Zooey's Diary

何処に行っても何をしても人生は楽しんだもの勝ち。Zooeyの部屋にようこそ!

インド旅行②

2015年01月15日 | インド旅行2015


澤木耕太郎の「深夜特急」の中にこんなシーンがあります。
”ある時は、七、八才の少女について来られたことがある。
つい弱気になり、小銭をあたえようかな、と立ち止った。
すると、少女が小さな声でひとこと言う。
「十ルピー」と。
物乞いに金額を指定されたのは初めてだった。”
筆者が首を振って歩き出すと、少女は慌てて廻りこんで「六ルピー」と言い直した。
また首を振ると、五ルピーとなり、四ルピーとなり、三ルピーとなり、
その時になって筆者は、少女がその金で自分を買ってくれと言っていたことが分かったというのです。



この本が書かれたのが1986年であり、当時1ルピーが35円であったこと(今は2円)、
価格価値が今とは違うことを考えても、
小さな少女がそんな金額で自分を売ろうとしていたとは…
しかも、今もあの国においてはそんなことがあり得ることが十分に考えられるのです。



タージマハルは美しい。
息を呑むほどに、美しい。
しかしその広大な敷地を一歩出ると、
人、人、人、牛、犬、ヤギ、ブタ、ゴミ、ゴミ、ゴミ。
そんなものが山と群がっている。
観光客に群がる物乞い、法外な値段で売りつけようとする土産物屋。
道端で飲食し、排泄し、寝転がり、生活している人々。
ゴミの山を漁る人、牛、ヤギ、犬、ブタ…

その落差が激しすぎるのです。

コメント (6)
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