ロック・シンガーとして音楽の世界に革命をもたらし、42歳の若さでこの世を去った伝説のスーパースター、エルヴィス・プレスリーを描いた音楽伝記ドラマ。
代表的な歌以外、エルヴィスのことは殆ど知らないままに鑑賞。
1935年生まれ、父親は不渡り手形で服役し、貧しさ故に黒人が多く住むテネシー州メンフィスで育つ。
掘っ立て小屋での黒人ばかりのキリスト教集会で、ゴスペルソングの洗礼を受ける。
更にブルースの街として知られる黒人街ビールストリートをうろつき回り、BBキングを始めとするミュージシャンたちに影響され、親交を結ぶ。
黒人文化にどっぷり浸かって育った彼が人種差別を否定するのは、自然の成り行きだった。
代表的な歌以外、エルヴィスのことは殆ど知らないままに鑑賞。
1935年生まれ、父親は不渡り手形で服役し、貧しさ故に黒人が多く住むテネシー州メンフィスで育つ。
掘っ立て小屋での黒人ばかりのキリスト教集会で、ゴスペルソングの洗礼を受ける。
更にブルースの街として知られる黒人街ビールストリートをうろつき回り、BBキングを始めとするミュージシャンたちに影響され、親交を結ぶ。
黒人文化にどっぷり浸かって育った彼が人種差別を否定するのは、自然の成り行きだった。

革新的な音楽、そして下半身をセクシーに震わせる独特な動きに目をつけたのは、トム・パーカー大佐(トム・ハンクス)。
エルヴィスのマネージャーとなり、全米にブームを巻き起こすが、徹底的に彼を食い物にする。
なんと、利益の半分を自分のモノにするという契約を結ぶのです。
その胡散臭いヤマ師であるパーカー大佐を語り部に、折々の派手なコンサート場面を織り交ぜて話は進みます。
プレスリーの元には世界中からコンサートのオファーが押し寄せるが、パーカーはすべて断る。
海外では警備が信用できないとか、なんだかんだ理屈をこねて。
その理由はなんと…

この映画が公開されてはや一ヶ月近くたつので、ネタバレします。
パーカーは若い頃、オランダから不法入国し、パスポートすら持っていなかったのです。
そこまで後ろ暗い男であったとは。
海外ツアーの夢もついえ、愛する妻プリシラや娘とも別れ、孤独なエルヴィスは、アルコールと薬に溺れて行く。
パーカー大佐の毒牙から逃れられず、稼ぎを奪われ続け、挙句早死にしてしまったのは、エルヴィス自身の優しさ、弱さ、それに加えて彼の父親の情けなさも否定できないと思います。

(実際の二人)
ラスト、実写映像のアンチェインドメモリーの絶唱場面が泣かせます。
エルヴィスを演じたオースティン・バトラーは顔だけ見たらたいして似ていないのに、実像と比べても違和感がない。
それほどまでに、彼はエルヴィスになり切っていました。
吹き替えも一切なしで歌い上げたのだと。
お見事!
いえ、トム・ハンクスの悪役ぶりもお見事でしたが…
公式HP