。通帳の隠し場所だけ謎。

・作中ずっとパジャマのおばあちゃんが、きれいな格好で庭にたたずんでいるフライヤーが好き。緑の加減とかも。

・向かいの席には旦那さんが座るのかな。



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観劇三昧:坂口修一『ミッド・ナイト・エクスプレス第4話「レインカバーソール」』

2017/7/21

引き続き、阪急淡路駅のプラットフォームスタッフに従事する田々南徹が、仕事のこだわりを語る話。9分弱。

電車のドアが閉まるときに右足を差し込むテクニックがこだわりとのこと。

足を差し込むことで、お客さんがより安全になる理屈がよくわからず。

万が一、誰かがドアに挟まれたら危ないから自分の足を差し込むということなんだろうか。

でも、直前で抜いたら一緒だと思う。

また、テニスシューズが仕事に適しているという話。確かに動きやすそうで納得する。

ただ、屋外スポーツなのに、雨の日にそんなに滑りやすくていいんだろうか。

そして、あのラバーソールは激しい動きをすると引っかかりそうだけど、どうなんだろう。

わりと真面目に、テンポよく繰り出される薀蓄に聞き入ってしまう。

ライバル登場に繋がる繋ぎ回という感じだった。

あと、背中のロゴがちょっとかっこよくなっている。



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その女性はなぜ電話を掛けるのか?映画『お元気ですか?』予告編

2017/7/22

事故で夫と娘を失った女性が思い出の人たちへ順番に電話をかけていく話。

タイトルがかなりぼんやりしているので、心配しながら見に行く。

いくらさわやかに見せていても、妙齢の女性がいかにも訳ありな感じで山の中を散策しているので、大方の人の予想どおりの展開になっていると思う。

電話をかけるほうはよくても、電話を受けたほうの責任が重過ぎてハラハラする。

お話がお話なので予定どおりに事が運んで終わりということはないけど、電話を受けたほうは一生モノの傷を残しかねないので、かなり悪質だと思う。

そういう形の復讐だと言ってくれたほうがすっきりする。

見開きノートの片側だけ使って、番号と名前と写真を貼っていて、几帳面。

実際にもそういう人はいるだろうから、近くに樹海のあるホテルならそれなりに対策してたり、目を付けてたりしてそう。

不確かな情報を元に人命最優先で動いた大学生二人が偉すぎる。

※ヒロインが年上というのが受け入れがたい。



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観劇三昧:中野劇団『10分間2010~タイムリープが止まらない~』

2017/7/22

ある女性が、大学の同期との飲み会中に、8時50分から9時までの間を延々繰り返すことになってしまう話。

たった10分間を何度も何度も繰り返す話だということは、タイトルでわかるのでなかなか期待値を上げにくい。

よっぽどうまくやらないと面白くならない。

ただ、そこはさすが実績のある劇団、繰り返しの中で少しずつ生まれる差異がきちんと予想を上回ってくるし、笑いどころもくっきりしているので、ゲラゲラ笑いながら最後まで見ることができた。

終わってみればタイムリープ作品の型どおりだったけど、先手先手で話を動かしているのでストレスもない。

作る側からすると、その緻密さがねたましい。

演劇は、役者さんが稽古段階でも同じ台詞を何度も繰り返し練習しているはずなので、タイムリープと相性がいいジャンルなのかもしれない。

================メモ================

「笑える賞」に投票(投票期間が過ぎたので気持ちだけ)

上演時間:1:54:04

公演時期:2010/11/20

作・演出:中野守

聖子:真野恵里
春親:唐仁原俊博
手島:三条上ル
湯木:辻中金吾郎
石川:桐山泰典
店員:田渕☆理恵
米村:湯川知行



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2017/7/21

ポップカルチャーと浮世絵のコラボ作品「浮世絵ヒーローズ」の仕事風景を映したドキュメンタリー。

デービット・ブルは、39歳でカナダから日本にやってきて、30年浮世絵を作り続けている。

頭もひげもモジャモジャで仙人みたいな風貌。恐ろしく精密に版木を彫る。

デザイナーのジットが描いたイラストを、本物の職人である彼が浮世絵にする。

二人は大事なビジネスパートナーでありながら、直接顔を合わせることがない。

住んでいる国も違うので、すべてスカイプとメールで打ち合わせしている。

親子ほど年の離れた二人が、一枚の原画で議論しているところが見所。

絵という言葉にしにくい題材でも、きちんと対話して作品を高めていこうとする様子がかっこいい。

途中、相手を気遣ったり、励ましたり、おどけたり、ほんとに会話に慣れている感じがうらやましい。

作中、250年前の浮世絵も出てくるけど、いまだに現役の作品なのがすごい。軽くデジタルを超えている。

「浮世絵ヒーローズ」サイト



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坂口修一『ミッド・ナイト・エクスプレス第3話「プロフェッショナルステージ」』

2017/7/17

阪急淡路駅のプラットフォームスタッフとして働き始めた田々南徹が、スキルアップを目指す話。

今回も短く12分。衣裳が思い切っている。

ただのスキルアップではなく「ステージ4 プロフェッショナルステージ」への道と言い換えることで、しんどい仕事にやりがいをもたらすのかもしれないし、もたらさないのかもしれない。

また、「ステージ」という言い方が深刻な病状または新興宗教っぽい感じがする。

前回のエンディングでの言葉「いままでのステージはお遊びに過ぎなかった」というフリはしっかり回収。

おそらく乗客整理のマイムやアナウンスの再現度は高いんだろうけど、なにぶん阪急線に乗ったことがないのでどのくらい巧くできているのかわからない。

それでもラップ部分以外は役者さんのスキルが高いので安心して見てられる。

客席は笑ってるのに一緒に笑えないのがちょっと残念。



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2017/7/19

・「笑の内閣」札幌公演の事前告知イベント。

・諸事情あるんだろうけど、2ヶ月も先の公演の告知を、どうして今やるんだろうと思いながら見に行く。

・時間になると、なんとなく舞台上が明るくなり、作演出の高間響さん達がふわっと登場。暗転や音楽のような演出効果はない。

・それでも、高間さんともう一人の方(お名前見つからず)の掛け合いで会場を和やかな雰囲気にすると、丸山交通公園さんの一人芝居で「笑の内閣」を紹介。

・「24世紀に行われる、21世紀の演劇の歴史の授業」という設定はあるものの、基本的にはプレゼン芸で、リズムのよい語りと笑い、きっちり最後は宣伝で締めくくる。

・団体名のイメージで、始めから風刺をやっているのかと思っていたら、まさかのプロレス期で驚く。

・掃除機とプロレスとか、やっていることは学生プロレスとあんまり変わらない。

・そのあとが、『水曜どうでしょう』のプロデューサーでお馴染みの嬉野さんを交えてのトーク。

・嬉野さんが話しているところは聞いたことが無かったけど、やっぱりどうでしょう喋りになっていた。

・続いて短編劇『君の名は。』上映。「君」のアクセントは「神」と同じ。

・田舎の女子校生と天皇陛下の心と体が入れ替わる心温まる話。

・「君」↑を「君」↓で読ませて、ヒット作のパロディと風刺を同時に行うという思いつきがすごい。

・登場人物たちが途中でマイクを使って元気に唄いだしたときには「ああ、これは風呂敷広げるのが楽しくて広げっぱなしで終わるパターンだ」と思った。

・しかし、作者自身が「本家より入れ替わりの必然性がある」と豪語するように、最後にきっちり畳んでいる。すごい。

・ただ、「それならあの歌はなんだったんだ?」という疑問は残る。

・加えて札幌公演日替わりゲストのオーディション、高間さんの高校の恩師&弦巻弦太さんとのトークもあって、2時間弱たっぷり。

・1000円でここまでやって、ZOOの客席スペースの後ろ半分が大きく空いているのがもったいない。

・明日の日高にも行けるもんだったら行きたい。

※パンフ「笑いの内閣 十年史」は文字が多い(画像は過去公演情報だけど、他のページもほぼ文字)。

※ものすごく中途半端な情報量で高間さんに話しかけてしまったが、おそらく何も伝わっていない。



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観劇三昧:坂口修一『ミッド・ナイト・エクスプレス第2話「万博ディズニーランド」』

2017/7/17

1話目に出てきの中華料理店の親父の息子、「田々南徹」が自己紹介する話。11

独立した話としても見れないことは無いけど、親父のことを知っていると悲哀が強まるので、やっぱり順番に見たほうがよさそう。

ついでに、彼が今のオリックスや楽天とか観るとつらそう。

手のひらフェスで見た話は、このエピソードとまったく関係なさそうなので、どこかで方針転換をするのか、続いているけど見落とししているのか。

1話目から一転して動きはほとんどない。

半分過ぎても座ったままだし、途中からフリップ芸みたいになってハラハラするが、何故自己紹介しているのかという情報を一番後ろに持ってくることで、きれいに話をまとめている。

構成上手。



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