Zooey's Diary

何処に行っても何をしても人生は楽しんだもの勝ち。Zooeyの部屋にようこそ!

「ぼくの大切なともだち」

2009年04月15日 | 映画
2006年フランス映画、ルコント監督。DVDで鑑賞。
「あなたには親友と呼べる友だちがいますか?」

フランソワ(ダニエル・オートゥイユ)は成功した美術商で、情事を楽しむ愛人もおり、心は通わないながらも可愛い娘を持ち、立派な家に住んでいる。
自分の誕生日の夕食会で、その日行った葬儀に参列者が7人しかいなかった話をすると、君こそ友達がいない、君の葬式には誰も来ないよと言われてしまう。
自分にも親友ぐらいいると言い張ったため、10日以内に親友を紹介できるかどうか、共同経営者と20万ユーロの壺を賭けることになってしまう。

しかし、自分が友人と思っていた相手は、誰も自分を友人とは認めてくれなかった。
困り果てたフランソワは、感じのいいタクシー運転手ブリュノ(ダニー・ブーン)に「友達作りの秘訣」を教わろうとするのですが…

ブリュノ「朝の3時に電話できる友人は?」
フランソワ「電話はしない」
「悩みがあっても?」
「悩みはない」
「電話する相手がいないのが悩みだよ」

人を信じず心を開かない、骨董品が友のフランソワ。
信じていた人に裏切られ、心を閉じてしまった繊細なブリュノ。
不器用な二人の間に、ようやくなんとか友情が芽生えかけるのですが
利己的なフランソワは、ブリュノを徹底的に傷つけてしまうのです。

友達とは何か?
あなたにとっての友達とは?
なんとも面映いテーマなのですが…
突き詰めて考えたくない、普段心の隅に追いやっているような、気恥ずかしい台詞がゴロゴロ出てきます。
それでも、最後のシーンの盛り上げ方など、さすが名匠ルコントです。
地味ながら人間観察の鋭い、味わい深い佳作だと思います。
フランス映画って、こういう拾い物があるから面白い…

公式HP
コメント (2)
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