Zooey's Diary

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「スペンサー ダイアナの決意」

2022年10月19日 | 映画

1991年のクリスマス、ロイヤルファミリーが一堂に会する女王の私邸サンドリガム・ハウス。
チャールズ皇太子の不倫や王室内での孤立に悩むダイアナの、そこでの3日間に焦点を当てた物語。



冒頭、広大な敷地の中の路上に転がる雉の姿がクローズアップされます。
何台もの車が通り過ぎ、いつ轢き潰されるのかとヒヤヒヤします。
そして勝手に外に車で出かけ、道に迷い、王室メンバーが揃う食事に間に合わないダイアナ(クリステン・スチュワート)。
その後も、用意された衣服を着ない、少佐や侍女に暴言を吐く、夜中に食糧庫に忍び込み暴食する、泣きながらトイレに吐く、白い肌を傷つけて血を流す、次から次へと奇行の連続。
そんなものを緊張感ある画面の中に延々と見せられて、観ている側はウンザリするのですが…



無論そこに至るまでには様々な理由があることを、我々ですら知っている。
しかしここまで心を病んでいたとは。
王室ファミリーの中で、彼女が心を許せるのは幼い息子たちだけであった。
ダイアナは苦悩しながら、反発しながらも、王室伝統のしきたりに嫌々従って行くのですが、最終日に伝統行事の雉撃ちが始まると、決然と抗議し、息子たちを連れてサンドリガムを去ります。
そしてロンドンのケンタッキーのドライブスルーに寄り、名前は?と聞かれると「スペンサー!(彼女の旧姓)」と晴ればれと答えるのです。



観終わってから考えると、この作品に出て来た様々な具象はメタファであったのか。
あの冒頭の手負いの雉はダイアナそのものだし、サンドリガムハウスのすぐ近くの、懐かしい子供時代の思い出もあるが今は廃墟となったスペンサーの実家は、彼女の内面か。
何度も登場するアン・ブーリンの亡霊は、彼女が恐れる自分の未来か。
最後に彼女が選んだ道にはホッとしますが、その後の彼女の運命を知っているだけに…。
「実話を基にした寓話である」というクレジットが最初に出ます。
「寓話」の意味を改めて確認すると、「比喩によって人間の生活に馴染みの深いできごとを見せ、それによって諭すことを意図した物語」と(Wikipedia)。

公式HP 



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4 コメント

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Unknown (cforever1)
2022-10-19 18:21:52
この映画、チットが読んでるNewsweekに紹介されていて気になっていたんです‼️🐻
女ゆうさん、似てますよね✨✨✨ご紹介ありがとうございます🍀🍀🍀
昔ダイアナファンだった、クリンより🍀(うつな内容なのか、、)
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クリンさま (zooey)
2022-10-19 23:16:30
まあ、チットさん、Newsweek英語で読んでいらっしゃるのかな?
凄~い!!
この作品は、ダイアナにも英王室にも批判的な感じが。
観てあんまり気持ちが良くなる感じはなかったですね…
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Unknown (ituka)
2022-10-21 21:18:54
とにかく宮殿内での孤立がこれほどまでとはビックリでした。
映画の9割はダイアナ本人の奇行ばかりで、途中で観てるこちらが萎えそうになりましたよ。
アン・ブーリンじゃないけど、ある意味生贄のような生活でしたね。
ラストの開放感あふれる表情に何とか救われましたが、その数年後に事故死することを思うと
結局、やりきれなさだけが残ったワタシです。
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itsukaさま (zooey)
2022-10-22 00:00:34
悲劇のプリンセスを描く映画というのだから多少の覚悟はしていましたが
ここまでとはね?
夫は何の頼りにもならないし、あれだけ孤立していたとは。
やりきれなさだけが残ったのは私も一緒です~
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