ウォン・カーウァイ監督の「恋する惑星」(1994年)はあまりにも有名ですが
私はあの軽快な歌、フェイ・ウォンの『夢中人』(クランベリーズ『ドリームス』のカバー曲)と、断片的なシーンしか覚えていないのです。やたら場面がくるくる変わり、全体にポップでお洒落なイメージの作品でした。
95年の「花様年華」は、妙にもったいぶって官能的なイメージ。
これも、断片的なシーンしか覚えていない。
自分にとって印象的な映画は、しつこく覚えている私なのに… つまり、この監督の作品というのは、私にとってはあくまで映像的なものでしかないのでしょうね。
そして、今回の作品も、正にそうでした。
ポスターでも使われた上の写真、これは映画のラスト・シーンでもあるのですが、この作品のすべてを物語っているような気がします。このシーンのために作られた映画のような気さえします。
NYで失恋した女性(ノラ・ジョーンズ)が、いたたまれずに旅に出る。
あちこちで傷ついた人に出会い、そして長い旅をして自分を取り戻す。
帰り着いた先は、ブルーベリー・パイを用意して待っていてくれる
優しい店主(ジュード・ロウ)のいる小さなカフェだった…
これだけの話です。
旅先で出会う人々も、いかにも訳ありなのですが、結局みんなそこそこいい人。
それほど掘り下げて描いているわけではないので、なんとなく物足りない。
そして、ヒロインのエリザベスの描き方も、非常に浅い。
演技的にはド素人の歌手ノラ・ジョーンズを起用した理由が分かるような
気がします。だって、演技というほどのもの、要らないんだもの…
それでも、NYの下町の古びたカフェ(ダイナー)が非常にいい味を出しています。
売れ残りのブルーベリー・パイに溶けかかったアイスクリームがついて、なんと美味しそうなこと!
髪の毛ボサボサの店主ジェレミーも。
あんなカッコよくて優しい店主がいたら、そりゃ通いたくもなりますよ…
まだ失恋したばかりのエリザベスが、お店の床に座り込んで泣くところで、ジェレミーが遠慮がちに抱きしめるシーンがあります。
エリザベスの肩に手を回し、彼女の頭をそっと撫でる。
いいなあ…ドキドキ感が、こちらまで伝わって来るようです。
「マイ・ブルーベリー・ナイツ」
私はあの軽快な歌、フェイ・ウォンの『夢中人』(クランベリーズ『ドリームス』のカバー曲)と、断片的なシーンしか覚えていないのです。やたら場面がくるくる変わり、全体にポップでお洒落なイメージの作品でした。
95年の「花様年華」は、妙にもったいぶって官能的なイメージ。
これも、断片的なシーンしか覚えていない。
自分にとって印象的な映画は、しつこく覚えている私なのに… つまり、この監督の作品というのは、私にとってはあくまで映像的なものでしかないのでしょうね。
そして、今回の作品も、正にそうでした。
ポスターでも使われた上の写真、これは映画のラスト・シーンでもあるのですが、この作品のすべてを物語っているような気がします。このシーンのために作られた映画のような気さえします。
NYで失恋した女性(ノラ・ジョーンズ)が、いたたまれずに旅に出る。
あちこちで傷ついた人に出会い、そして長い旅をして自分を取り戻す。
帰り着いた先は、ブルーベリー・パイを用意して待っていてくれる
優しい店主(ジュード・ロウ)のいる小さなカフェだった…
これだけの話です。
旅先で出会う人々も、いかにも訳ありなのですが、結局みんなそこそこいい人。
それほど掘り下げて描いているわけではないので、なんとなく物足りない。
そして、ヒロインのエリザベスの描き方も、非常に浅い。
演技的にはド素人の歌手ノラ・ジョーンズを起用した理由が分かるような
気がします。だって、演技というほどのもの、要らないんだもの…
それでも、NYの下町の古びたカフェ(ダイナー)が非常にいい味を出しています。
売れ残りのブルーベリー・パイに溶けかかったアイスクリームがついて、なんと美味しそうなこと!
髪の毛ボサボサの店主ジェレミーも。
あんなカッコよくて優しい店主がいたら、そりゃ通いたくもなりますよ…
まだ失恋したばかりのエリザベスが、お店の床に座り込んで泣くところで、ジェレミーが遠慮がちに抱きしめるシーンがあります。
エリザベスの肩に手を回し、彼女の頭をそっと撫でる。
いいなあ…ドキドキ感が、こちらまで伝わって来るようです。
「マイ・ブルーベリー・ナイツ」