Zooey's Diary

何処に行っても何をしても人生は楽しんだもの勝ち。Zooeyの部屋にようこそ!

読まれなかった言葉

2010年10月01日 | 
「おおきな木」について書いた前の日記を読んだ友人が
シルヴァスタイン朗読による『Giving Tree』の動画を教えてくれました。
今はこんなのもネットで見られちゃうのですね。
73年のもののようなので音質は悪いようですが
著者本人の朗読が聴けるなんて!
愛読者(嫌いだけど)にとっては夢のような話です。



そして問題の例の部分。
男の子が幹を切り倒して、切り株だけになってしまうところ。
「And the tree was happy・・
but,not really.」
この、後の部分をシルヴァスタインは読んでいないのです。
「それで木はしあわせに・・・」
なったのか、ならなかったのか?
でも最後のページの、老いた男が切り株に座るシーンでは
「The tree was happy.」
とはっきり言い切っているのです。

前の日記にこの本のことを書いて
コメントにレスしたりしているうちに
自分が何故この本が嫌いなのかが分かってきたような気がしました。

時に愛は、ことに親から子どもへの愛は
無償のものだと思うのです。
例えば、小さな赤ん坊に笑いかける時、
親はその見返りを期待して笑いかけるわけではない。
もう無意識に、いたいけな存在に微笑みかけるものです。
見返りなんかなくても、与えるだけで幸せなのです。
でも、それを絵本という形でこんなにハッキリと自分の前に突きつけられるのは
私は嫌なのです。
私はまだ、子どもに裏切られたり、先立たれたりするという不幸な目に遭っていない
幸福な親のうちの一人だと思うのですが。

それでも嫌いだ嫌いだといいながら
この本には、つい惹きつけられてしまう魅力があります。
無論それだからこそ、こんなに世界的に有名なのでしょうが…
コメント (2)
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